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田原総一朗「国を変えるには小沢一郎が総理になるしかない」 小沢×田原対談全文(後)

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小沢元民主党代表(左)と田原総一朗氏(右)

 東京・六本木のニコファーレで2011年11月19日、小沢一郎元民主党代表とジャーナリスト田原総一朗氏の対談があり、ニコニコ生放送「小沢一郎×田原総一朗 徹底生討論 『日本をどうする!』in ニコファーレ」として中継された。対談で「国民の自立」を訴えた小沢氏は、新党立ち上げの意志があるかとの質問に対し「民主党で皆さんの信頼を回復したい」と、これを否定。一方の田原氏は、民主党政権になってすでに3人首相が代わっていることなどを挙げ、「この国を変えるためには小沢さんが総理大臣になるしかない」と語った。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送]全文書き起こし部分から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv70481074?po=news&ref=news#00:51:48
・小沢一郎「消費税増税は国民に対する背信行為」 小沢×田原対談全文(前)
http://news.nicovideo.jp/watch/nw148941

■「ただ安いからといって闇雲に”海外”というのは考えもの」

田原総一朗(以下、田原): そこで、今日一番お聞きしたいことはこの次なんです。これも釈迦に説法ですけれども、日本は法人税が40%と高い。こんな国は先進国では無いですね。中国で25%、韓国25%、シンガポール17%、ヨーロッパはみんな30%と高い。法人税が高い、しかも円高。企業はどんどん海外へ出ていきますよね。これからどんどん中小企業も出ていくでしょう。出ていったら、日本は産業が空洞化するじゃないかと。ここが一番の問題だと思うんですよ。ところが民主党も自民党もこういうことを国会でまったく論議しない。どうすればいい?

小沢一郎 (以下、小沢): 法人税本体が高いことは間違いないんですが、社会保障関係の経費なんかを入れますと、必ずしも日本の企業が高いというわけではないですね。

田原: そうですか。

小沢: そうなんです。GM(ゼネラル・モーターズ)などが潰れそうになったでしょう。向こうは年金など負担が猛烈に高いものですから、あの時はそれで大変になったんですよ。

田原: 日本は厚生年金、つまり会社に勤めている人たちの年金ですね、これは自分が払う分と会社負担があるんだけど、日本は会社負担が多くない。アメリカ、ヨーロッパは・・・。

小沢: (日本は)ほかに比べればね。

田原: だからアメリカやヨーロッパで会社をやったほうがもっとドーンと高いと。

小沢: そうです。ですからそれを含めると、必ずしも法人税のトータルが日本の方ほうが高いというわけではないんですよ。法人税本体は高いですけどね。

田原: いずれにしても今どんどん企業が(海外に)出ている。産業空洞化が起きて就職ができない。2~3日前の新聞でも、大学生の就職率が50%、高校生はもっと低いと・・・。

小沢: そうですね。

田原: 就職ができないということになって深刻なんですが、この産業の空洞化問題はどうすればいいですか。

小沢: やっぱり1つは輸出にばかり頼る経済ということから、成長率が低くてもある程度内需でやっていける、内需で回せるような体質に転換する必要が僕はあると思いますね。

田原: これもご存知じゃない方が多いと思いますが、1980年代後半から90年代初めに日米経済摩擦というのがあった。当時小沢さんは自民党で幹事長もやっていらした。この時にアメリカは、「アメリカに輸出ばっかりしないで内需拡大をやれよ」と盛んに言った。あれで内需拡大はできたんですか?

小沢: もちろん、それでいわゆる財政出動したりしました。だけど財政の出動をずっと続けるわけにはいきませんから、産業そのものをもっと国内需要でもってやりくりできる産業にしていかなければならないと。

田原: トヨタにしても、ホンダにしても、日産にしても、全部輸出でもっているんですよね。

小沢: そうです。

田原: どうすればいいんですか。国内で車を売ろうといったって、そんなに売れないじゃないですか。

小沢: それはそうです。だけど基本的に海外で輸出ということももちろん必要ですけれども、最低限の国内需要というものをきちんと抱えておれば、そんなに海外が悪くなったからといって、すぐバタッと影響が起きるということは無くて済みますから。今、タイの洪水で大変になっちゃっているでしょう。

田原: これもまた面白いですね。今、中小企業の部品屋さんがみんなこれで潤っているんですよ。大企業はタイで駄目になってしょうがないから、国内の中小企業に発注しているというね。

小沢: だから大企業自身も、ただ安いからといって闇雲に「海外、海外」というのも考えものだと思いますよ。

田原: 僕は小沢さんを除いて、政治家はその辺を言えないと思うんですよ。やっぱりいくら資本主義といったって、儲かればいいというもんじゃないでしょう。

小沢: そう思います。

田原: どうですか。

小沢: 今、政治家のモラルだけ問われますけど、経済人にもきちんとそれなりの、商売人として一国民として、また国内の企業としてのモラルはきちんと持っててもらわないといけない。

田原: どこが欠けていますか。

小沢: 要するに当面、何でもいいから儲かればいいという、あの感覚は僕はやっぱり・・・。

田原: 何でそうなっちゃったんですかね。

小沢: ある意味、日本社会全体の戦後の風潮でしょうかね。そう思います。

田原: でも戦後のそういう風潮がそうなったとしたら、やっぱり小沢さんもいた自民党が悪いんですよね。

小沢: そうです、そうです。

田原: そういう風潮を作っちゃった。

小沢: そうです。やっぱり戦後政治の一番の問題点です。

田原: どこが戦後政治の一番の問題点だった?

