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OAU、ラグジュアリーなクリスマスライブにTOSHI-LOW「夢がある」&名曲カバーも

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 BRAHMANのメンバーを擁するアコースティック・バンド、OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUNDによるクリスマス・ライブ【New Acoustic Christmas】が12月15日、東京・六本木のビルボードライブ東京にて行われた。

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 21時半。ステージに登場したメンバーが、いつもと少し違うように感じたのは、恐らく服装のせいだけではなかったはずだ。この日2回目のステージということもあり、冒頭からOAUらしくリラックス・ムードで進行されるであろうという予想は、良い意味で裏切られることになった。

 スーツに身を包んだ彼らから漂う緊張感に、思わずこちらもグラスに添えた手を膝の上に置き、体をステージ正面へと向き直してしまう。息使いまでも聴こえてきそうな静寂のなか、マーティンの「みなさん、こんばんは。」という言葉をきっかけに「Ride Today」でショーの幕は開ける。序盤はスロー~ミディアム・テンポのナンバーが続き、会場全体の緊張感をゆっくりと解いていくような穏やかな構成。4曲目「Hold Your Head Up High」が終了したところで、ようやくOAUらしい“小休止”=乾杯の時間へ。つまりは“OAU名物”ともいえるマーティンとTOSHI-LOWによるエンドレス(かと思わせる)トークがここで始まる。トークの詳細は割愛するが「座ってるとムズムズする。」というTOSHI-LOWの言葉に、きっと、この日の多くのオーディエンスが心の中で同意したに違いない。マーティンとの掛け合いのなかで、何度も自身のアウェー感を口にしながら、最後にBRAHMANのイメージとは到底かけ離れたロケーションでライブをできることについて「オレらがこういう場所でやれることに、夢があるなーと思うよ。」と、素直にその喜びを表現してくれたTOSHI-LOW。ファンにとっては、その“夢がある”ひとときを共有出来たことがなにより嬉しい。

 さらに、【New Acoustic Christmas】と銘打たれた、この日ならではのスペシャルな楽曲も用意されていた。1曲目はジョニー・サンダース&ザ・ハートブレイカーズ/ラモーンズの歌ったパンクの名曲「チャイニーズ・ロックス」。ここでマーティンがはじめてフィドルを手にし、いわゆる不良による“ドラッグ・ソング”をラグジュアリーな会場の雰囲気にアジャストする、フォーク・ロックなアレンジで披露。そしてもう1曲は、彼らがこの日のために選んだクリスマス・ソング「戦場のメリークリスマス」。その儚く美しい旋律がギターとフィドルによって奏でられると、会場は一気にロマンティックなムードに包まれていく。そこから終盤に向け、ステージの主導権はマーティンからTOSHI-LOWへと徐々にスイッチされていく。本編のラストを飾ったのは、マーティンが作曲、TOSHI-LOWが作詞&ボーカルを担当した「朝焼けの歌」。日本の童謡や子守歌にも通ずるメランコリックなメロディーとTOSHI-LOWの包み込むような歌声が、優しく会場に響きわたる。

 自身が主催する野外フェス【New Acoustic Camp】のイメージもあり、開放的なロケーションでのライブこそOAUの真骨頂だと勝手ながら思い込んでいたが、こうしてラグジュアリーな空間で聴くのも同じくらい心地よい。アンコールを受け、ワインを両手(!!)にステージに戻った彼らが同フェスのテーマ曲にもなった「Making Time」をプレイし始めたとき、よりその思いは確かなものになった。1年で一番、街が華やかに、そして慌ただしくなるこの時期に、彼らの音楽とじっくりと向き合う時間を持てたことは“贅沢”という言葉以外には表現しがたい最高のクリスマス・プレゼントとなった。

◎公演情報
OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND
New Acoustic Christmas

2015月12月15日 ビルボードライブ東京

セットリスト
1.Ride Today
2.Ankaa
3.Believe
4.Hold Your Head Up High
5.Chinese Rocks(Cover)
6.戦場のメリークリスマス(Cover)
7.Clumsy Queen“Isabella”
8.Treason Song
9.Hour Hand
10.朝焼けの歌

En.1 Making Time
En.2.Thank You
En.3.otherwhere

Text: 多田愛子

Photo: Yuma Totsuka

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