短時間で脳をリセット!「1分仮眠法」で得られる効果

短時間で脳をリセット!「1分仮眠法」で得られる効果

作業効率を高めてくれる「パワーナップ」が取れる会社は少ない

睡眠は個人差も大きいですが、季節や気温によっても違います。人の体内のメカニズムからも、冬と比べて夏は睡眠時間が短くなる傾向にあります。 急に暑くなるとなかなか入眠できず、睡眠不足になる日も多くなります。

数年前から厚生労働省も会社での昼寝を推奨していて、20~30分未満程度の仮眠をとる「パワーナップ」は、脳がリセットされて午後からの作業効率を高めることがわかっています。

しかし、パワーナップ採用の会社が徐々に増えてきたとは言え、まだまだ職場で昼寝ができる環境は少ないようです。 特に日本は「昼寝=怠け者」的な社会風潮があるので、自分の評価を考えるとなかなか取りづらいかもしれません。

たとえ1分間であっても脳は休息できる

なぜ、パワーナップは20~30分未満程度がいいのか(高齢者は別ですが)。それは、30分を越えると深い眠りに入ってしまい、目覚めたときから貯めてきた「睡眠欲」 がそこで減ってしまい、眠気が来るのが遅くなって夜の睡眠に影響が出るからです。最近では、1分間目を閉じる「1分仮眠法」が話題になっていますが、たとえ1分間であっても脳は休息できるようです。

日中、最も多くの情報は目から入ってきます。勝手に飛び込んでくるといってもいいくらいです。 これは目だけでなく、 脳へのストレスでもあり、脳に負担をかけているのは間違いないでしょう。 ですから、パワーナップの替わりに1分間まぶたを閉じて、目からの情報をシャットアウトするのは「とても有効」と考えられます。

しかし、この「1分仮眠法」は特別新しい仮眠法ではありません。 今まで、ごく自然に私たちが実践していた疲労回復の方法です。デスクワークで疲れるとペンを置き、少し目を閉じて気分転換をして、また仕事を始めていました。 すでに本能として、その効果があるということを知っていたのかもしれません。

疲れた目を手のひらで温めるのもおすすめ

20分のまとまった時間があるなら、持続性のあるパワーナップをおすすめします。その時間がない、あるいはその環境にないときは1分仮眠法を。そんな使い分けが、日中のパワーマンスの向上につながると思います。

もし、さらにこの1分間の効果を高めるなら、閉じたまぶたに両法の手のひら(指先ではなく腹の部分)を軽くあてがってあげるとより効果的です。疲れた目は温めてあげると疲労回復になります。このとき、手のひらを押し当てるのではなく、手の温度が伝わる程度に軽く触れるのがいいですね。

短時間でいかに脳をリセットするか。これが午後の勝敗を決めることになるかもしれません。

(荒井 信彦/快眠探求家)

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