なぜセクハラは無くならないのか? セクハラが起こるメカニズムを解明

なぜセクハラは無くならないのか? セクハラが起こるメカニズムを解明(イメージ)

 女性の社会進出と共に増加した、職場での「セクシャルハラスメント」(通称:セクハラ)。厚生労働省の調査によると、都道府県労働局雇用均等室へのセクハラに関する相談は、毎年1万件以上にのぼる。2011年5月14日17時から放送された情報番組「所さんの目がテン!」(日本テレビ系)では、なぜセクハラは一向に減らないのかについて、現役の女性会社員に実験に協力してもらい、セクハラが起こるメカニズムを分析していた。

 セクハラとは「相手方の意に反する性的な言動で、それによって、仕事をする上での一定の不利益を与えたり、職場の環境を悪化させたりすること」(引用:職場のハラスメント研究所)を指す。番組では、最もセクハラになりやすい行為として「ボディタッチ」を挙げ、その「ボディタッチ」がどのくらい相手に与える印象を左右するのかという実験を行った。

 実験では、まず女性4人に初対面の男性4人の第一印象を聞いた。その後、女性たちにそれぞれ最も好印象だった男性を選んでもらい、2人きりでの会話をしてもらうが、会話中には男性が女性に「膝をつける・肩を触る・髪を触る」という軽いボディタッチをしてもらう。すると、第一印象では最も良かった男性の印象は、ボディタッチ後に最悪となってしまった。逆に男女を入れ替え、第一印象が最下位だった女性が会話中に男性へボディタッチをすると、男性からその女性への印象は好転していた。

 この実験結果を受けて、職場のハラスメント研究所の金子雅臣所長は、

「(女性からのボディタッチは、男性がその女性のことを)よほど嫌いでなければOK。(しかし、男性が)自分が許容するのと同じように女性も当然許容するだろうと(思ってボディタッチをすると)、もの凄いすれ違いが生まれる」

 と分析。男女間でのボディタッチに対する認識の大きなギャップが、セクハラを生み続けることのひとつの原因となってしまっているようだ。

 インターネット上では、本件について「セクハラってこういうギャップから生まれるんだ」「男性は自分がされて 嬉しいことなわけだから、なかなか気付けないよな…」と共感する意見が多く見られた。

◇関連サイト
・所さんの目がテン! – 日本テレビ
http://www.ntv.co.jp/megaten/
・職場のハラスメント研究所 – セクハラ、パワハラの防止対策、相談、講習
http://www.harassment.jp/

(中村真里江)

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