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政府経済対策として低所得者に1万5000円給付へ 効果はあるのか?

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経済対策として低所得者に1万5000円を給付へ

8月2日開催の閣議で28兆円に上る経済対策が決定されました。
この中に低所得者1人当り1万5000円の臨時福祉給付が盛り込まれています。

この現金給付制度は“簡素な給付措置”とも呼ばれ、平成26年4月の消費税率引上に際し、住民税均等割が非課税の低所得者を対象に、税負担軽減を目的として導入されたものです。
因みに対象となる低所得者ですが、夫婦だけの勤労者世帯で給与収入が156万円以下、夫婦だけの年金生活世帯で年金収入211万円以下が、概ねこれに該当します。
推定2200万人の該当者がいると言われますが、課税対象者の被扶養親族や生活保護制度の被保険者は除かれるため、実際の受給資格者はこれより少なくなります。

今回は消費税増税が延期されたことによる措置

消費税率10%再引上時に、食品等へ軽減税率制度が導入されるまでの経過措置との位置づけなので、現金給付制度自体は平成28年度限りで廃止される予定でした。
ところが平成31年10月まで消費税の再引上げが延期されたことから、急遽経済対策の一環として継続が決まりました。
連立与党公明党の意向が、強く働いた様です。
従って、恐らくこれが“簡素な給付措置”の最終回になるものと思われます。

給付金額ですが、平成26年度は1万円プラス5千円の加算、平成27年度は6千円、平成28年度は3千円と尻すぼみ状態になっていました。
個人消費喚起の目玉と政府与党が自負する平成29年度は、向う2年半分を前倒しで一括支給することにより、1万5千円と過去最高になっています。

現金給付制度は景気対策としてあまり期待できない

これに対する評価ですが、野党や辛口のマスコミからは、経済効果が乏しいバラ撒きだとか、財源不足で一部が建設国債で賄われているため、財政再建に後ろ向きだと言った手厳しい意見が出されています。

確かに税制措置や福祉目的の視点からは評価できますが、景気対策としては多くを期待できないかも知れません。
国民が社会保障等で将来に不安を抱えているため、折角の給付金が消費に回らず貯蓄に向けられる可能性があるためです。
経済対策発表後の、更なる円高進行や株価下落など、市場の反応が何よりも雄弁に物語っています。

消費増税に因る負担軽減を目的とした臨時給付としては、この他にも“子育て給付金”“高齢者向け給付金”“障害・遺族年金受給者向け給付金”などがありました。
これ等の臨時給付は原則一回限りの措置でしたが、税制措置と言うよりも文字通り福祉目的の色彩が強く、或る程度まとまった金額が支給されたため、受給者には評判が良かった様です。
ただ高齢者向け給付金などは、参院選目前に支給されたことから、露骨な選挙対策ではないかとの批判もありましたが。

(松浦 章彦/税理士)

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