【X Games Osaka 2025ストリート】男子は根附海龍が初優勝!ジュニ・カンが2位 小野寺吟雲が3位 女子はクロエ・コベルが優勝 伊藤美優が銀メダル 松本雪聖が銅メダル

Photo by @daniel_honda

6月20日から22日にわたって、京セラドーム大阪で開催されたX Games Osaka2025 スケートボード・男子ストリート種目で根附海龍(21歳)が初優勝。初出場の韓国、ジュニ・カン(16歳)が準優勝。小野寺吟雲(15歳)が3位で表彰台入りを果たした。

今大会、東京オリンピック&パリオリンピック金メダリストの堀米雄斗や白井空良、パリオリンピック銅メダリストでX Games 通算15個のゴールドメダルを持つ、ナイジャ・ヒューストンなどの出場はなかった。

【男子ストリート予選】

出場予定だった白井空良が欠場し、急遽キーラン・ウーリーが出場。本来パーク種目の選手だが、ストリートのコースをハイスピードで縦横無尽に駆け回り、コースの柵にバックサイドフィーブルグラインドを決めるなど規格外のトリックを見せて、会場を沸かせた。

昨年ベストトリックでゴールドメダルを獲得している池慧野巨は、83.66点の高得点を獲得したが、6位のジェイク・イラーディにわずか0.67点及ばず予選で敗退。

決勝に進んだのは…
ジェイク・イラーディ(アメリカ)、ジュリアン・アリアルディ(アメリカ)、小野寺吟雲、根附海龍、ジュニ・カン(韓国)、佐々木音憧の6人となった。

【男子ストリート決勝】

ラン1本目。
[小野寺]
ハンドレールで、キックフリップ バックサイドテールスライド ショービットアウト、クォーターパイプでキャバレリアルキックフリップ、レールでキックフリップ フロントサイドブラントスライド ビッグスピンアウト、クォーターパイプで360キックフリップ フェイキー、レールでスイッチフロントサイド270ボードスライド、バンプtoルーフにバリアルキックフリップで飛び乗り、バックサイドキックフリップでバンクイン。

最後はハンドレールで、ビッグスピンフリップ フロントサイドボードスライド ショービットアウトを失敗してしまうが、81.33点を獲得。

[根附]

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

X Games(@xgames)がシェアした投稿

ハンドレールで、ヒールフリップバックサイドリップスライド、クォーターパイプでキャバレリアルヒールフリップ、レールでバックサイドオーバーKグラインド180アウト、バンプtoバンプでバックサイドレイトビッグスピン、バンプtoルーフにオーリーで飛び乗り、バックサイドヒールフリップでバンクイン。
ラストはハンドレールでヒールフリップ バックサイドテールスライド ビッグスピンアウトを決めると、92.33点を獲得し暫定首位に。

[ジュニ・カン]

Photo by @daniel_honda

ハンドレールで、アーリーウープのスイッチフロントサイド270リップスライド、バンプtoバンプでノーリーヒールフリップ、バンプtoバンプでスイッチフロントサイド360、レールでバックサイドスミスグラインド、クォーターパイプでフロントサイドブラント、ギャップtoダウンレールで、バックサイドノーズブラントスライド。

ハンドレールでノーリーバックサイド270ノーズスライドを決めると、最後はバンプでの360キックフリップを失敗。80.00点を獲得し、暫定3位に。

[佐々木]

ハンドレールで、キャバレリアル バックサイドリップスライド、クォーターパイプでフロントサイドキックフリップ、バンプtoバンプで360キックフリップ、フロントサイドオーバーKグラインドでトランスファーし、フェイキースタンスからクォーターパイプでフェイキーノーズブラント。

レールでフロントサイド180スイッチフィーブルグラインド(グレープフルーツグラインド)、クォーターパイプでフロントサイドブラント、ノーリーヒールフリップでウェーブセクションに入り、ギャップtoダウンレールでバックサイドノーズブラントスライド。

ハンドレールで、ノーリーフロントサイド180ノーズグラインド リバート、クォーターパイプでフロントサイドノーズブラント、最後はバンプtoバンプ全越えのバックサイド360をミス(しかしこれはタイムアウト後なので、おそらくカウントはされていない)。
84.33点を獲得し、暫定2位につける。

ラン2本目。
[暫定5位、小野寺]
1本目のラン構成に加え、ラストトリックにハンドレールで、ビッグスピンフリップ フロントサイドボードスライド ビッグスピンアウトを決めてフルメイクの滑りを見せると、90.66点を獲得し暫定2位につけるが、この採点に本人は納得がいかない様子。

[暫定首位、根附]
バンプtoルーフにオーリーで飛び乗り、ノーリーインワードヒールフリップ バックサイド180でのバンクインを決め、1本目より難易度を上げるが、ラストトリックを失敗し、得点を伸ばせず。

[暫定6位、ジュニ・カン]

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

X Games(@xgames)がシェアした投稿

ラストトリックで堀米雄斗のシグネチャートリックとなる、ノーリーバックサイド270ノーズスライド 270アウト(ユウトルネード)を決めるフルメイクの滑りを見せると、91.66点を獲得して暫定2位につけると、喜びを爆発させる。

[暫定6位、佐々木]
ラン中盤、まさかのノーリーヒールフリップでミスがあり、得点を伸ばすことができず。
この瞬間、根附海龍のX Games初優勝が決まった。

最終的に優勝が根附海龍、準優勝は韓国のジュニ・カン、3位に小野寺吟雲となったが、小野寺は表彰式に最後まで姿を見せることはなく、ファンにとっては残念なセレモニーとなってしまった。

【男子ストリート出場選手とX Gamesメダルなどの記録】

※今大会、他種目でのメダル数を含む(ベストトリックなど)

キーラン・ウーリー(オーストラリア)21歳
ゴールド1個、シルバー2個。

ジュリアン・アリアルディ(アメリカ)15歳
Xgames初出場。

ブレイデン・ホーバン(アメリカ)23歳
シルバー2個。

ケルビン・ホフラー(ブラジル)32歳
ゴールド2個、シルバー3個、ブロンズ2個。

池 慧野巨(日本)24歳
ゴールド1個(X games千葉2024ベストトリック)。

池田 大暉(日本)19歳
シルバー1個(X games千葉2022)。

ジェイク・イラーディ28歳(アメリカ)
今回2022年以来のX Games出場。

ジュニ・カン(韓国)16歳
シルバー1個(今大会)、Xgames初出場。

根附 海龍(日本)21歳
ゴールド1個(今大会)、シルバー1個(X games千葉2024)。

小野寺 吟雲(日本)15歳
ゴールド1個(X games千葉2023)ブロンズ2個(今大会とX games千葉2024)。

コルダノ・ラッセル(カナダ)20歳
シルバーメダル(X Games千葉2024ストリートベストトリック)。

佐々木 音憧(日本)18歳
過去にメダル獲得は無し。

ちなみにナイジャ・ヒューストンが持つX Gamesゴールドメダルは15個。
ゴールドメダル最多記録は、アメリカのギャレット・レイノルズ(BMXストリート)の16個。
次いで、アメリカのショーン・ホワイトが、夏(スケートボード)と冬(スノーボード)合わせて15個でナイジャ・ヒューストンと並んでいる。

【女子ストリート】

Photo by @daniel_honda

女子ストリート種目では、オーストラリアのクロエ・コベル(15歳)が優勝し、通算3個目のゴールドメダルを獲得。準優勝は伊藤美優(18歳)、3位に松本雪聖(13歳)となった。

松本にとってはX Games初の表彰台、伊藤にとっては通算3個目のシルバーメダル(ゴールドは過去に1個)となった。

Photo by @daniel_honda

今大会、パリオリンピック銀メダリストの赤間凛音や、東京オリンピック銀メダル&パリオリンピック銅メダリストの、ライッサ・レアウ(X gamesゴールド2回)などは参加していない。