小沢: 戦後政治の問題点は、1つは政治行政を全部官僚に任せちゃったということ。

田原: それはある。さっきから仰っている。

小沢: 任せたけれども、任せていい時代だったんですね。

田原: 高度成長で。

小沢: 高度成長、右肩上がりで。余計なことを政治家は言わんほうがいいというような。

田原: 明日の生活は今日より豊かになる、明後日はもっと豊かになる。みんながそう思っていた。

小沢: はい。だから、そういう時代で官僚に任せ過ぎちゃったというのが、1つの大きな日本のあれ(戦後政治の問題点)だと思います。

田原: そうか、官僚がいる。

小沢: それからこれはよく言われますけれども、やっぱり高度成長の中で物質万能の価値観が国民・社会の間に根付いてしまったというのも大きいと思いますね。

田原: そこで、僕は小沢さんに申し上げたい。つまり、高度成長があって、バブルがあった。バブルが弾けたのは宮沢(喜一)内閣の時です。まさにこの時に小沢さんたちは自民党に愛想を尽かして出ていかれて、細川(護熙)連立政権をお作りになった。これは100%小沢さんのせいだと思いますよ。

小沢: (笑)。

田原: まあ、いいや。ところが細川連立政権を作ってからそれ以後ずっと、やっぱり日本の体質は変わっていないじゃないですか。

小沢: 変わってない?

田原: 変わってない。これは何ですか。

小沢: やっぱり日本人の意識が変わってないんでしょうね。

田原: それをやっぱり政治家が何とかしなければいけない。

小沢: 政治家の責任ですけどね。もちろんその通りですが、やっぱり国民自らが(何とかするのが)民主主義社会ですから。国民以上の政治家が出ないとよく言われるんですよ。だから、国民がやっぱり賢明にならないと。

田原: 賢明になるというのはどうすればいい?

小沢: 自分自身で考えることです。自分自身で考え、自分自身で努力し自分自身で決断して、行動するということです。

田原: いやそう仰るけど、これは極めて難しいですよ。

小沢: ええ、難しいです。

■米軍基地の辺野古への移転は「できないでしょうね」

「口はばったい言い方ですけど、僕はもう20数年選挙区にも帰ってないですよ」

田原: 今の日本がどうすればいいかというのを、自分で考えろと言ったって難しいですよ。

小沢: 例えば選挙で誰を選ぶか、どうするか。それをマスコミがこう言うからとか、そういう話じゃなくて、自分自身でちゃんと検討して、こいつは政治家に値するかどうか、そういうことを自分でいいです。自分なりの判断できちんとやらないとダメですね。

田原: 僕は選挙にかけては小沢さんは大天才だと思う。日本でずば抜けている。だって、小沢さんが選挙をやったら全部勝つじゃない。

小沢: いやいや、そんなんじゃないですけど。

田原: だって、(元総理大臣の)安倍(晋三)さんの時の参議院選挙も小沢さんが勝ったし、それでまた衆議院選挙も小沢さんが勝った。小沢さんがいなくなったら、菅(直人)さんは参議院選挙でボロ負けに負けた。小沢さんは天才だと思う。だけど、小沢さんが当選させた連中は日本を変えてないじゃないですか。

小沢: うーん。やっぱり僕はいつも常に国民の中に大衆の中に入れと若い人らに言うんです。やっぱりそこで一言でも二言でも言葉を交わし、話を聞いて、触れて、それで初めて政治の何たるかというものがわかってくるんだからと言うんですがね。やっぱりそこのところが、政治家にも国民のサイドにもちょっと欠けているんじゃないですかね。

田原: 僕は小沢さんにも欠けていると思う。

小沢: うーん。

田原: そういうことを言っているんじゃダメだと思う。

小沢: そうですかね。

田原: もっと具体的に、まるで新人の議員、あるいは議員になりたい人を指導するように、もっと心を込めて・・・。

小沢: いや、だから僕は屁理屈ばっかり言ってたってダメだと。ちゃんと「国民の中へ入って、国民皆さんと話をして、それでこそ初めて政治家だ」と。そう言ってるんですよ。

田原: ところが、例えば僕はこのあいだ北海道で講演したんですが、北海道はTPP皆反対なんですよね。北海道選出の自民党議員も民主党議員も北海道へ行くとTPP反対と言ってる。世論迎合なんですよ。

小沢: そうそう。

田原: 困ったもんですね。

小沢: だからそれは政治家が有権者と本当の意思疎通ができてないんですよ。

田原: そう、そこなの。

小沢: 口幅ったい言い方ですけど、僕はもう20数年選挙区にも帰ってないですよ。

田原: 帰ってないんですか?

