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浜岡原発 「異例の」停止要請は「信頼性を高めてもらうため」と保安院

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 原子力安全・保安院は2011年5月6日20時過ぎの会見で、菅首相から突然の停止要請が発表された浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)について、「信頼性を高めてもらうために停止を求めた」と説明。具体的な対策として、「短期間で冷温停止するためのポンプの準備」と「浸水対策のための堤防や防御壁の設置」を挙げた。しかし、法的根拠のない異例の停止要請に、保安院は記者たちから終始合理的な説明をするよう求められた。

 菅直人首相は6日19時頃の緊急会見で、浜岡原発の全原子炉について運転を停止するよう中部電力に要請したと発表した。浜岡原発をめぐっては、福島第1原発の事故直後から3号機の再稼動が焦点になっていた。4月29日の枝野幸男官房長官による会見、5月1日の保安院による会見では、ニコニコ動画の七尾功記者が「浜岡原発3号機の再稼動の条件」について質問していたが、その時点でいずれも「地元自治体の意見や様々な科学的知見を参考にする」との回答にとどまっていた。

 保安院は会見冒頭で、福島第1原発事故などを背景に各電力会社などに指示をしていた「緊急安全対策」について、浜岡原発を含む全国の原発で短期的な緊急安全対策は適切におこなわれたとの評価結果を発表。しかし一方で、停止要請が行われた浜岡原発については、30年以内にマグニチュード8程度の東海地震が発生する可能性が87%と極めて高い特異性を挙げ、「より一層の”信頼性”を高めてもらうという観点から中長期対策が終わるまでの間、(浜岡原発の)停止を求めた」と、異例の停止要請について説明した。

 こうした説明について、七尾記者が「『信頼性を高める』とのことだが、『信頼性』とは何か」と質問。これに対して保安院は、「(信頼性を高めるための対策は)2つある」とした上で、

「ひとつは短期的対策。原子炉を安定した状態で停止するためには、高温停止から冷温停止の状態にする必要がある。今回の東日本大震災では津波で破壊もしくは流されたが、崩壊熱除去系のポンプについて、事前に代替のポンプ、もしくは予備品を置いていくことで、早急に高温停止から冷温停止にもっていくことができる。あらかじめ用意しておくことで、非常に短い期間で冷温停止までもっていくことでき、信頼性を高めることができる」

 と述べ、続けて、

「もうひとつは浸水対策。今回の緊急安全対策については、津波が15メートル相当のものが来た場合、建物の中には必ずしも入らないということではなく、一定以上の階数までは入るかもしれないということを前提にしている。建物の重層構造などによって、バッテリーといった安全上必ず守らなければいけない重要な機器のところまではこない、という評価で見ている。しかし、あくまでも評価あって、長期的にきちんと堤防や防御壁を設けてしっかりと水を侵入させないということが重要」

 と「信頼性」について説明した。さらに、七尾記者が「浜岡原発はそこが若干できていなかったということか」と問いかけると、

「浜岡原発ができていなかったというよりは、信頼性を高める対応。まず安全に原子炉を高温停止までもっていくことが一番重要。その後、大きな津波が来る可能性の高いものについては、冷温停止までしっかりできるような信頼性を高める対策をとってもらい、それができるまでは停止して欲しいということ」

 と繰り返しの回答となった。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送]七尾記者による保安院への質問から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv49042290?ref=news#50:55

(七尾功、丹羽一臣

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