実際は低カロリー食、でもVRで見ているものを食べた気になる!?ユニークな技術に注目
人間にとって、食事は栄養摂取と同時に楽しみでもあるもの。とはいえ、糖尿病やアレルギー患者など、病気や体質によっては、食べたいものを食べられず、思うように食事を楽しめない人たちがいるのも現状。
・VRを活用し、食べたいものを食べている気になれる
そこで、ロサンゼルスのKokiri Labが開発を進めているのが、「Project Nourished」というプロジェクトだ。
VR(バーチャルリアリティ)のテクノロジーを活用して、ハイカロリーな食事などの代わりに、代替の食品を“食べたい食事”に見せかけ、食事体験の質を向上させようという試みである。
人間は、視覚で感知している感覚や食品のにおい、食感、風味などの要素をもとに、今何を口にしているのかということを認識している。
研究チームでは、その要素をそれぞれ独立したものとして扱い、それらを組み合わせることで、食べ物を食べている感覚を再現しようとした。
・脳に錯覚を起こさせる
この技術では、VRのヘッドセット、食品検知センサー、モーションセンサー、アロマディフューザー(芳香器)を用いる。
これらの機能を使い、視覚で認識しているバーチャルディスプレイに表示された食べ物を口にしているかのように、脳に錯覚を起こさせるという。
・低カロリーな代替食 糖尿病・肥満患者向けに
代替食は、親水コロイドポリマーやガム状物質、藻類、海藻、フルーツ、野菜、種子、微生物などからつくられたもの。カロリーが低いため、糖尿病患者や肥満患者が、食物のカロリー過剰摂取することを防いでくれる。
もしかすると将来的には、VRの食事向けに、食物を3Dプリントするプリンターで健康代替食を出力する、なんていうことも夢物語ではないのかもしれない。
ウェブサイト: https://techable.jp/
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