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美少女→怨霊→ゾンビに変わるまで ホラー映画製作に使われる“特殊メイク”全工程[ホラー通信]

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ホラー映画で使われる恐ろしい特殊メイク……それがどうやって施されているのかを見る機会はなかなかないものです。ホラー通信はこのたび、日本のホラー映画やイベントで数々のホラーメイクを手掛けてきた一流の特殊メイクアップアーティスト・千葉美生さんの特殊メイクの工程を見せてもらえることになりました。読者の皆様にもホラー通信が目撃したその全工程をお届けしますッ。

今回特殊メイクをうけるのは新人女優・河原美結さん。笑顔のさわやかな美少女です。先日、「自分の顔写真を幽霊として使ってもらえる」という異色のクラウドファンディングを実施しているとしてご紹介したホラーオムニバス映画『恐怖のお持ち帰り』にて、河原さんは三話目の『墓荒しアイドル』に主演するのだそう。そう、この特殊メイク企画は河原さんを一流のホラー女優に育てるプロジェクトの一環なのです……。

関連記事:自分の顔が“幽霊”としてホラー映画に登場? 映画『恐怖のお持ち帰り』がマジなクラウドファンディング実施中 – http://horror2.jp/14131[リンク]

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怨霊メイク

こちらがメイク前の河原さん。こんなにかわいい子が怨霊になっちゃうなんて、ちょっともったいないですね。

衣装に着替える

今回着るのは千葉さんが用意した血まみれのワンピース。この衣装は血のりでシミをつけている以外に、白い生地をコーヒーなどで染めて黄ばんだ感じを出しているそうです。

白いコンタクトを入れる

こわ。これだけで印象が変わります。

白のベースメイク

千葉「真っ白に塗る場合もあるけど、今回は幽霊なのであとで汚しを入れるため、ムラが出るように塗っています」


顔をはじめ、手足にまで伸ばします。
千葉「全身を塗ると、理由は分かんないけれど“あったかくなってきた”という人が多いんですよ(笑)」

エアブラシでシャドウを入れる

鎖骨やあばらに沿うようにシャドウを入れると、あっという間に痩せこけた印象に。



千葉「白いだけだと舞妓さんのように綺麗な肌に見えてしまうので、シャドウや汚しを入れることで“嫌な感じ”を出すんです

かつらを被る

千葉「お化けがサラサラヘアーだと雰囲気が出ないので、このかつらは毛がバサバサした束になるように加工しています」

目元のメイク

アイシャドウを入れ、エアブラシで目の周り全体が暗くなるように調整。

唇の血色を消す

蜜蝋でお歯黒を入れる

千葉「これで、きれいな部分が完全になくなりました」

これで怨霊のメイクが完成!

河原さん、表情の作り方が一変しましたね……。こわいぞ……。

怨霊メイク→ゾンビメイクにチェンジ

今回は特別に、怨霊メイクからゾンビメイクへとチェンジしていきます。
千葉「普段はそんなことはしないんだけど、思いっきり変わっていくので面白いですよ!」

赤いコンタクトをいれる

千葉「怨霊メイクで使った白いコンタクトは日本でも手に入りやすいけれど、赤いコンタクトはアメリカでしか買えないんです」

傷口のある人工皮膚を貼り付ける

今回はあらかじめ作っておいたものを使用し、河原さんの顔に合わせてその場でカット。しかし映画撮影などでは、その都度役者さんのサイズや役に合わせた質感でひとつひとつ手作りするそう。
千葉「再利用が効かない素材ばかりなので、特殊メイクはどうしても高価になってしまうんです」



千葉「貼り付けた瞬間には冷たい人工皮膚も、徐々に体温と馴染み、自分の皮膚と区別がつかないくらいに自然な感覚になっていきますよ」

グリーン系のベースメイク

千葉「ゾンビの定義は映画によって違うし、ゾンビメイクも“これ!”という決まりはないんだけど、今回は腐った感じを出すためにカビっぽい色にしてみました」
ベースを塗っていくと河原さんの肌と人工皮膚との境目も消えていきます。


千葉「映画でゾンビのメイクをするときは、監督のなかにある“ゾンビ観”を確認しないといけない。どの映画に出てきたようなゾンビ、とかね。そうしないと“これは俺のゾンビじゃない!”と言われてしまってトラブルになることもあるんです(笑)」

エアブラシでシャドウを入れる

エアブラシを使い、肉がえぐれているような立体感を出すシャドウと、全体に汚しを加えていきます。

赤の色味を入れる

目元と人工皮膚に赤の色味を入れます。目元はより一層不気味に。人工皮膚の部分は、内側の皮膚が剥き出しになったかのような仕上がりになりました。

エアブラシで赤い色味・血管をいれる

赤い塗料を入れたエアブラシで傷口にシャドウを。顔や身体には血管を描きます。

血のりをつける

光沢のある鮮やかな赤い血のりを、わざと垂れるように塗りつけていきます。
千葉「ゾンビは人間を襲うので、身体に返り血もつけていきましょう」

髪をセット

ゾンビの方はカツラ不使用。水性グリースを使い、河原さんの地毛を逆毛を立てるようにバサバサにセット。

これでゾンビの完成です。


なりきりっぷりもお見事!

メイクを終えて


河原「特殊メイクは初めてで、仕上がりを見てビックリしました。ホラー映画に出るのは『恐怖のお持ち帰り』が初めて。私の役は、アイドルが心霊スポットを訪れて、どんどん自分じゃなくなっていってしまうという恐ろしいもの。普段あまりホラーを観る方ではないけど、これを機会に色んなホラー映画を観て勉強しています。今後もホラー映画に出る機会があれば是非がんばりたいです!」

インタビューの際は笑顔を見せたくれたものの、メイクをすることで表情が一変した河原さん。ホラークイーンの素質ありかもしれませんよ!

河原さんも出演するホラーオムニバス『恐怖のお持ち帰り』は現在MAKUAKEにてクラウドファンディングを実施中です。クラウドファンディングで集まったお金は、こういった本格的な特殊メイクや特殊造形、CGなどに使われるとのこと。ホラー映画をサポートしてみたいあなたは、ぜひMAKUAKEのサイトをチェック。

実写版『恐怖のお持ち帰り』応援プロジェクト(MAKUAKE)
https://www.makuake.com/project/kyofuno-omochikaeri/
[リンク]

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記者:

デザイナーと記者の二足のわらじ。ふだんはホラー通信(http://horror2.jp/)で洋画ホラーの記事ばかり書いています。好きなバンドはビートルズ、好きな食べ物はラーメンと角煮、好きな怪人はガマボイラーです。

TwitterID: _reinus

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