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福島原発から50キロの町で、放射線量検査を受けてみた

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 福島第1原発の事故に関連し、一部が「計画的避難区域」に指定された福島県川俣町で2011年4月23日、チャリティーイベント「いらっしゃい、川俣町。」が開催された。その会場となった川俣町体育館の一角では、身体や衣服に付着した物質からの放射線量を検査する「スクリーニング」が行われていた。

 川俣町は、放射性物質の漏洩が問題となっている福島第1原発から約50キロメートルの地にある。放射線量検査はイベントのためというわけではなく、もともとこの体育館が、原発に近い地域から避難してきた人たちや作業する自衛隊員のためのスクリーニング施設として使われているのだ。放射線量のスクリーニングはどのように行われるのか。他に被験者のいない時間を見計らい、さっそく記者自身が検査を受けてみることにした。

■ 手のひらから靴の裏まで

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 スクリーニングは福島県災害対策本部が実施しているもので、まず用紙に氏名・生年月日・住所・実施年月日を記入する。その後、決められた位置に立つと、GMサーベイメーターを手にした担当者が2人、身体の前面と背面から同時に計測を開始。手のひらや靴の裏までも入念に調べられた。記者は同日早朝に現地入り。小雨のなか川俣町体育館周辺を1時間弱、雨具を用いず歩きまわったため、何らかの数値が検出されるのではと考えていた。

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 計測に用いるGMサーベイメーターでは、1分間あたりのアルファ線、ベーター線、ガンマ線の線量をはかることができ、CPM(count per minute)という単位で表示される。計測を行う係員によると、「(最大値の)100CPMを超えメーターが振り切った状態から、さらにその10倍の値になると全身の除染が必要」とのこと。会場である体育館の施設内には、自衛隊の特殊武器防護隊による除染の設備が用意されていた。ただし、同隊の隊員らはテレビで見るような白いビニール製の防護服を着用していなかった。「むやみに威圧感を与えてしまう」ことが、理由のひとつだという。

 結果、記者のスクリーニング中、メーターの針はまったく動かなかった。検査は1~2分程度。検査後、係員から押印済みの「スクリーニング済証」を受け取ると、放射線という「見えない敵」が周囲にいるのでは…という不安から一気に解放されたように感じられた。

 なお、この会場では同日16時までに約300名が自主的にスクリーニングを受けたが、被験者全員が同様の結果だったという。

土井大輔

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