映画『原宿デニール』武田梨奈さんインタビュー 「アナログなアクションで魅せる凄さを体現したい」
3月25日から29日まで開催された『島ぜんぶでおーきな祭 -第7回沖縄国際映画祭-』。会期中には、武田梨奈さんが主演を務めた特別招待作品『原宿デニール』(5月16日公開)の上映と舞台挨拶が行われました。
本作は、武田さん演じる婦人警官を中心に、見ただけでパンストのデニール数が分かる韓国人青年、芸能界にスカウトされたい高校生、耳かき専門店に通うフランス人男性など、人種も境遇も異なるさまざまな人々が交錯する、原宿を舞台とした群像劇。ドラマ『ミエリーノ柏木』(テレビ東京)の演出・脚本などを手がけた、タカハタ秀太監督がメガホンを務めています。
ガジェット通信は、頭突きで瓦割りをするテレビCMで話題を集め、最近では『第24回日本映画プロフェッショナル大賞』にて“新進女優賞”を受賞するなど大注目の女優・武田梨奈さんにインタビューを実施。本作や、舞台となった原宿の魅力をたっぷりと語っていただきました。
アクションも見どころの群像劇
――完成した映画をご覧になっていかがでしたか?
武田:監督が本番の演技中にもどんどん声を出して指示する方で、どうやって編集するんだろう、間は大丈夫なのかなって分からないまま撮影に臨んでいたんです。でも完成した映画を観たらタカハタ監督ならではシュールな間を生み出していて、自分自身も新鮮な気持ちで楽しめました。
――実は映画を観るまで“デニール”という言葉の意味を知らなったのですが……
武田:男性は分からないですよね(笑)。ストッキングを履く女性ならみんな知っているはずです。
――そのストッキングが重要なアイテムとして登場しますが、ファッションアイテムとして普段からこだわりがあったりしますか?
武田:私は薄めのデニールを選ぶようにしています。足が細く見えると聞いたので。あとはシンプルなものが多くて、柄モノはあまり履かないです。だから、劇中でかなり派手なストッキングに挑戦したのは新鮮でした。
――途中まで今回はアクション封印かな? と思ったのですが、やっぱり見せてくれましたね。
武田:監督がぜひアクションをやって欲しいとオファーしてくれて、せっかくなのでチャレンジさせてもらいました。「どういうのできる?」って聞かれたので提案したら、「本番では何回も連続でやってくれ」って指示があって……。具体的には映画を観て欲しいですけど、「何度も起き上がらせて蹴って!」という監督の指示が反映されています(笑)。
――思わず笑っちゃいました。
武田:現場でもみんな笑っていました。大事なシーンですけど、なんかシュールですよね。
瓦割りは卒業?
――原宿が舞台の映画ですが、昔からよく行っていましたか?
武田:中学生の頃からよく通っていました。映画に出てくる登場人物のように私も芸能界に興味を持っていたので、何かのオーディションに行った帰りに原宿に寄ったりしていましたね。でも当時はそんなにお小遣いもないので、よくお母さんを連れていって、クレープとか洋服をおねだりしていました(笑)。
――それこそスカウトに声をかけられたりは?
武田:デビューのきっかけはオーディションでしたけど、スカウトを期待して原宿を歩いたこともありますよ(笑)。でも怪しい名刺ばっかりでスルーしましたけど。
――その頃から空手も始めていたんですよね。
武田:はい。でも役者になることが夢だったので、空手は趣味と言うか、生活の一部として続けていました。
――その空手がご自身の武器になるとは思っていましたか?
武田:まったく考えていなかったです。ある時、「自分の特技を活かしてアクション俳優を目指しませんか?」というオーディションの募集記事を見つけて、これだ! って。アクションという道があるのになぜ気付かなかったんでしょうね。もともとジャッキー・チェンさんの映画とかは大好きだったのに。
――個人的には、武田さんと言えば『ハイキック・ガール!』や『デッド寿司』などの印象も強いのですが、やはり例のテレビCMは反響が大きかったですか?
武田:そうですね。映画好きな方たちは私のことを知ってくださる人も多かったんですが、世間一般的にメジャーな作品というわけでもないので……(笑)。やっぱりCMの瓦割りで武田梨奈という存在を認識してくださった人は多いと思います。私の映画はきっと観ていないだろうと思われるおばあちゃんが声をかけてくれたりとか、銭湯で「最近、CMの瓦割りの子が……」って聞こえてきたりとか、すごく嬉しいですね。
――いろんなイベントで瓦割りをされているのを拝見しました。
武田:昨年は特に多かったですね。でもそろそろ瓦割りのイメージは卒業して、演技やアクションでももっと注目してもらえるように頑張っていきたいです。
――今後チャレンジしてみたいことなどは?
武田:アクションについては誰もチャレンジしていないことを目指したいですね。CGを使った映画ももちろん好きなんですけど、アナログなアクションで魅せる凄さを体現したいです。それができるのが私だと思っているので。あとは近々ミャンマーの映画に出演させていただくので、海外での活動も積極的に頑張っていきたいです!
――楽しみにしています! 本日はありがとうございました!
映画『原宿デニール』公式サイト:
http://hara-deni.jp/
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