体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

シニア版シェアハウス?! グループリビングでの暮らしって?

シニア版シェアハウス?! グループリビングでの暮らしって?

“グループホーム”(認知症高齢者や障害者向けの共同生活施設)は知っている人も多いが、“グループリビング”についてはあまり知られていない。まだ介護を必要としない元気な高齢者が6~9人集まって共同生活する住まい方。旧厚生省が1996年からモデル事業も実施してきたが、近年はサービス付き高齢者向け住宅の供給が主流になっているので身近に見かけない。北欧などでは多いようで私も気になっていたグループリビング。今回初めて訪問し、実践者にお話を聞くことができた。

「自立と共生」がポリシーのグループリビング、COCO湘南台

神奈川県藤沢市にある「COCO湘南台」は、1999年開設なので18年目。全国に約40件ほどあるグループリビングの中でも先駆けのようだ。【画像1】敷地276坪に建つ木造2階建ての立派な建物。個室が10戸なので「10人10色の虹のマーチ」がキャッチフレーズ(写真撮影:藤井繁子) 【画像1】敷地276坪に建つ木造2階建ての立派な建物。個室が10戸なので「10人10色の虹のマーチ」がキャッチフレーズ(写真撮影:藤井繁子)【画像2】玄関は3連引戸など、建物は車椅子にも対応したバリアフリー設計。事務局の中野さんが出迎えてくれた(写真撮影:藤井繁子)

【画像2】玄関は3連引戸など、建物は車椅子にも対応したバリアフリー設計。事務局の中野さんが出迎えてくれた(写真撮影:藤井繁子)

お話を伺ったのはCOCO湘南台の住人であり、グループリビングの研究を経てNPO法人COCO湘南を設立し、運営にあたってきた西條節子さん(御歳87歳!?)。【画像3】西條節子さん:1928年生まれ。高校教諭・藤沢市議(24年)・社会福祉法人理事長も務めた元祖キャリアウーマン!COCO湘南台の発起人であり、コーディネーターとして共同生活を実践中(写真撮影:SUUMOジャーナル編集部)

【画像3】西條節子さん:1928年生まれ。高校教諭・藤沢市議(24年)・社会福祉法人理事長も務めた元祖キャリアウーマン!COCO湘南台の発起人であり、コーディネーターとして共同生活を実践中(写真撮影:SUUMOジャーナル編集部)

「1996年68歳のとき、高齢者バリアフリー住宅研究会を立ち上げて、16人のメンバーと3年間研究してきた結果がグループリビングCOCO湘南台になったの。海外視察も20回以上行きましたよ」、87歳で今なお現役の西條さんは、凛として意志のあるお話ぶり。

「当時日本人の老後は、欧米人と比べて選択肢も喜びも少ないものだった。第三の人生を、輝ける人生にしたかったの」

…ん、第二では?と聞く私に

「第一の人生は親に育てられた子ども時代、第二は親から独立し勤めや子育ての社会活動時代。リタイアした老後が第三の人生よ」、なるほど。

「”COCO”はコミュニティー(地域)とコーポラティブ(協同)の頭文字。高齢者が元気に暮らすためには、仲間や地域とかかわりながら助け合い協力して生活することが大切、という思いをこめたの」【画像4】「建設用地を探すのも大変でしたが、ここは元梨園だった所を地主さんのご協力で実現しました」と西條さん(左)。隣は、運営にあたるNPO法人の中野さん。アトリエと呼ぶ、共用ルームでお話を伺った(写真撮影:SUUMOジャーナル編集部)

【画像4】「建設用地を探すのも大変でしたが、ここは元梨園だった所を地主さんのご協力で実現しました」と西條さん(左)。隣は、運営にあたるNPO法人の中野さん。アトリエと呼ぶ、共用ルームでお話を伺った(写真撮影:SUUMOジャーナル編集部)

どんな方が入居されているのか伺うと、

「現在の平均年齢は78.7歳、最高は88歳。入居の面談では、自分の考えをしっかり言える人かどうかを見ます」。こちらのグループリビングのポリシーは【自立と共生】、他人をあてにしたり依存しがちな人は共同生活に支障をきたすということだろう。

「入居時一時金が370万円、生活費が13.8万円/月かかりますが、これを子どもに出してもらうような人はダメです」。自分で決断できる人、勇気のある人が入居者のタイプだそう。「お世話をして欲しいタイプの人は、老人ホームの方が良いわね」

私も旧友と集まって、こんな老後も良いなあ…と思ったら

「知らない者同士の方がうまく行くのよ。考えが違って当たり前、違う意見があったほうが面白いの」、とたしなめられた(笑)。

ペットも大切なパートナー、ルールは住人が決める自主運営

さて、建物内を見学させて頂く事に。居室は10室、西條さんのお部屋を拝見。【画像5】広い廊下からバリアフリーでつながる引戸の玄関。壁には先代の愛犬の写真(写真撮影:藤井繁子) 【画像5】広い廊下からバリアフリーでつながる引戸の玄関。壁には先代の愛犬の写真(写真撮影:藤井繁子)【画像6】25.06㎡のフローリング・ワンルーム、建物全館が床暖房。執筆活動もされる西條さんのデスク周りは書類の山(写真撮影:藤井繁子)
1 2次のページ
SUUMOジャーナルの記事一覧をみる
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。