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I love you Orchestra フリーライヴで3rdアルバム全曲全力披露-OTOTOYライヴレポ

I love you Orchestra フリーライヴで3rdアルバム全曲全力披露-OTOTOYライヴレポ

6月19日(日)下北沢SHELTERにて〈I love you Orchestra 3rd Album “Crack” pre-Release Party!!〉が行われた。

9月14日(水)に発売される3rdアルバム『Crack』の「全曲再現」&「公開ライヴレコーディング」として企画されたこの日のライヴ。3か月後にリリースされるアルバムをいち早く聴けるだけでなく、ライヴ音源の録音を体感できること、さらにManhole New Worldも共演という注目のライヴにも関わらず入場は無料という大盤振る舞い。観光客や買い物客で賑わう下北沢の日曜日の真昼間、多くの観客が詰めかけてシェルターは異様な熱気に包まれていた。

開演は12:30。まずはManhole New Worldのライヴ。6月1日に初のフル・アルバム『Rosanjin』をリリースした彼らは昨年の〈朝コア〉にも出演している。アルバム冒頭を飾る「AFRICA」をSEに観客の手拍子に乗ってステージに上がり、すかさず「Mountaineers」へ。マリンバの音色が心地よい。パンデイロも使って賑やかな演奏。フロントに立つぬましょうこと細沼章吾(Per)がスケッチブックを手にして“次 サビ 手を上げて”と一枚ずつめくってお客さんに求めると、みんな笑いながら一斉に手を上げた。ドラマティックなギター、イントロでベースがユニゾンでキメる等、目まぐるしくもハートフルな音色で繰り広げられるアンサンブルが最高に楽しい。「昼からアホやねー、キミたち! 好きに暴れていいんだよ!」と嬉しそうに煽る松田ナオト(Ba)とぬましょうがおでこをくっつけて演奏するユニークな場面も。お客さんの手拍子に乗ってバンドのグルーヴに拍車がかかる。ぬましょうは観客にタンバリンを渡し、ステージ前に身を乗り出して観客を煽っている。「以前、〈朝コア〉に呼ばれて、朝5時半に会場に行ったんですけど、今日は“昼コア”だからいいでしょって言われました(笑)。今日はみなさん楽しんで行ってください!」と挨拶の後、ラストは「kokage」を演奏した。親しみやすい楽曲と明るい太陽を感じさせる演奏で、終始笑顔で楽しめるライヴだった。

転換が終わり暗転すると、I love you Orchestraのメンバーが順にステージに上がる。大津一真と前川和彦、2人のドラマーが登場して演奏を始める。続いて3人のギタリスト、ケンロー、マスクド、ジムが続く。折り重なる爆音のレイヤーの中、最後にリーダーの白水悠(Ba)が登場してライヴが始まった。ステージは向かって左奥にマスクド、手前に前川、中央後方に大津、右手にジム、ケンロー、そして中央に白水。迫力ある6人編成だ。ケンローが弾く鍵盤からキラキラしたサウンドが流れたかと思うと、一斉に爆音を奏で出す6人。ベースのキャッチーなリフレインが前に出てくる。なんだかすごく音の抜けが良い。信じられないことに、白水を中心に右手を大きく振って観客と一体化するメンバーたち。KAGEROのサイド・プロジェクト的なスタートだったilyoの姿はここにはない。なんだかより自由になって、なおかつ見事に“バンド”になっている。MVが公開されている「Sunshine Freeway」はすっかりファンにはおなじみのようだ。白水がモニターに上がり始まった曲はマスクドが弾くディレイがかかったコード・ワークが印象的。ジムと白水が向かいあってフレーズを絡ませ合い、ケンローが鍵盤でノイジーな音を加えダークな迫力を感じさせる1曲だった。

「まっ昼間からありがとうございます! 2バンドしかいないのに楽屋が狭い! 11人いるからさ(笑)」。両バンド併せて11人、確かにちょっと人数が多い。ステージ上もギッシリ機材が密集している。そして今日はライヴ・レコーディングしていることを改めて告知。ハードなダンス・チューン「Herb Is Justice」へ。文句なしにカッコイイ疾走感溢れる演奏に、一気にフロアの熱が上がった気がした。続いて対照的な和風の音階へ。前川が先ほどのManhole New Worldのライヴで使われたスケッチブックを取り出して“次 サビ 手を上げて”と観客に指示して大爆笑。そのまま「SAKURA」の演奏に突入。ケンローがトレモロ・ピッキングでメロディを弾くと和風サイケなムードが充満する。次々と展開が変わり長尺で楽しませた。

4ビートのラグタイムブルース調のナンバーでは、メンバーが座ってプレイ。ジムのみ立って演奏し、ウェス・モンゴメリーばりのオクターブ奏法を交えたジャジーなソロを流暢に聴かせた。ところが、演奏し終えるとメンバーから“間違えた!”という声が上がり(観客にはわからないレベル)、ライヴ・レコーディングしていることもあり再度頭から演奏スタート。「そこだけパンチインする?」などスタジオ・レコーディングの様子を伺い知ることができる会話も。オーバーダビングをせず、あくまでもライヴをそのままパッケージすることにこだわっている姿勢を感じさせた。

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