【女子ストリート予選】

出場選手8人中6人が日本勢となった今大会。
1本目のランで吉沢、伊藤がフルメイクの滑りで80点台を獲得した直後、クロエが90.00点の高得点を叩き出す。
2本目のランでは、松本がノーズグラインドやキックフリップボードスライド、ハンドレールでのキックフリップバックサイドリップスライドなどを決めて77.00点を獲得し、4位で決勝進出を決める。

【女子ストリート決勝】
決勝はクロエ・コベル、吉沢恋、伊藤美優、松本雪聖の4人で競われた。

ラン1本目。
[松本]

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

X Games(@xgames)がシェアした投稿

Xゲームズサインでフロントサイドノーズグラインド、レールをキックフリップフロントサイドボードスライド、クォーターパイプでブラントフェイキー、ハーフキャブでウェーブセクションに入りフロントサイド180でギャップを飛び越える。その後、バンプtoルーフにキックフリップで飛び乗り、バックサイド180でバンクイン。

最後はハンドレールで、キックフリップバックサイドリップスライドをメイクすると、77.00点を獲得。

[伊藤]

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

X Games(@xgames)がシェアした投稿

ハンドレールをフロントサイドフィーブルグラインド、クォーターパイプをフロントサイド5-0グラインド、オーリーでバンプtoルーフに飛び乗り、キックフリップでバンクイン、クォーターパイプでフロントサイドブラント。

レールでバックサイドスミスグラインド、クォーターパイプでバックサイドブラント、バンプでハードフリップ、最後はハンドレールでバックサイドリップスライドをメイク。
81.00点を獲得し、暫定首位に立つ。

[吉沢]
ハンドレールでキックフリップ フロントサイドボードスライド、レールをフロントサイドブラントスライド、ふたたびレールでバックサイドテールスライド。

その後は、ギャップtoダウンレールでバックサイドスミスグラインドを決めるが、最後にハンドレールでのビッグスピン フロントサイドボードスライド ショービットアウトをミス。得点は73.66点。

[クロエ]

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

X Games(@xgames)がシェアした投稿

XゲームズサインでバックサイドKグラインド、ダウンレールでフロントサイドブラントスライド、ハンドレールでバックサイドスミスグラインド、バンプtoバンプでヒールフリップ、バンプtoルーフをキックフリップ ロングマニュアルでクリア。
レールでキックフリップフロントサイドボードスライド、ギャップtoダウンレールでフロントサイドフィーブルグラインドをフルメイク。
90.00点を獲得し、一気に暫定首位に躍り出る。

ラン2本目。
[暫定3位、松本]
バンプtoルーフにキックフリップで飛び乗り、バックサイドキックフリップでのバンクインに挑むも失敗。

[暫定2位、伊藤]
1本目に行ったバンプでのハードフリップを360キックフリップに変え、ラストトリックでバンプtoバンプでのハードフリップに挑むも失敗。

[暫定4位、吉沢]
1本目に失敗したラストトリック、ハンドレールでのビッグスピン フロントサイドボードスライド ショービットアウトにふたたび挑むが、残念ながら失敗。
自身初のX Games表彰台入りは叶わなかった。

[クロエ]
優勝が確定したウイニングラン。
ダウンレールで、フロントサイドブラントスライドからショービットアウトに難易度を上げ、途中のキックフリップ ロングマニュアルもクリアするが、レールでキックフリップバックサイドスミスグラインドをミス。
最終的には、唯一の90点台で、自身通算3個目のゴールドメダルを獲得した。

個人的には、今大会の特徴的なセクションとなるバンプtoルーフで、男子も含めて他にマニュアルトリックをする選手がいない中、ただ1人トライし、キックフリップ ロングマニュアルを予選から1度も外さなかった(合計4回)スキルの高さに驚愕だった。