小沢: 帰ってないです。選挙の時も1日も帰らないです。そして僕は自分の主張を曲げないです。それでもみんな付いて来てくれている。僕は感謝してますが、やっぱりそういう信頼関係が無いと、その時その時で右往左往しちゃうんですよ。だから僕が選挙活動、日常活動が大事だというのはそこなんですよ。政治家が選挙に強ければ何も怖くないですよ。

田原: そりゃそうだ。最後に時間もありませんが、ちょっと質問の前にもう1つ聞きたい。最後の質問なんですが、普天間です。

小沢: はい。

田原: 沖縄の米軍基地ですね。鳩山さんの時に、問題があるんだけど、鳩山さんは最低でも普天間の基地を県外に移すと言っていた。言いながら、結局去年の5月末に沖縄を騙す形で、本人は騙すつもりは無かったかも知れないけど、アメリカと辺野古にするという協定を結んじゃった。それで今も(総理大臣の)野田(佳彦)さんが辺野古だ、辺野古だと言っています。これはできますか?

小沢: できないでしょうね。だって地元が反対してるんですから。

田原: だからどうします?

小沢: ですから、僕は鳩山さんも本気で一生懸命努力されたと思いますよ。その努力をやっぱりもう少しアメリカと率直にやることですね。

田原: 誰が?

小沢: 為政者が、トップの人が。

田原: 野田さんが?

小沢: 野田さんであれ、誰であれですけれども。

田原: でも野田政権は、やっぱり未だに辺野古でいこうとしてますよね。

小沢: そうそうそう。僕はあまり賛成じゃないですね。

田原: どうすりゃいい?

小沢: みんな日米同盟と世界戦略のあれとちょっと混同して勘違いしてるんですが、アメリカはいま最前線に大きな兵力を置く必要はないという世界戦略に変わりつつあるんですよ。

田原: だから現にオーストラリア・・・。

小沢: いや、オーストラリアはまた別なんですが。ドイツやヨーロッパから5万、6万の兵を引き揚げてます。沖縄の海兵隊もほとんど事実上8千人なんかいないんですよ。残ってるのはもう千人か2千人なんですよ。ですからいざという時に緊急出動出来る体制さえ取っていれば、アメリカの戦略は後方に実戦部隊を置いておくというのに変わってるんですよ。

田原: そうすると普天間の基地は無くてもいい?

小沢: ただ、沖縄は日本の領土であり近辺は領海です。日本自身が守らなきゃいけないんですよ。

田原: 本当なら自衛隊が守らなきゃいけない、そこなんですよ。

小沢: だからアメリカがいることによって、アメリカのプレゼンス(存在)が極東の平和を守っている1つの要因であるということも事実です。アメリカが後退すれば、ある程度の空白ができることも事実です。それは日本の領土であり日本の平和のためなんだから、日本がやりゃいいんです。

田原: だから鳩山さんが総理になった頃、あるいはなる前かな、「常時駐留なき安保」と言ってましたね。沖縄に米軍がいつもいることはないと。どうですか?

小沢: だけど、いざという時の緊急体制のシステムだけは無きゃいかんでしょうね。

田原: だけど、そんな日本の勝手は・・・。

小沢: だけどアメリカも実戦部隊を前線にへばり付けておこうという気はもう無いんですから。

田原: 無い?

小沢: 無いですよ、だからみんな引き揚げてるんですよ。緊急の時にだけ来られるようにしている。

田原: じゃあ本当は普天間にはもう基地が無くてもいい?

小沢: 軍事的にはもっとしゃべらなきゃわからないですけど、僕は可能だと思っています。

田原: ということは、野田さんはむしろその線で行けばいい?

小沢: アメリカと話すことですね。

田原: それまったくやってないね。

小沢: アメリカにそんなに遠慮することないんですが。なぜ今まで日本の政治家が、野田さん云々じゃなくて、それをアメリカに言えないかというと、じゃあ「お前がその分の責任を持て」と言われるからですよ。それが嫌なんですよ。

田原: 責任持つのがね。

小沢: 責任持つのが。

田原: 特に安全保障で。

小沢: そうそう。だからアメリカはいないほうがいい、でも責任は持たない。じゃあどうするんだと言う話になっちゃう。

■米軍基地問題「米軍が引いてできた空白は日本が担えばいい」

「言わないでおこうと思ったけど、やっぱり小沢さんが代表にならなきゃダメなんだ」

田原: 悪い言葉で言いますと、日本はアメリカに守ってもらって、中はドリームランドになっている。

小沢: だから自分は何もしないで、必要な時に金だけ出して、それで済めばいいなということですから、アメリカ人からものすごく軽蔑されている。

田原: そうなんですよ。だからどうすりゃいい?

小沢: だから極東の平和、日本の平和と安全のために、米軍が後方へ引いてできた空白は日本が可能な限り担えばいいんですよ。

田原: 小沢さん、この安全保障論、また改めてやりましょう。

小沢: いいですよ。

田原: (司会の角谷氏に向かい)どうぞ。

角谷浩一(以下、角谷): この後は日本をどう立て直すかというテーマに変わっていきますけど、その前に、最後でもいいんですけどここで(質問を)扱いましょう。愛知県の「ステイメン」さんからです。「09マニフェストを事実上破棄したのに続いて、消費税増税やTPP協議参加など、今の民主党は国民の生活が第一という理念を完全にドブに捨てている。そして民主党に期待した国民も、そんな民主党を見限っている。今、国民の多くが小沢さんの新党立ち上げに期待しているのではないか。小沢さんの真意はいかがか」と。

田原: どうですか?

小沢: 僕は後から民主党に合流した者ですが、それでも自分が先頭に立って政権交代を実現させてもらいました。だからできれば新党云々ではなくて、民主党が本来の原点に立ち戻って、国民の皆さんの信頼をもう一度回復できるようにしたいというのが私の最大の・・・。

田原: 立ち戻らないでしょう?

