ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

『東京電力』放射線量測定データがCSVにも対応して「使いやすく」なった

DATE: BY:
  • ガジェット通信を≫


(図:東電ホームページより)

●福島原発に関する情報まとめページを新設

4月13日朝、東京電力の福島原発に関する情報ページが新設されました。これまでバラバラだった各種情報へのリンクが1ページに集約され、「福島第一原発構内計測データ」「福島第二原発構内計測データ」「周辺環境への影響」「各プラントの現況」「プレスリリース一覧」「設備に関する詳しい情報」など、東京電力発の情報をはじめ、文部省や保安院、電気事業連合会の関連情報へのリンクもおこなわれています。

●構内の放射線量測定データをCSVで提供開始

また、これは先行して昨日実現したことなのですが、以前ガジェット通信で「使いづらいファイル形式になっている」と書いた、福島原発の放射線量計測データに関しても、関係者各位の尽力によりCSV形式での提供が開始されています。ここには福島原発周辺のいくつかのポイントの時間毎の放射線量計測値が記されていたのですが、以前はセキュリティ設定されたPDFで公開されており、コンピューターの自動処理に使うには難がありました。これまでは有志の方々の手によって使いやすい形に変換され、それが分析に使われたり、グラフ等わたしたちが見やすいよう可視化がおこなわれていました。

実は先日のガジェ通の記事では東電さんに1回問い合わせをした、というところまで報告していましたが、どう考えても使いづらいのでその後もしつこく東京電力さんに問い合わせをおこない、さらに経済産業省さんにも連絡させていただきました。ちょうどその時期、経産省さんから「震災に関わる情報はCSV等比較的自動処理が容易な形式で供給して欲しい」との呼びかけがおこなわれていたのです。以下ような呼びかけです。

(3月23日付経産省より経団連への周知依頼より引用)

一般的な携帯電話ではPDFデータを直接閲覧することはできません。その場合でも、データが直接htmlで記述されていたり、csv等比較的自動処理が容易な形式でデータが供給されていれば、インターネット上の様々なコンテンツやアプリケーションの制作者の方々に携帯電話でも閲覧できるようなアプリケーションの開発や、より使いやすいwebページの構築などを促すことができます。また、これによって、被災地はもとより、直接の被災地以外の地域においても、提供情報の利用を促進することが期待できます。

 つきましては、円滑な情報提供を図る観点から、ホームページにおいて情報提供を行う場合には、極力PDF等自動処理がしにくいデータ形式のみによらず、htmlやcsv等の自動処理に適したデータ形式を併用したり、別途オープンな情報提供APIを整備するなど、データを提供する方法について、ご無理のない範囲で、特段のご配慮をいただけますよう、貴会会員各社にご周知方お願い申し上げます。

●働きかければ変わる可能性はある

この呼びかけ、経団連を通して加盟各社へという体裁になっていますが、つまるところ半分ぐらいは東京電力に対するお願い、と言っていいと思います。にも関わらず当初東京電力は頑なに公開形式を変えようとはしませんでした。
しかし、継続的な経産省情報プロジェクト室さんからの働きかけにより、東京電力側の考え方が変化し、内部でも公開に前向きな動きが起こったとききました。中の人、グッジョブだと思います。そして最終的にCSVでの公開がおこなわれました。関連情報をまとめて見やすくするという点については、かねてより別途準備がおこなわれていたのだと思いますが、これも見やすくなりました。さらに構内計測データの一覧には、計測拠点の図と計測グラフが添えられ、概要をつかみやすくなりました。
省庁側としては、本来企業へこのようなことを強く依頼するのは難しいんだと思います。しかし、今回たまたまガジェ通がしつこく言い続けたように、誰かが声を上げ続けるとそれを背景に省庁側としても働きかけがやりやすくなるのではないかと感じました。やはり良い変化を望むのであれば、誰かがしつこく声を上げ続け背中を押し続けるということが必要なんだと思います。そうすれば、変化する可能性は、あります。本来なら自ら気づくべきなのかもしれませんが、それが行われていない場合はやはり、外から働きかけないと変化は期待できません。情報には、その時知らなければ意味のないものもあります。そのような情報に関してはなおさら、みんなで行動していく必要があると思いました。ひき続き、より多くの情報公開をお願いしていきたいと思います。


[新]東日本大震災後の福島第一・第二原子力発電所の状況|東京電力
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/index-j.html

[旧]福島第一・第二原子力発電所モニタリングによる計測状況(東京電力)
http://www.tepco.co.jp/nu/monitoring/index-j.html

東北地方太平洋沖地震等に係る情報提供のデータ形式について(経産省)
http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/joho/other/2011/0330.html

経済産業省情報プロジェクト室 (@openmeti) Twitterアカウント
http://twitter.com/#!/openmeti

■関連記事
電波時計が調子悪くないですか?「福島原発事故の影響がこんなところにも」
東京電力が放射線量測定データを「使いづらく」している理由
責任放棄?日本気象学会理事長コメントから見る「放射性物質の拡散予測が出てこない理由」
「こだまでしょうか」ACのコマーシャルに登場する 金子みすず の詩と背景について「いいえ、誰でも」
1号機格納容器内「放射線量が急上昇」は計器の故障だった?

深水英一郎(ふかみん)の記事一覧をみる ▶

記者:

やわらかニュースサイト『ガジェット通信』発行人。未来検索ブラジル・東京産業新聞社社長。ITベンチャー「デジタルデザイン」創業参画後、メールマガジン発行システム「まぐまぐ」を個人で開発。利用者と共につくるネットメディアとかわいいキャラクターに興味がある。好きな食べ物はシュークリーム。

ウェブサイト: http://getnews.jp/

  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP