PANDA1/2が新曲リリース!配信に合わせて販売される“あるもの”とは?
ボーカルの藤岡みなみさんとパンダの音楽プロデューサーJames Panda Jr.による音楽ユニットPANDA1/2が、8月24日に新曲『夏をぶっとばせ-WILD SUMMER 2012-』をリリースする。
これまでも『上海は夜の6時』や『中華街ウキウキ通り』など、90年代ジャパニーズポップスへのリスペクトが感じられる曲が多くあったが、今回もPANDA1/2らしく、どこか懐かしさを感じさせるポップロックとなった。
ところで、今回の新曲配信に合わせ“あるもの”が販売され、ちょっとした話題になっている。
その“あるもの”とは、新曲のジャケットと歌詞カードである。
PANDA1/2の公式ショップである『ぱんだにぶんの市場』から申込みをし、代金を振り込むと、新曲リリース後、郵送でジャケット兼歌詞カードが届くという仕組み。
しかも、カードのサイズは120mm×235mm、半分に折ると市販のCDケースにぴったり納まるというこだわりようだ。
実は、今回の取り組みは、現在の音楽状況に一石を投じるものではないかと思っている。
現在、配信される音楽のジャケットや歌詞は、ダウンロード時にデータとして提供されるのが一般的だ。そこをあえて紙媒体として販売する。そこにPANDA1/2らしいロマンを感じる。
その昔、音楽は今のような“データ”ではなく、レコード盤やCDという“媒体”だった。
小遣いをやりくりしたり、バイトで稼いだりしたお金で、それらを買う。手にした時の重さ、プレーヤーにセットして音が聴こえてくるまでのトキメキ。歌詞カードを読みながら、曲の世界に浸ったり、お気に入りのジャケットを部屋に飾ったりしていた。少しお金に余裕ができてからは“ジャケ買い”(ジャケットを見て買うこと)なんてことをしたこともある。
今、音楽は動画サイトなどで無料、かつ簡単に聴くことができるようになった。しかし、その分、一曲一曲の大切さや、それを聴けることのありがたみは少なくなってきているように思う。
一方、音楽を作る側の人たちにとって、いくらいい音楽を作っても売上に結び付かないようでは、先行きは明るくない。しかし、自分の好きなアーティストが活動を続けるためであれば、何らかの投資(=購買行動)を惜しまない人もたくさんいるだろう。
ジャケットを何パターンか作成し、売上枚数を増やすというのも一つの手ではあると思うが、今後配信が主流になっていく中で、どこまでこの方法が残っていくか疑問もある。
そのような状況での、今回の作戦だ。
先に『90年代ジャパニーズポップスへのリスペクト』と書いたが、PANDA1/2のしようとしているのは、単に過去の音楽の魅力を今の時代に伝えることではない。一曲一曲の価値が軽くなりかねない時代において、かつて音楽やグッズに触れた時に感じたトキメキやワクワクを取り戻そうとしているのだ。
新曲をダウンロードしたら、届いた歌詞カードを見ながらじっくりと聴き込もうと思う。ジャケットはCDケースに入れて部屋に飾ろう。あの頃感じたドキドキした気持ちを思い出しながら曲を聴き、新しい一日を迎えよう。
そう、PANDA1/2は未来を見ている。来るべき未来がキラキラと輝いたものであるようにと音楽を作り、歌い続けている。
一人のボーカリストと一頭のパンダ、勇敢な二人の戦いはまだ始まったばかりだ。
■新曲『夏をぶっとばせ-WILD SUMMER 2012-』は8月24日から、iTunes、レコチョクなど配信サイトにて販売
『夏をぶっとばせ』ジャケット&歌詞カードはPANDA1/2公式ショップ『ぱんだにぶんの市場』 http://jamespandajr.shop-pro.jp/?pid=33537925 で販売中
※画像はANDA1/2公式サイトよりhttp://panda2bunno1.com/news.html
※この記事はガジェ通ウェブライターの「プレヤード」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?
とにかくアイドルが好きで、アイドルについて綴ったブログももう7年目。記事数も120ほどになります。
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