一足先に未来に触れられる!? 近未来型DJインタフェース『Emulator』!!

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スマートフォンのシェアが日々拡大している昨今、マルチタッチディスプレーに触れることがとても身近になってきているが、携帯電話の世界に限らずDJ(※1)の世界でもそのムーブメントが確実にやって来ている。『Twitter』や動画サイトなどでも注目され、その第一線を走っていると言っても過言ではないソフトウェア、SmithsonMartin社の『Emulator』を紹介したい。

手を伸ばして触れたら変わる“ソフトを越えたソフト”

通常DJはターンテーブルなどを用いるが、ここ数年はパソコン内の音声データを使いDJの演奏ができるソフトウェアのシェアも広がりつつある。ユーザーインタフェースの改良により、日々進歩しつつあるがターンテーブルを用いた演奏に近い感覚でパソコンで演奏を行うには、専用のハードウェアコントローラーが必要になり、パソコン1台で完結するには至ってはいない。

その点この『Emulator』はマルチタッチディスプレーの機能に準じているMIDIコントロールソフトウェアであり、要はディスプレーに触れるだけで操作ができるのだ。まるで近未来SF映画の世界が目の前にあるような、驚きを越えた感覚すら覚えてしまうのだ。DJができてもできなくてても、操作している姿だけでカッコよい。

物は試しに触れてみよう

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まず起動画面。上段から再生停止ができるトランスポーズボタンがある。中段から下段は音質を変化させるイコライザー(※3)やエフェクター(※4)が並んでいて、全てが一画面で確認できるのが特徴だ。再生してみると、触れてからのタイムラグはほぼなく、オーディオ機器の再生ボタンを押す感覚と変わらない。動作の遅さによるストレスは感じなかった。

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続いて音量などを調整するフェーダーに触れてみよう。指に吸いつくように画面のフェーダーが追随して動く。ただ、ここで記者が調子にのって早いスピードで上下させてみたところ、パソコンの処理速度によるのか指と画面の動きにタイムラグが多少生じたが、問題ないレベルと言えよう。

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そして最後に、一番下部にあるエフェクターを見てみよう。実験に使ったパソコンのディスプレーサイズが小さい事もあって、パラメーター部分の数値の動きが見づらかったのだが、一番音質に影響を与える部分なので、指の動きに合わせて音が変化するのを確認できて、これもまた問題ないと言える範囲であろう。欲を言えばこの動画のように次は大画面のモニタディスプレーでぜひ演奏してみたいものだ。


http://www.youtube.com/v/vaiRLpuwDZ0

Windows版のDJソフト『Traktor2』に対応しており、MacOS対応版は開発中との事だが主要DJソフトに順次対応していけば、いつの日かターンテーブルを使っていた頃から始まるDJのスタイルを変えてしまうのではないだろうか? ちなみに購入に際して今のところ日本での輸入代理店の取り扱い等はなく、SmithsonMartin社から直接ダウンロード販売する方法で限られている。トライアル版も用意されているので、新しい物好きの人やパソコンを使ってDJをやり始めたい人はぜひこの『Emulator』に触れてみて欲しい。

smithsonmartin社公式ホームページ
http://www.smithsonmartin.com

※1 DJ。ラジオでのディスクジョッキーではなく、この項ではダンスホールやクラブなどで楽曲を選び演奏等もする選曲者としてのDJの意。

※2 MIDI。Musical Instrument Digital Interface(電子楽器デジタルインタフェース)の略。電子楽器の演奏データを機器間でデジタル転送するための世界共通規格。

※3 イコライザ-。音声信号の特定の周波数帯域を変化させ強調したり補正に使われるエフェクター。

※4 エフェクター。音響効果を与える目的で使用される機器。当記事ではDJソフト内に付属されてるエフェクターなどを指す。

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