アラサーニートの悲痛な叫び 「どうやって生きていけばいいですか」
現代社会を多角的に検討する「知」の交流スペース「シノドス」が、2011年1月18 日、「若者のための労働市場改革」と題して、ニコニコ動画で生放送を行った。番組では、エコノミストの飯田泰之氏、コンサルタントの城繁幸氏、民間シンクタンク研究員の片岡剛士氏らが、全年齢総計での完全失業率が5%を切る中で、”25歳~34歳のみが悪化”という、異常事態を迎えている「日本の若者の労働市場」について語り合った。
番組ではで、自らを”アラサーニート”と名乗る視聴者から「僕はどうやって生きていけばいいですか。私たちは、今どのように職に就けばいいのですか」という質問があった。これに対して、飯田氏は「体力があれば、都市部になら飲食の仕事はある。あとは、営業ができるかどうかが分かれ道。まず人に会うのを嫌がらないことが大事」と答えた。片岡氏も「一人で考えるのではなくて、周りの人に相談してみること」とアドバイスし、両氏ともコミュニケーション能力を磨くことの重要性を訴えていた。
これ見ていた視聴者からは、「コミュニケーション能力ってのも あやしいけどなー」「周りがまともとは限らない」「コミュ力ってのが曖昧すぎる」といったコメントが寄せられ、総じてコミュニケーション能力に対して否定的な雰囲気。しかし、一方で「コミュ力ってどうしたら得られる?」「コミュ力あればなんとかなる」という前向きに捉えようとする意見も見られた。
番組の最後には、城氏が具体的な政策提言として「組織に入りやすくなるように規制緩和して、企業の現場で若者にOJT(=実際の仕事を通じて、必要な能力を教育すること)をさせる。まずは今できることを始めていったらいい」と若者の労働”機会”を増やすことを主張した。長引く不況、日本の若者の労働市場は、まだまだ課題が山積している。
ニコ生シノドス「若者のための労働市場改革」
「アラサーニートへのアドバイス」部分より再生
http://live.nicovideo.jp/watch/lv37457543#01:59:21
(番組はタイムシフト機能で2011年1月25日まで視聴できる)
(山下真史)
【関連記事】
ひろゆきも感心!もしも就職先がブラック企業だと思ったら
「風俗に行こうかなと思って」中卒作家、芥川賞受賞の喜びを語る
生活保護受給者増加で、派遣切り相談減少?派遣村・村長が語る派遣問題の現状
ウェブサイト: http://news.nicovideo.jp/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。