小沢: いや戻れますよ。

田原: 鳩山さん、菅さん、野田さんとね、3代続いて立ち戻らないのにどうして立ち戻れますか?

小沢: やればできますよ。

田原: ということは、小沢さんに言わないでおこうと思ったけど、やっぱ小沢さんが代表にならなきゃダメなんだ。

小沢: いやいや(笑) それはまた別問題ですけど。

角谷: 次のテーマにいきます。日本をどう立て直すかというこれからの話をします。

田原: それはさっき言ったでしょ?

角谷: でももう少し広いテーマでいきましょう。

田原: 今、円高不況と、さっき仰った安全保障もいい加減、そういう日本をこれからどうすりゃいいんですか?

小沢: 僕が本に書いたり、あっちこっちでしゃべってるのは、さっきも言いましたけど、やっぱり日本人の自立ですよ。

田原: 自立ってどういうことですか?

小沢: 自分で考え、自分で判断するという習性を付けないと、とにかくその時その時で、マスコミだなんだかんだに影響されてフラフラするというのでは、本当に日本を立て直すことは僕は出来ないと思いますね。

田原: 「自立」というと、真ん中より右の方が2つのことを言うんです。「日本も核兵器を持つべきだ」と。これはどうですか? アメリカも中国もロシアもイギリスもフランスもみんな持ってると。最近はインドもパキスタンも持ってる、北朝鮮まで持ってると。やっぱり持つべきじゃないかと。

小沢: 核兵器の保有は軍事的にも政治的にもあまり意味は無いです。

田原: 意味無い?

小沢: 意味無いです。

田原: だって北朝鮮はあんな国なのに持ってるじゃないですか。

小沢: いやだけど、そのために日米安保(日米安全保障条約)があるんですから、日本が核を持つ政治的軍事的意味は薄いです。

田原: 薄い?

小沢: だから僕は賛成ではありません。

田原: 小沢さんが言い切られたのはいい。亡くなられたけど、実は(経産大臣、財務大臣などを歴任した自民党の)中川昭一さんが、核兵器を持つかどうかはともかく、持つかどうかという論議はすべきだっていうことを盛んに言ってましたね。

小沢: 論議はいいですよ。だけど今言ったように、僕の論理では軍事的にも政治的にも核兵器を持つということにはあまり意味は無い。

田原: もう1つ、「憲法を改正すべきだ」と。今の憲法9条が専守防衛だと。やっぱり日本もちゃんと爆撃機を持てるように、例えば今よく言われているのは、北朝鮮のノドン200基が日本に向いていて、いつでも撃てるようになっている。でも日本はどうしようもない。本気で向こうが撃つ、あるいは撃とうとする、それをどうやって判断するんだと専門家に聞いたら、その判断はアメリカに任せてるんだと言うんです。日本じゃ判断できない。もし向こうが撃とうとしたり、撃って来たらどうするんだということもアメリカにお任せしていると。こんな安全保障ってあるんですか?

小沢: 即核兵器や核兵器搭載の弾道弾を持つという話ではなくて、今の科学ですと、北朝鮮からどこを狙って発射したかというのは即座にわかるわけですから。そういう意味の防衛の体制というのは当然作っておくべきだと思います。

田原: 迎撃するミサイルは持つべき?

小沢: それはそうです。防衛のための迎撃ミサイルは持たなくちゃ。

田原: 例えば、北朝鮮がミサイルを撃った。その基地はやっぱり日本は攻撃しちゃダメですか?

小沢: だからそれは、世界状況全般、あるいは日本のその時の状況全般によりますけれども、いわゆるそうすると、だんだんエスカレートしちゃいます。

田原: だからそこなんです。

小沢: それでは「先制攻撃がいいんだ」という話になっていっちゃうんですよ。そうすると、ゴタゴタの元の木阿弥になっちゃいますから。僕は多少不利であっても、先制攻撃の論理は取るべきじゃないと思います。

田原: 僕は、小沢さんが海部(俊樹)内閣の時に、イラクがイランに侵入した湾岸戦争が起きた。あの時に小沢さんは確か、やっぱり湾岸戦争には自衛隊は参加すべきだと仰った。

小沢: そうです。

田原: ところが自民党の反対もあってできなかった。そこなんです。だから本当は、小沢さんは民主党の中で、今の日本がああいうものに自衛隊が参加すべきだという論議を国民的に巻き起こすべきだと思う。

小沢: だから僕はあの時も、自民党と言うよりも内閣が決断できなかったんです。

田原: できなかった。そうです。

■平和は「金で買える話じゃない」

学生たちは小沢元代表と田原氏の話に耳を傾けた

小沢: 僕はとにかく難民を運ぶための飛行機とか、エジプトに了解を取ったり、いろんなことをしてゴーサインが出ればやれたんです。だけども結局、問題は内閣なんです。

田原: 海部さん?

小沢: 党うんぬんというんじゃないです。

田原: 海部さんだ。

小沢: あの当時は海部さんでした。

田原: でも海部さんなんて、小沢さんがどうにでもできたんじゃない?

