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sads、女性限定ライブで新曲披露! 濃密なステージにファン熱狂「これが僕の理想」

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7月からのショートツアー“IN AN ECSTACY”に先駆ける5月27日、sadsが女性限定ライブを開催。昨年10月以来7ヶ月ぶりのライブということも手伝い、素晴らしく自由かつ躍動的なパフォーマンスで、渋谷のTSUTAYA O-EASTに詰めかけた女子諸君を魅了した。

昨年に続き2度目となったGIRLS ONLY LIVE“FOR BITCHES”。穏やかならぬライブタイトルを体現するかのように、幕開けの「GIRL IN RED」から重厚にして衝動的な音塊が放たれ、矢のように鋭い清春(Vo)の歌声に大歓声が湧くが、それは“黄色い声”と呼ぶには少々熱度の高すぎるもの。黒のグローブをはめた指先を噛む彼の歌う曲名が示す通り、まさしく“赤い”声と言っていい。続く「HONEY」では「渋谷 BITCHES!」と煽ってフロアに水を撒き散らし、間髪入れずに「Hate」へと突き進んで手拍子に合唱を引き起こすと、場内は早くも熱気で充満。しかし、ここで清春が場に似合わぬ台詞を吐く。

「お久しぶり。女子……ですよね? 話すことねーわ。久しぶりのsadsなんで、ちょっとゼイゼイ言ってます。47歳、頑張ります。楽しんで!」

GO(Dr) のボトムがグラマラスに響く「Tell Me What You Lie」を挟んでは、「本当はツアーからにしようと思ってたんですけど、みんなが仕事を休み、家庭を捨ててここに集まってくれたから……」と、なんと仮歌詞もできたばかりという新曲を披露。厚みあるユニゾンでテンションを上げるナンバーながら、「まだ20%くらいなので完成まであと5%」と会わない計算で、客席を笑わせるのもニクい。さらに「ちょっと喋りすぎてるから“黙れ!”って言ってみて」と、オーディエンスに「黙れー!」の大合唱をさせ、「ちょっと気持ちいい」と微笑むシーンも。緩すぎるMCと艶やかに引き締まったライブパフォーマンスは、その後も緩急自在にフロアを翻弄し、「PORNO STAR」ではK-A-Z(G)と見合って抱き合うかの如く、はたまた戦うかの如く歌う足元を、ベッドのようにもリングのようにも見せる。また「FOR YOU」ではお立ち台に座り込んでTシャツの胸元を寛げ、蝶のタトゥーをチラ見せ。聴く者の心を鷲掴みにするパワーにあふれたプレイに、ステージセンターに立つ彼の異次元なオーラが重なったときに生まれるもの——それは表現しがたいエクスタシーに他ならない。

ここで厳つい風貌と裏腹なエモーショナルなギターソロを披露したK-A-Zに、清春が「そういうデカイ身体して泣かせるっていうのが、あざとい」と揶揄すると、「もう1曲新曲やります。そろそろレコーディングしたい曲で、この曲はタイトルが決まったんです。「Breathless」って」と嬉しい知らせが。神秘的なギターリフに始まり歪みの利いたロックへと展開する楽曲は背筋が震えるほどにスリリングで、終わるや否や拍手喝采。だが「カッコイイ!」の声があがるフロアに、「良かった。この曲は42%くらいだから、あと3%で完成かな。で、ツアーで10%ずつ上げていって、ファイナルの赤坂BLITZではやらない」と慌てさせるのだから油断ならない。さらに「本当に疲れちゃって……展開の素早いカッコいいライブとか、そうそう期待しないでくれる?」と言いつつ、「FAIRY’S MALICE」から「AMARYLLIS」までの5曲を高速で切れ目なく叩きつけて一気にフィニッシュ。しかし、7ヶ月ぶりのライブがここで終わるわけがない。

アンコールに一人登場したGOがパワフルなドラムソロを笑顔で放ち、「GOTHIC CIRCUS」のイントロが流れるや、悲鳴のような歓声が。ステージにライトが当たると軍帽に赤リップと完璧にメイクをキメた清春が敬礼して、場内の空気を瞬く間にディープに染め変える。間奏ではK-A-Zの耳にむしゃぶりついて、ある種“GIRLS ONLY”に相応しい煽情的なムードを濃厚に漂わせながらも、「女!女!女!女!女!」と煽り立てる様は最もワイルドで男らしく、爆走ビートの「evil」にオーディエンスはステージに向かって殺到。研ぎ澄まされた本気ぶりでダークに魅惑し、一転、セカンドアンコールではパンキッシュに突き抜ける。また、女性オンリーのフロアを見渡して「これが僕の理想です。男子がウジャウジャ来て暴れるライブも1、2回はいいんですけど、3回目から飽きます。これが最後の“BITCHES”にならないように女の子、頼むよ。何年後になるかわからないけど、最後はできれば“BITCHES”で終わりたいと思ってます」とも。その言葉がどこまで真意であるかは定かではないが、少なくともこの瞬間の真実ではあると確信させるだけの熱狂と、オーディエンスとの信頼感がそこにはあった。驚くほどに気取らず容赦ないMCも、それ故なのだろう。

  

3度目のアンコールでも「THANK YOU」の大合唱で一体となり、「来月の男子限定ライブより今日のほうが絶対良い夜にしてほしい。俺ら男で君たち女なんだから、そうなるはずなんだけど、たまに男同士のほうが良いことがあるからな。」と挑発。ラストの「CRACKER’S BABY」では弦楽器隊も前に飛び出し、狂ったように弦をかき鳴らすとフロアからも拳が突き上がって、3時間を超えるライブが終わったときの清々しさは、なんとも心地よいものだった。高い技術とセンス、そして絶対的な個性に裏打ちされた音楽の説得力は、赤裸々なMCとの相乗効果でsadsという存在の魅力を際立たせ、ライブ中には「そろそろアルバムを作りたい」と未来を見据えた言葉も。6月24日の男性限定ライブ“STAG PARTY”を経て、ツアー“IN AN ECSTACY”で繰り広げられるであろう、さらなるエクスタシーに期待したい。


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