「生キャラメル」の“生”ってなんのこと?
生ビールや生醤油の“生”は「熱処理をしていないもの」、生クリームの“生”は「乳脂肪分のみを原料としたクリーム」、生チョコレートの“生”は「全重量の40パーセント以上のチョコレート生地を使ったチョコレート加工品のうち、クリームが全重量の10パーセント以上で水分が全重量の10パーセント以上のもの」というように、“生”にはそれぞれの条件が定められています。それでは、「生キャラメル」の“生”とはいったいどんな条件があるかというと、実はとくに決まった条件はありません。単純に生クリームを多く使っていてクリームの風味が強いことや、新鮮さをイメージするために「生キャラメル」と名付けられたようです。
「生キャラメル」は2006年に北海道の乳牛メーカー・ノースプレインファームが牛乳消費の拡大を目指して開発した商品。前述のように原料に生クリームを大量に使っているため、普通のキャラメルに比べて口当たりがなめらかで、とろけるような柔らかさが特徴です。当初はノースプレインファーム札幌直営店の限定発売品でしたが、すぐに生産が追いつかないほどの人気商品になり、翌年3月にタレントの田中義剛氏が経営する花畑牧場が「生キャラメル」の発売すると、多くのメディアに取り上げられて大ヒット商品になりました。限定販売だったために直営店などでは開店前から行列ができるほどで、品薄状態が続いてニセ物騒ぎや大量販売を求める脅迫事件まで起こりました。現在は当時のような爆発的な人気は落ち着いたものの、「生キャラメル」はすっかり北海道土産の代表的なお菓子のひとつとして定着しています。
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