サイゼ飲みを極める! コスパ最強イタリアンバルとしての『サイゼリヤ』初級~中級~上級編
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コスパ最強イタリアンバル『サイゼリヤ』
お酒好きにとって『安くて美味しく飲めるお店』というのは永遠の課題であり、筆者も含め皆様も日々常にアンテナを張り巡らせていることだろうと思われます。税金は上がる、収入はなかなか増えないなど、普段そうそういいお店には行けない我々庶民とって、『コスパの良いお店をどれだけ押さえているか』ということはある意味死活問題でもあります。
そんな中、この『サイゼリヤ飲み』というものが近年クローズアップされています。安くて美味しいイタリアンレストランが全国に1000店舗以上もあるということなので、それはもうメジャーにならない方がおかしいというものです。
既にサイゼリヤ飲み歴10余年の筆者ですが、「やっと時代が俺に追いついてきたのか」と、まるで自分の手柄のように勘違いしながら時にエレガントに、そして大胆に、おつまみ的なサイドメニューを中心としたサイゼ飲みの極意をレビューしていきたいと思います。
初級編
サイゼリヤ飲みのポイント
・ワインの種類は多い
・ワイン以外のアルコールメニューは少ない
・フードのメニューは充実していて、ワインに合わせやすい
・価格は全体的にリーズナブルで、価格表示は内税
おすすめサイドメニュー
・グリーンサラダ(299円)
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『食べる順番ダイエット』というものがあります。最初に野菜を食べておくことは血糖値の急上昇を防ぐ役割があると言われているので、最初に野菜を食べたら後はもう好きなものをガンガン食べていいかも!?※くれぐれも食べ過ぎには注意しましょう
・辛味チキン(299円)
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年中『とりあえずビール派』の筆者なので、サイゼに行くと必ずとこれをオーダーします。タレに漬け込み、特製のスパイスで焼き上げた逸品です。
・ミラノ風ドリア(299円)
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サイゼの数あるメニューの中でも定番中の定番メニューですね。これを抜きにサイゼリヤは語れません。
しかしこのメニューは本場イタリア人でも「ミラノ風ってなんぞ?」状態らしいですけどね。ミラノの人口の多さはイタリアでは2番目なので、日本で人口が2位といえば神奈川県。ミラノ風ドリアは日本風に言うと『神奈川風中華』ということになるのでしょうか。すみません、なんか支離滅裂でした。
・エスカルゴのオーブン焼き(399円)
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こんな高価そうな料理がこのお値段って通常考えられませんね。このメニューは一見、珍しい食材のエスカルゴに目がいきがちですが、実はスープがメインなのです。発酵バターとガーリックの香ばしい風味が素晴らしく食欲をそそります。
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これに付いてくるプチフォッカ(イタリア式パン)をスープに付けて食べると、もうやばいくらい赤ワインが進みますよ。
※エスカルゴはちゃんとスタッフ(筆者)が美味しくいただきました。
・フレッシュチーズとトマトのサラダ(299円)
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水牛のミルクを100%使用した『モッツァレラチーズ』を使用しています。このチーズは最近スーパーでもよく見かけますが、結構いいお値段がしますしトマトも結構お高いので、白ワインや軽めの赤と合わせるとちょっとセレブチックな気分に浸れること請け合いです。
・柔らか青豆の温サラダ(199円)
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「グリーンピースは苦手」という人にこそ食べてみてほしい一品です。この柔らかくてジューシーな味わいは、今までの「グリーンピースって固くてぼそぼそしてる」というイメージを一転させます。青豆とパンチェッタと玉子の素晴らしい三重奏は、お腹がいっぱいでもついつい注文してしまいます。
・プロシュート(399円)
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世界3大生ハムの1つ、パルマハム協会認定のパルマ産1年熟成プロシュート。本場イタリア人も認めるこのクオリティがこのお値段!これはぜひ赤ワインでいただきたいですね。
・ジョッキ生ビール(399円)
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ワイン以外のアルコール飲料が少ない中、このビールの存在は大変ありがたいですね。最初に飲むビールも最高ですし、ワインに飲み疲れてきた頃に飲むビールはまるで砂漠のオアシス。
「さあ今からまた飲むぞ!!」という活力にもなります。
・グラスビール(299円)
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「周りに中高生もいるし、ビールはちょっと…」とお考えのシャイボーイ&シャイガールの皆様ご安心下さい。ぱっと見ビールに見えないグラスビールがありますので、ここはもうグラスビールでスタイリッシュに決めちゃいましょう。それでもなお「やっぱり昼間からビールなんて…」としぶとい方は、「この発酵麦ソーダはうまいなあ」とか適当につぶやくようにして下さい。
・グラスワイン(赤/白100円)
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グラスワインがなんと100円!!
とにかく安いのでお気軽に試すことが出来ますね。
中級編
注文に一工夫加えることでサイゼの世界が広がります。
ぜひあなただけの定番メニューを見つけて下さい。
・「よく焼きで」
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焼き系のメニュー(ミラノ風ドリアや辛味チキン等)は注文の際に「よく焼きで」と付け加えることでしっかり焼いてくれます。「焦げる一歩手前が美味しいんだよ」とわかってらっしゃる方に超お勧めです。
「やってみたいけど、メニューに書いてないことは言えない」という恥ずかしがり屋さんたちは、もう難しいことは考えず「ヲヨクヤキデ」(“を、よく焼きで”)の魔法の6文字を追加すればOKですよ!