小沢: いえいえ、そうじゃないです。やっぱり行政というのは、その指揮命令系統で動きますから。総理大臣なり国務大臣が命令しなきゃ動きませんから。

田原: では、やっぱりこの国を変えるためには、小沢さんが総理大臣になるしかないじゃないですか。

小沢: ははは(笑)。

田原: だって本当に、幹事長がダメだと言うんだから。

小沢: あの時も驚くべきは、誰が反対したかと言ったら、海部さんもそうですけど、外務省、防衛庁、この2つが一番反対したんです。

田原: 大体そうなんです。

小沢: 後になってから、ワアワア言い出しましたけど。

田原: だから、あの後にせっかく金丸(信)さんが小沢さんに「お前、総理になれ」って言った時、何で断ったんですか。

小沢: ははは(笑)。それはまた別問題。

田原: あれ断るべきじゃない。だから宮沢(喜一)さん(が総理大臣)になっちゃった。

小沢: とにかくそういう問題も、憲法の問題も、憲法改正と言うとギャアギャア感情的議論になっちゃうんです。「右だ左だ」と言ってね。

田原: またエスカレートするから。

小沢: そうじゃないんですよ。他の国はその都度変えていますから。

田原: 変えています。ドイツなんて何度も変えている。憲法を作らなかったですね。

小沢: 憲法は、日本の国民が安心して安定した生活をできるためのルールですから、状況が変われば変えていいんです。

田原: 小沢さんは憲法改正は賛成。

小沢: 僕は賛成ですよ。

田原: 賛成ですか。

小沢: すべきところは(改正)した方がいいと思う。

田原: (日本国憲法)9条は?

小沢: 僕は、9条の精神を変える必要はないと思う。ただ、国連の活動について、あるいは自衛権について曖昧なところがありますから、そこは補足したほうがいいと思います。

田原: 小沢さんは前から仰っている。「国連軍」というものができれば、日本はそれに参加すべきだと仰っている。

小沢: 今でもそう思います。

田原: 湾岸戦争は、残念ながら国連軍ではなかった。

小沢: いや、だけど国連が了解、了承した、認めた多国籍軍ですから。

田原: あれは参加すべきだと。

小沢: すべきです。

田原: 今後起きたら?

小沢: ただ、僕がそう言うと、あいつはすぐなんだかんだと言われますが、あの時だって「実戦部隊に参加しろ」と言ったんじゃなかったんです。例えば、物資を輸送してくれ、あるいは赤十字の役割を後方でやってくれとか。そういう類いの話なんですよ。自衛隊は実戦の経験がないですから、行ったら邪魔なんです。主として、そういった補完的な役割でいいからやってくれというのがアメリカの要求だったんです。

 あの時に補給船をやろうと、あるいは飛行機を飛ばそうと(言ったら)皆、民間会社から拒否されたんです。その時に僕はアメリカの人から、「日本というのは本当に身勝手な国だ」と(言われた)。あの時ペルシャ湾に「日本のタンカーが20何隻いる」と言われたんです。それなのに「何でそれを守るための作戦に参加できないのか、おかしいじゃないか」と本当に言われました。

田原: なるほど。おかしい。

小沢: それから、戦争が終わってから掃海艇が行きましたよね。

田原: 掃海艇が行きました。

小沢: あの時、帰ってきた人に聞いたんだけど、「日本のいろいろな事情で、戦争が終わっちゃってから来て申しわけない。ただ、日本は国民1人当たり1万円、1兆何千億円・・・もっと出しました」と言ったら、相手のアメリカ軍の司令官が、その時で1人100ドルずつなんですね。「じゃあ僕はあなたに100ドルやる。俺の代わりに戦ってくれ」と。

田原: 言われた。

小沢: 言われて、ぐうの音も出なかった。

田原: そうですね、そこですね。

小沢: 金で買える話じゃないんです。「自分たちと平和を守るために足並みを揃えてくれ」という話なんです。

田原: あの後に、アメリカで「日本はNATOだ」という話があった。「No Action token」というのは、つまりアメリカの地下鉄の金、小銭なんです。「Token Only」と。日本は大変な金を出したにも関わらず、アメリカは「ちょっと金を出した」と(言った)。

小沢: そうそう。それでクウェートからは戦後、感謝されないんです。

田原: 感謝されないんだから。

小沢: 日本はそういう国になっちゃっているんですよ。

田原: そこを直すためには小沢さんが総理にならなきゃ。

小沢: そのためには国民皆さんが、きちっとした日本人としてのプライドを持った意識を持たなければいけないです。

■「若い人たちには夢、志を持ってほしい」

「自分の責任で決断し行動するという習性を身につけてもらいたい」

田原: (司会の角谷氏へ)はい、どうぞ。

角谷: 会場にいる方々から、アンケートを事前に取りましたのでそれを少しご紹介します。ご質問をいただいています。早稲田大学の「サナエ」君、2年生の方です。(会場内に呼びかけて)サナエ君、いる? 「今後の日本を建て直すにあたって若者、大人、それぞれに必要なこと、何を成すべきと小沢さんは思いますか」と。

小沢: それは何度も言うように、自立心を持ってもらいたい。自分自身で考えて、いろいろな人の意見を聞くのはいいんですよ。だけど最終の判断は自分でやる。自分の責任で決断し行動するという習性を身につけてもらいたいというのが基本。それからもう1つは、夢を持ってほしいね。

