家がごみ屋敷と化していく その恐るべきメカニズム
5月21日放送の「とくダネ」(フジテレビ系)で、名古屋市のごみ屋敷問題がクローズアップされていました。
こうした「ごみ屋敷」はたびたびテレビなどで注目され話題になります。名古屋市のごみ屋敷の住人は、ゴミではなく資源と主張し、「売るため」に溜めていると言っていますが、どうして人は家の中にごみを溜めてしまうのでしょうか。
その理由の一つとして考えられるのが、「今、手に入れないと二度と手に入らないかもしれない」という重度の収集癖です。
『やめたいのに、やめられない』(岡嶋美代、原井宏明/著、マキノ出版/刊)の中に登場する早坂幸代さん(40歳・仮名)もその一人。早坂さんは買い物が趣味で、デパートでセールをやっていれば仕事帰りに立ち寄り、どんどん家に洋服が増えていきます。
見かねた夫に怒られて、デパート通いはなくなりましたが、洋服を集められなくなった早坂さんはおかしな方向転換を遂げます。
お菓子やパンの袋などに書いてある日付の数字などを見て、「111111」といった珍しい並びのものを集めるようになったというのです。しかも、それがゴミ箱の中にあっても、道に落ちていたものであってもお構いなし。「今手に入れておかないと二度とめぐり合えない」という強迫観念が根底にあるのです。
そうして家の中に溜めこんだゴミは2トントラックで2回運ばなければ処理できないほどになりました。一方の早坂さんは精神科を受診し、長い間入院をすることになったそうです。
この『やめたいのに、やめられない』は、強迫性障害の事例と特徴について書かれた一冊。早坂さんのように「今、手に入らないと…」とつい思ってしまう人は、手にとってみるべきかもしれません。
(新刊JP編集部)
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