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会議ではどのような「集中」が必要か?チーム効率を上げる心得とは

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前回記事では、個人でできる「集中」のコツをご紹介しました。

しかし、同僚と一緒に、あるいはチームで取り組む業務の方に、より多くの時間をとられることもありますよね。

そこで今回は、複数のメンバーと協業する際に、集中力を高め、効率化を図るコツをご紹介します。お話しいただいたのは前回同様、『仕事ができる人の『集中』する習慣とコツ』の著者である石井貴士氏です。


会議や商談などでは「集中」の質を変える

まず、「集中状態」には2つの種類があるということを意識しましょう。

●レベルI の集中

…世間一般で言われる集中状態。他のものが目に入らないほど、1つの物事に集中する。ゲームに夢中になっていて、「ご飯よ!」と声をかけられても聞こえていないような状態。

●レベルⅡの集中

…全方位に注意を払う集中状態。宮本武蔵のように、空を見上げながら、小鳥のさえずりを聴きながら、忍び寄る敵の足音も聴いている。前から来る敵を斬りながら、背後の敵にも注意を払う状態。

ちなみに、男性はレベルⅠの集中が得意で、女性はレベルⅡの集中が得意だと言われています。

さて、個人で黙々とこなす仕事においてはレベルⅠの集中状態に持っていくことで作業がはかどりますが、会議、プレゼン、商談など複数の人と行う仕事においては、レベルⅡの集中状態をつくることが大切です。

ところが、実際には、レベルⅠの集中状態で会議に参加している人も少なくありません。例えば… 資料を読みながら考え込んでしまい、他の人の発言が耳に入ってこない 自分が言いたいことを話すのに集中し、他の人の表情を見ていない 発言中のメンバーだけを見ていて、同席している他の人の表情を見ていない

その場にいるすべての人がこんな状態では、お互いの真意を読み取ることができず、納得のいく結論に至りません。結果、同じような会議を繰り返すことになり、時間をムダにしてしまうでしょう。

具体的には次のような「集中」を心がけてみてください。

会議に出席中は、すべてのものを視界に入れておく

会議中、配布された資料やプロジェクタースクリーンをずっと眺めている人がいます。こういう人は活字で書いてあることは目に入りますが、活字になっていないものを見落としてしまいます。

それよりも、その場にいるメンバー一人ひとりの表情の変化、ちょっとした振る舞いなどに目配りをしましょう。すると「この意見に対し、この人は疑問を持っているんだな」「口ではこう言っているけれど、本当はそう思っていないのでは」といった真意を汲み取ることができます。

それに応じて、適切なタイミングで言葉がけができれば、本音の意見も出やすくなり、議論が進みやすくなるでしょう。

つまりは、言葉だけで会話するのではなく、「心を通わせる」ことに集中することが大切です。相手が否定的な言葉を発していても、「完全に反対」ではなく「この部分がクリアできたら賛成」と考えている可能性もあります。暗い表情をしていても、単に体調が悪いだけで、気持ちの面では前向き…などということもあります。

言葉の表面をそのまま受け取って「こう考えているんだな」と判断せず、「裏側にはこういう意図があるかもしれない」と想像力を働かせることに集中してみましょう。

完璧さを追求するより、不完全な意見を数多く出す方が効率的

会議でアイデアを求められ、最初から完璧な意見を出そうとする人がいます。

そういう人は、思いついた意見を完璧にしようと練り上げる作業に集中し、そのまま時間だけが過ぎてしまうこともあります。

メンバー全員がそんな調子なら、会議は滞ってしまいますよね。

アイデアは、最初に数多く出すことが大切です。不完全な状態でも、とりあえずアウトプットするのです。そうした「タタキ台」があれば、他のメンバーが意見を発しやすくなり、「だったらこの方がいい」という対抗案が生まれ、議論の活性化につながります。

特に新人や若手はこの役回りを積極的に担いましょう。経験を積んだ先輩や上司ほど「間違ったことはいえない」という意識も強くなるもの。だからこそ新人が、先輩から「それではダメだ。ここが問題だ」というツッコミを入れてもらえるようなパスを回すのです。

「不完全な意見ばかり出して、ダメな奴と思われないか」と不安に思うかもしれませんが、ちゃんとした上司であれば、積極的に発言してチームの活性化に貢献するメンバーを必ず評価してくれるはずです。

自分の「役割」に集中することも大切

意見をどんどん出すべき、と言いましたが、時と場合にもよります。メンバーそれぞれが役割分担された状態で会議に参加する場合、思いつきですべてのことに口を出そうとすると、場を混乱させてしまいます。

こうした場合は、一人ひとりが自分の役割を果たすことに集中するべき。会議に呼ばれたら、「自分には何を求められているのか?」という点に考えを集中させましょう。

プロジェクトの初期段階で、アイデアを持ち寄るような状況であれば、専門外の人の意見が参考になることももちろんあります。しかしプロジェクトが進行する中では、前後の状況を知らないまま担当外のことに口をはさむと、進行を止めてしまうことにもなります。しかも担当者を不快にさせてしまっては、その後のコミュニケーションもスムーズにいかなくなる恐れもあります。

ここでも、全方位型の集中(レベルⅡの集中)をすることで、他の人と自身の役割・立場の違いを理解して対応するようにしてください。

石井 貴士/作家、(株)ココロ・シンデレラ 代表取締役

1973年生まれ。高校2年のときに、「1秒で目で見て、繰り返し復習すること」こそ、勉強の必勝法だと悟る。代々木ゼミナール模試・全国1位(6万人中1位)、Z会慶応大学模試・全国1位を獲得し、慶應義塾大学経済学部に合格。大学卒業後はテレビ局のアナウンサーとして活躍。在職中に、突然、「無職からスタートしてビッグになったら、多くの人を勇気づけられるはず!」と思い立ち、退職。世界一周旅行に出発し、27カ国を旅する。帰国後、日本メンタルヘルス協会で「心理カウンセラー資格」を取得。2003年に(株)ココロ・シンデレラを起業。現在、1冊を1分で読めるようになる「1分間勉強法」を伝授する一方で作家活動も展開。累計63冊、200万部を突破するベストセラー作家になっている。主な著作に、『仕事ができる人の『集中』する習慣とコツ』(すばる舎リンケージ)、『本当に頭がよくなる 1分間勉強法』(KADOKAWA/中経出版)ほか。

EDIT&WRITING:青木典子

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