角谷: 夢。

小沢: うん。「志」と言ってもいいけど。そういった今の若い人たちに、とんでもない夢でも何でもいいんです。自分がこういう夢を追うと、努力しないとダメですよ。遊んでいちゃダメだけど、その夢を追って努力するという。若い人たちはもう無限の可能性があるわけですから。もう我々になると、どうもダメですけど。

田原: ちょっと小沢さん、そこの問題ね。今の若者は夢を持てないんですよ。どういう夢があるのかわからない。

小沢: どういう夢だっていいんですよ。だから自分で考えて、自分の思う夢を追求すべきですよ。

田原: 良くわからないと思う。ピンと来ないと思う。

小沢: そうかしら。

田原: うん。

小沢: だからこの間、柔ちゃん(=谷亮子議員)とね・・・。

田原: あれは天才だから。

小沢: いやいや、天才だけど、その夢に向かった、目標に向かった努力というのは大変なことなんですよ。それでその目標を達したら、次の夢に向かってと。彼女は7歳の時から柔道をやっていたそうですから。やっぱりその時から、自分の行く道をちゃんと持っていた。(若い人たちは)どんな夢でもいいです、志を持つべきだと思う。

田原: ここでまたマスコミに注文したい。新聞やテレビが、もっと夢を持った、夢を実現した人間の紹介をしてほしい。なんか悲観的なものばかりやっている。これが悪い、あれが悪いとね。そうでしょう?

角谷: そうですね。でも、今ここに来ている学生さんたちは、もちろん将来、就職活動のことを考えている。もちろん就職だけが夢ではないし、就職とは関係なく夢を持つことは大切だと思いますけれども、一方で社会に出る前に、社会の魅力だとか日本の魅力を感じさせるようなことがなくて、田原さんが言うように考えられなくなっているところがあるんじゃないかと。

小沢: だからそういった環境をきちんと作るということは、大人の責任ですよ。それはその通りだけど、やっぱり「世の中が悪い、だから・・・」というのでは若者ではない。人のせいにするなと僕は言いたいんですよ。自分自身で夢を描いて、その夢に向かって努力すると。どんな夢でもいい。僕はそう思いますね。

田原: ちょっと言うと、小沢さんが最初にお書きになった本はやっぱり自己責任ということを盛んに仰った。最近、民主党に来てから、自己責任とあまり仰らなくなった。

小沢:  いやいや、そんなことは(笑)。

田原: さっきの子ども手当にしても、なんとなく小沢さんは前向きになったなと。自己責任だったら、そんなこと言わないんじゃないかと。

小沢: そんなことない。

田原: 子ども手当を出せとか、無償化にしろとかね。

小沢: 僕は子ども手当は本気で(必要だと)思っている。だって田原さん、子ども手当はフランス、ドイツでも10年以上前から出しているんです。日本は今、人口が減ってるでしょう? フランスはもう2、3年前に、出生率が2(人)になった。

田原: 2(人)を超えた。

小沢: それは金だけの話じゃないけども、やっぱり子どもたちを次の世代の民族を育てようという大事なことだと僕は思う。

田原: そこ最後に聞きたい。フランスも一時は1.37(人)くらいまで落ちるんです。

小沢: そうそう。

田原: これが2を越える。日本は超えない。いまだに1.37(人)とか。日本とフランスとどこが違う?

小沢: 金だけではないですよ。子ども手当を出したから2を超えたと(しても)、それがすべてだとは思いません。だけれども、それも1つです。だから20代、30代のお母さんたちだけに調査したら、圧倒的に子ども手当を喜んでますよ。それと関係なくなった人はどうでもいいって言うけれども。それともう1つは、やっぱりさっき言った大人の責任だと思うけれども、子どもを産める環境、育てる環境。そういったものを社会が政治が作ることでしょうね。

田原: それと子どもたちが夢を持つためには、親の教育も大事なんですよね。

小沢: 親のね。

田原: 親の教育。

小沢: そうです。

田原: 親が夢を持てと。やれよ、頑張れよと言わなきゃ。親はちょっと甘やかしすぎじゃないかな。

小沢: やっぱりこれも戦後の・・・特にお母さんかな。一生懸命勉強して、いい会社に入れとか言って。そういう思考方法というのはちょっとね。

田原: 今、一番僕が言いたいのは、いい会社に入ることが目標になっているんですよ。こんなものは目標じゃないでしょう? そこからがむしろ勝負なんでね。ところがいい大学に入っていい会社に入ったら、目標達成だと思っちゃうんです。

小沢: だから、そのこと事態が悪いとは言わないけれども、その会社に入って、自分の能力をどうやって生かして、それでどうしたいのかという意味で皆が思っていればいいと思いますよ。

角谷: はい。もう少しメールをいきます。「バカボンパパ」さん、埼玉の方です。「半世紀に渡り、政治の中心にいた小沢さんですが、理想実現にはあと一歩及ばなかったように思います。ではそれはなぜかと。初めは国や国民という大きなスケールで活動していたものが、権力が近付くにつれ、同志や盟友とこじんまりしたスケールに矮小化し、彼らとの友情を重視したからではないか。理念、信念が自由党や民主党などの同志や盟友への情に負けてしまう。それが小沢さんの政治がいつもあと一歩で失敗してしまう原因だと思う。小沢さんは周囲の人に優しすぎるんですよ」というメールをいただきました。どうですか?