・無料で使える調味料を駆使する
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塩・粉チーズ・ミル付きペッパー・唐辛子フレーク・タバスコ・オリーブオイルなどが自由に使用できますので、工夫次第でいつもとは違う新鮮で新しい味わいを発見できると思います。メニューにどんな調味料が合うかお勧めが書いてありますので、そちらも参考になると思います。
ミラノ風ドリアに唐辛子フレーク
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見た目よりはマイルドな辛さで、かけすぎても『激辛』にはなりません。辛味のアクセントと食欲をそそる風味がクセになります。この唐辛子フレークがあまりに気に入りすぎて、思わず店員さんに「これって持ち帰りで買えないんですか?」と聞いてみたところ、「販売はしていません」と言われてしまいました・・・
柔らか青豆の温サラダにペコリーノ粉チーズ(69円)をトッピング
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素晴らしいチーズの風味が一段上の味わいへと進化させます。
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惜しげもなくチーズを投入したら、まぜまぜします。
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もしオーダーしたものが30分以上来なかったとしても、クレームなど入れたりなどしない程に心の広い筆者ですが、以前後輩とサイゼ来たときにこの混ぜた青豆を見て、「え~!?なんかこれペットの餌みたい!」と言いはなったことを筆者は一生忘れません。
・ボトルワインをオーダーする
価格はリーズナブルでありながら様々なタイプのワインがあるので、そのときの気分や食べたいもので何にするか考えながら選ぶのもまた楽しいものです。
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ランブルスコセッコ(赤・辛口・微発泡)(1,080円)
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微発泡ワインは白ワインに多く見られますが、この赤ワインは刺激も心地よく甘くもなくさっぱりとしているので、様々な料理に合わせることが出来ます。
上級編
では以上のことを踏まえて、今からサイゼで快適なソロ飲み(1人飲み)を満喫してみます。そしてせっかくの機会なので、気持ち的にもちょっとイタリア人に成りきれるかチャレンジしてみようと思います。
入店すると、女性の店員さんに席を案内されました。
「ご注文の際はこちらのボタンを押して下さい」と言われるので、
「ふふっ、君と僕の恋のスイッチも入れていいかい?」
と心の中でつぶやきましょう。イタリア人ならこのくらい日常ですよね。
そして、最初にグラスビールを注文した筆者に対し店員さんが、
「本日はお車でお越しではございませんでしょうか?」と聞いてくるので、
「残念ながら今日は汽車なんだ。ドライブに誘えなくてごめん」
と非常に申し訳なさそうに心の中でつぶやきます。イタリア人なら挨拶みたいなもんでしょ。
そして程なくしてグラスビールと辛味チキンがやってきたので、辛味チキンにペッパーをふり掛けました。ペッパーの挽きたての風味とビールが絶妙にマッチします。
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次にワインを注文しようと思います。ここもせっかくなので、裏メニューのワインリストを持ってきてもらいました。
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この裏ワインリストは一部のお店でのみ存在します。この裏ワインリストがあるかどうかは、サイゼリヤのウェブサイトの店舗検索でも確認することができます。オーダーしたボトルワインは飲みきらなくても持ち帰ることが出来るので、1人でも安心してオーダーすることが出来ますね。
・キャンティルフィナ リゼルバ(赤・辛/重)(2,160円)
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そしてワインに合う熟成ミラノサラミ(299円)をオーダーし、ここでもペッパーを掛けます。
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サラミとペッパーのガツンとくるコラボに、この濃いめの赤ワインが素晴らしく合いました。
そして次にペコリーノ粉チーズをオーダーしました。しかしこのペコリーノ粉チーズ、基本的には何かの料理に掛けて食べるものなので店員さんが気を利かせて「ペコリーノ粉チーズはどの料理の時にお持ちしますか?」と聞いてくるので、肘をついて微笑みながら、
「君の手料理と一緒がいいな」
と心の中でつぶやきます。こんなセリフ、イタリア人なら息を吐くようなものですよね。
羊の乳から作られるこのチーズの風味は抜群でして、このペコリーノチーズはワインのおつまみとして単体でいただくのにも適しています。これが69円とは驚きのクオリティです。
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そしてさらにプチフォッカ(139円)をオーダー。
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これはそのまま食べるのではなく、ハイカラにオリーブオイルに浸して食べます。
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オリーブの上品で爽やかな香りがなんともフォッカチオとマッチして、これには食もワインも進もうというものです。
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どやああああ!!!
ワインを飲んで酔いも進んでいますが、自分の選んだこの渋いチョイスにも酔いしれてます。
そしてソロ飲みを締めくくる仕上げに選んだものは
デザー・・・スイーツとグラッパ!
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・ハーフアイスティラミス(199円)・グラッパ(379円)
グラッパとは葡萄で作った焼酎のようなもので、アルコール度数が40%もあり、これがまた甘いものに合うんですよ。
ということで今回のソロ飲みはこれにて終了。とりあえず余ったワインは持ち帰ろうと思います。
ピンポーーン♪
「君をお持ち帰りで。でも君という天使を持ち去ったら神様を怒らせちゃうね」。
と心の中でつぶやくより先に「あ、ワイン持ち帰りしたいんですけど…」という言葉が出てしまいました。結局どうやら筆者にはイタリア人の才能はなかったようです。
ということで、サイゼのソロ飲みは安くて満足感もありますので、本当にお勧めです。工夫次第でより美味しく楽しくなるということが今回の記事で少しでも分かっていただけたのであれば幸いです。
そして何を隠そう、サイゼ飲みを追求し続けてきた筆者を待ち受けていたことがあるのです。それは何かというと、席に着くなり「アルコールのご注文があればお先にどうぞ」というマニュアルを超えた接客をしていただく様になりました。皆さんもサイゼ飲みを極めて、ぜひ店長さんにマークされましょう。
というわけで、汽車に乗って帰ります~~~
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イタリアンワイン&カフェレストランサイゼリヤ
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(執筆者: あるのん) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか
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