第35回 ポスト・デッドプールはこいつだ! アンチ・ヒーロー「ヴェノム」ついに映画化!?
ソニー・ピクチャーズが、ペンディング中だった映画「ヴェノム」の製作再開に向けて動き出したようです。なおVENOMとつづるので”ヴェノム”表記にしています。
ヴェノムは、スパイダーマンの人気敵キャラの一つ(後に『スポーン』でブレイクするトッド・マクファーレンも生みの親の一人)で、映画『スパイダーマン3』に登場しました。
“黒い、ちょっとホラーなスパイダーマン”みたいなキャラです。
サブ・キャラながら人気があり、ヴェノム単独のコミックもリリースされていたことから、
ソニー・ピクチャーズは早い段階からヴェノムのスピンオフ映画を企画していました。
サム・ライミが「スパイダーマン4」(幻に終わった「4」です!)を準備していたとされる2009年ぐらいからこの話がありました。
スパイダーマン映画のフランチャイズが『アメイジング・スパイダーマン』(12)に代わってからは『アメイジング・スパイダーマン2』(14)のあと、スパイダーマンの悪役たちを描いたスピンオフ『シニスター・シックス』と『ヴェノム』の映画が作られると発表されました。しかし『アメイジング・スパイダーマン2』の興行成績・評価が”いまいち”だったことから、スパイダーマン映画の戦略そのものが見直され、同時にヴェノムの映画も白紙になったのです。
「ヴェノム」映画の監督候補としては、『ハンガー・ゲーム』のゲイリー・ロスや『クロニクル』(そしてリメイク版『ファンタスティック・フォー』の)ジョシュ・トランクの名前もあがっていました。しかし、ここにきてまた製作が検討されているというのです。
まず『オール・ユー・ニード・イズ・キル』の脚本を担当したダンテ・ハーパーが曲本を書いているそうです。製作は一連のスパイダーマン映画のプロデューサー マット・トルマックとアヴィ・アラッド(かってのマーベルのキーマン!)の2人です。
このヴェノムの映画は、トム・ホランド出演でリブートされる新スパイダーマンhttp://news.aol.jp/2016/02/21/spiderman/ とは無関係で、全く別のフランチャイズとして展開される模様。もちろん映画『スパイダーマン3』に登場したヴェノムとも無関係。
でもヴェノムというのは、スパイダーマンが他の惑星に連れていかれ戦った際、コスチュームが破れ代わりになるものを探して身に付けたら、それが実は宇宙生物で、スパイダーマン/ピーターの能力と記憶をコピーして生まれた、、という設定。だからスパイダーマンが絡まないとうことはオリジナルの設定になる? また最近のコミックでは、このヴェノムを米軍が生物兵器として利用し、スパイダーマンことピーター・パーカーのライバルで軍人になったフラッシュ・トンプソンがこのヴェノムと合体して”エージェント・ヴェノム”として活躍する、という展開にもなっており、この”エージェント・ヴェノム”ネタで作るのかもしれません。
ソニーがヴェノムの映画化を検討している一番の理由は、アメリカで、映画『デッドプール』が記録的な大ヒットになったからでしょう!(すでに全米歴代公開ベスト48位に入っており、興行収入3億ドル突破!)
*デッドプールは、ヒーローであってヒーローでない、アンチ・ヒーロー
*デッドプールは、X-MEN映画のスピンオフ
ということで、
キャラ的にも、キャラの位置づけ的にもヴェノムと似ているのです。
果たして「ヴェノム」は本当に製作されるのか?
そして第二の『デッドプール』になれるのでしょうか?
(文/杉山すぴ豊)
■関連記事
第34回 スーパーヒーロー67人が共演!? 競演!? スター・ウォーズを超える戦いは 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』だ!
第33回 2015年 アメコミ映画まわりの10大ニュース
第32回 今年のクリスマスは、スター・ウォーズ! 来年のクリスマスは、マーベル最強の魔法使いドクター・ストレンジが降臨するのだ!
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。