小沢: 僕は理(ことわり)ということ、合理性、論理性、それを非常に必要だと思っていますし、政治は絶対情緒でもって判断しちゃいかんと思っていますけれども。ただ、所詮僕も日本人だから、今仰られるような浪花節みたいなところもありまして・・・だけど、自分自身としてはそういうものに負けちゃいかんと常に言い聞かせています。

田原: 小沢さんだから、もう少しあえて言いたい。どうも小沢さんは優しいと思う。小沢さんと組んだ首相が、あまりだらしよくない。細川(護熙)さんでしょ、鳩山(由紀夫)さんでしょ、まあ菅(直人)さんはちょっと・・・皆甘えている。

小沢: 首相?

田原: 首相。厳しいのがいないじゃない。

小沢: ですけど、それは、皆が選んだんだから。

田原: いや、そう言わないで。小沢さんはやっぱり。

小沢: 俺一人で決めたわけじゃない。

田原: 大政治家だから。

■「原発は過渡的なエネルギーだと言ってきた」

「小沢さんは大政治家なんだ。菅が悪いとか鳩山が悪いとかで済む話じゃない」

角谷: はい。スタジオにいます「オカムラシザワ」さんという、法政大学の学生さんです。「小沢さん自身が先頭に立って、被災地支援に打って出るという考えはないのですか」ということです。

田原: 何?

角谷: 被災地に、先頭に立って行くということはないのか。

小沢: 僕がいつも言うのは、先頭に立ってという意味なんですね。だから特に僕の立場では、何をすべきなのかと。今でも第三次補正(予算)なんて言っていますけど、今のやり方では有効に金が生きないという声が地方から一生懸命来るんですよ。今までの官僚主導の仕組みでは、どうしようもないです。だからそれを被災地のためにより有効にするためには、その仕組みを変える以外にないです。この震災だから、本当は今がチャンスなんです。「暫定的」と言ってもいいんです。だけど、そこがなかなかできないで、結局お金の額ほど、本当の意味で被災者の皆さんのために有効に使われてないということは事実だと思いますから、僕の役割は、そういう仕組みを変えて、本当に被災者の皆さんに、あるいは国民一般の皆さんに役に立つお金の使い方をできる仕組みに変えることが僕の仕事だと思う。

角谷: 政治家が先頭に立っていかなくても、それぞれの役割があるはずだという(視聴者コメントの)書き込みも、今来ているようですね。(何か)ありますか、田原さん。

田原: うん。ただ、小沢さんはそう仰るけど、民主党の幹部たちは、地方がだらしないと(言っている)。岩手も宮城も福島もやるべきことをやらないで、ただ国に「何とかしてくれ、何とかしてくれ」と言うと。地方に行くと「国が何もしていない」と(言う)。お互いに「相手の責任だ」となって喧嘩になっていることが問題。どうすればいいと思う?

小沢: だから、僕らの主張は、霞が関(=中央官庁)でお金を分配する、この仕組みを変えようと言っているわけです。変えようと言ったわけです。

田原: 変えるとは、どうする?

小沢: 地元の身の回りのことは、お金も権限も地元に任せちゃおうと。

田原: 権限もね。

小沢: そうすると「中央は何もやってくれない」なんて地方は言えなくなるし、中央は余計な干渉をしなくなる。だからこれが、国民主導政治の根本なんです。

田原: 一番問題は、民主党は「地方主権」と言ったと。

小沢: そうそう。

田原: 何もやってないじゃないかと。

小沢: だからそこを変えていないからダメなんですよ。

田原: なんで変えないの?

小沢: まあ、難しいんですけどね。

田原: いや、そう言わないで。小沢さんは大政治家なんだ。菅が悪いとか鳩山が悪いとかで済む話じゃない。

小沢: ですから、必ず何とか実現したいと思っています。

角谷: もう1ついきます。こちらはニコニコネーム「ポン」さんです。「小沢さんの原発についての意見を聞かせてください」というお願いが来ています。

小沢: 40年近く前ですが、ちょうど僕が科学技術政務次官をやったんですよね。原発(問題)は、その時からボチボチ始まっていたんですが、これは日本だけではないんですが、最終の高レベルの廃棄物の処理方法というのは無いんですよ。

田原: 世界中、無い。

小沢: 無いです。ですから、この処理方法が見つからない限りは、原発にずっとおんぶしていくということは不可能なんです。だから私は最初から「原発は過渡的なエネルギーだ」と言ってきたんですが、そうやっているうちに、原発の依存度がどんどん高くなった。新エネルギー開発が十分でなかったという点については反省していますが、僕はやはり処分の技術ができない限りは、原発は過渡的なエネルギーとして新しいエネルギーに変えていくべきだと思います。

田原: でも、そうは言っても、アメリカもフランスもイギリスもロシアも、それから中国も皆、原発をどんどんやっているじゃないですか。

小沢: やっています。

田原: これは何。彼らはバカ者だってこと?