【女子ストリート出場選手とX Gamesメダルなどの記録】

※今大会、他種目でのメダル数を含む(ベストトリックなど)

クロエ・コベル(オーストラリア)15歳
ゴールド3個(今大会とX gamesカリフォルニア2023&千葉2024)シルバー1個、ブロンズ1個。

ペイジ・ハイン(アメリカ)17歳
過去にメダル獲得はなし。

伊藤 美優(日本)18歳
ゴールド1個(X gamesベンチュラ)シルバー3個(今大会で1個追加)。

松本 雪聖(日本)13歳
ブロンズ1個(今大会)。

中山 楓奈(日本)20歳
シルバー1個(X games千葉2022)、東京五輪銅メダリスト。

西矢 椛(日本)17歳
ゴールド1個(Xgames2022)シルバー2個 ブロンズ1個、東京五輪金メダリスト。

織田 夢海(日本)18歳
ゴールド1個(X gamesベンチュラ2024ベストトリック)ブロンズ2個。

吉沢 恋(日本)15歳
これまでにメダル獲得はなし、パリ五輪金メダリスト。

【X Games Osaka2025ストリート種目のルール】

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

X Games(@xgames)がシェアした投稿

X Gamesは1995年にアメリカでスタート。世界中から選び抜かれたアスリートだけが出場することができる、世界最高峰のアクションスポーツイベントで、世界中のスケーターたちにとって憧れの大会である。

・ストリート種目は45秒間コース内を自由に滑りながら、技を披露するランを1人2本行い、100点満点で採点。その内の最も高かった得点で順位を競う(予選、決勝とも)。

女子は8人中4人が決勝へ進出し、男子は12人中6人が決勝へ進出。昨年までは3本のランだったのが、今大会は2本となった。

昨年行われた男子ベストトリックは、今大会では採用されなかった。

【X Games Osaka 2025男子ストリート結果】

Photo by @daniel_honda

1位 根附 海龍–92.33
2位 ジュニ・カン(韓国)–91.66
3位 小野寺 吟雲–90.66
4位 ジェイク・イラーディ(アメリカ)–88.66
5位 ジュリアン・アリアルディ(アメリカ)–86.00
6位 佐々木 音憧–84.33
以下予選のスコア
7位 池 慧野巨–83.66
8位 ケルビン・ホフラー(ブラジル)–82.33
9位 池田 大暉-81.00
10位 ブレイデン・ホーバン(アメリカ)-79.33
11位 コルダノ・ラッセル(カナダ)-73.00
12位 キーラン・ウーリー(オーストラリア)-61.00

【X Games Osaka 2025女子ストリート結果】

Photo by @daniel_honda

1位 クロエ・コベル(オーストラリア)–90.00
2位 伊藤 美優–81.00
3位 松本 雪聖–77.00
4位 吉沢 恋-74.00
以下予選のスコア
5位 中山 楓奈–76.33
6位 織田 夢海–75.66
7位 ペイジ ハイン(アメリカ)–75.33
8位 西矢 椛–71.00

写真 Daniel Honda
文 小嶋勝美(スケボー放送作家)

  1. HOME
  2. エンタメ
  3. 【X Games Osaka 2025ストリート】男子は根附海龍が初優勝!ジュニ・カンが2位 小野寺吟雲が3位 女子はクロエ・コベルが優勝 伊藤美優が銀メダル 松本雪聖が銅メダル
マガジンサミット

マガジンサミット

TVと雑誌がコラボ! 雑誌の面白さを発見できるWEBマガジン 自分が欲しい情報を、効率よく収集できる「雑誌」 ライフスタイルに欠かせない「雑誌」 ちょっと雑誌が欲しくなる、もっと雑誌が読みたくなる、そんなきっかけが生まれるように、TVやラジオ番組の放送作家たちが、雑誌の情報を中心にオリジナル記事を発信していきます!

ウェブサイト: http://magazinesummit.jp/

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。