小沢: いや、だから原発のほうが・・・彼らは軍備、軍事力とも結びついてますからね。だからそれは離すことはないんでしょうけれども。それから安全でいる限りは最も安上がりでいいんですけど。

田原: 事故が起きなきゃね。

小沢: 事故が起きなきゃ。それで「安い」と言われてきたんですけど、今度のことで・・・。

田原: 高くなった。

小沢: これほど高いものはないってことになっちゃったわけです。だからその意味では日本の福島の問題は、世界中に大きなあれを投げかけているんじゃないでしょうかね。

田原: だけど福島の(原発事故)が起きて(原発を)やめようと言ったのはドイツだけなんですよね。イタリアはその前からやめていますけども、他はやめないじゃないですか。

小沢: やめない。

田原: ベトナムなんて、そういう日本から原発が欲しいと言っている。

小沢: ですから後進国であれ先進国であれ、事故がない限りは原発が一番安上がりでいいということでしょう。

田原: 彼らは、そういう意味では間違った方向に向いていると。アメリカやイギリスやフランスや中国やロシア。

小沢: 僕はいずれやめることになると思います。ロシアみたいに広いところは、そこら辺に捨ててもいいのかもしれませんけど。

田原: チェルノブイリ(原発事故)が起きたって、まあいいじゃないかと。

小沢: 今は(原発から半径)30キロは誰も行かなければいいんだという話かもしれません。だけど、そう言っていられない時が来るんじゃないでしょうかね。

■岩手出身の小沢氏はこれからの東北をどう見る

小沢元代表には「尿管結石はもう大丈夫なんでしょうか?」との質問が投げかれられた

田原: なるほど。そろそろ終わりましょうか。

角谷: はい、22時の約束(の時間)になりましたけど、あとちょっとメールを読んで終わりにしたいと思います。「放射能、TPPと問題山積の農業です。特に東北地方は大きなターニングポイントに来ていると思います。岩手出身の小沢さんは、今東北の農業が復興するには何が必要だと思いますか」。

小沢: 農業は東北とかなんとかという問題よりも、日本の農業、そして日本人の自給体制、これをどうやって作るかということです。当面の震災の問題は、何度も言いますけど原発です。これはチェルノブイリの何十倍の燃料があそこにあるんです。冷温停止、水をぶっ掛けていて「爆発の危険は当分ありません」と言っていますけど、ウランはずっとあそこ(福島第1原発)にあるんですから。どこへどう処理するんだと。だから本当に知恵を集めてあそこを完全に封じ込めない限り、これは未来永劫続いちゃいますよ。

田原: 封じ込めるには、少なくとも30年かかると言っています。例えば、今東電の福島(第1原発)の1号(機)から4号(機)を廃炉にして、きちんとこの中にある燃料棒、あるいは使用済み核燃料もいっぱいあるわけだから。

小沢: いっぱいあります。

田原: これをやるのは大変なことですよね。

小沢: 持って行きようがないです。どこへ持って行くんですかという話です。ですから第一義的に責任者は東電ですが、こんな事態になったら一企業でやれないです。だから僕は国家が政府が正面に出て、政府の責任で建て直しをやるべきだと。

田原: だけど、どっちかと言うと政府は、東電を悪者にしてその責任にしようとしている。

小沢: だから、もう東電どうのこうのの問題じゃないです。

田原: ない。

小沢: それで、今の知恵でもいろいろ聞きますと、あれ(福島第1原発)を封じ込めるのはやれないことはないという。ただ莫大な金が掛かる。だけど、もう金の問題でもないんです。

田原: 安全の問題だからね。

小沢: そうですよ。将来ずっとですから。ですから僕は、政府が腹を決めて国民にもちゃんと説明をして、これに何十兆円掛かってもやるということで対応しないとダメだと思いますね。

田原: そうですね。

角谷: 最後の質問になります。これは僕も興味があるんですけれども、ニコニコネーム「ドタドタドタ」さんからです。「小沢さん、尿管結石はもう大丈夫なんでしょうか?」というメールが来ていますけど。

小沢: 今月の始め頃、また検診でCTスキャンをやったら消えて無くなっていたそうで。

田原: 良かった。

角谷: いつの間にか、もう出ちゃったということですかね。

小沢: なんかそうらしいです。

角谷: なるほど。いいですか田原さん、その件に関して。

田原: ありがとうございました。

角谷: はい、ありがとうございました。

小沢: ありがとうございました。

田原: 聞きたいように聞いてすみませんでした。

角谷: いろいろ話をしてきましたけれども、もともとTPPの話から憲法の問題から民主党の将来から・・・。

田原: 大体聞きたいことは全部聞きました。

角谷: 大体のことはうかがいました。

田原: 安全保障をやりましょう。

小沢: やりましょう。

田原: 別にね。

角谷: 改めてその問題をこってりまたやるということも含めて、ニコニコ動画でもまたよろしくお願いしたいと思います。

小沢: ありがとうございました。

角谷: このままこちらに、田原さんも小沢さんも立っていただいて。最後に・・・こっちのカメラですかね?

小沢: 下へ降りるの?

角谷: いや、これで結構です。ということで、この様な番組をまた企画させていただきたいと思います。パソコンの前でご覧になった皆さん、いかがだったでしょうか。また感想などもいただければと思っております。小沢さん、田原さんに皆さん盛大な拍手をお願いします。どうもありがとうございました。

小沢・田原: ありがとうございました。

(了)

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送]全文書き起こし部分から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv70481074?po=news&ref=news#00:51:48
・小沢一郎「消費税増税は国民に対する背信行為」 小沢×田原対談全文(前)
http://news.nicovideo.jp/watch/nw148941

(協力・書き起こし.com

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