20周年を迎える「リバーダンス」7年振りの来日公演、東京にて開幕 順次全国ツアー

20周年を迎える「リバーダンス」7年振りの来日公演、東京にて開幕 順次全国ツアー

 激しく靴音を打ち鳴らす音が鳴り響く。上半身は直立姿勢のまま、整然と横一列に並んだ男女が目にも止まらない早さで一糸乱れぬタップ、ステップ、ジャンプが印象的なショー「リバーダンス」が20周年を迎え、7年振りの再来日を果たした。  

 初日が開幕した渋谷・東急シアターオーブでは、来日公演の開幕を待ちに待ったファンがつめかけ、満席の様相。くるくると空間を旋回しながら駆け上るケルティック・サウンドに大きな拍手が巻き起こり、打ち鳴らされるステップに息をのみ、出演者からかかる手拍子の誘いに大いに応じ、ダンサー達のコミカルなやりとりには一緒に笑う。まるで舞台へ共に参加しているような、心地よい一体感の感じられる舞台となった。  

 アイルランドの音楽やダンスをベースにしたこの2時間のショーは、アイルランドの移民の歴史を色濃く織り込んだ物語。アイルランドに留まらず、バレエやフラメンコ、タップダンスなどの要素も取り入れ、音楽とダンスを通じて作り出される人と人との流れ、そして交流について考えさせられる。音楽も、ケルト音楽をベースにしながら、様々な民族音楽、そして民族楽器でないものもふんだんに取り入れ、ショーアップされており、1996年のビルボードチャートではワールドミュージック部門でトップにチャートイン。更に1997年にはグラミー賞において最優秀ミュージカルショーアルバムに選ばれ、絶大な人気を記録した。

 この20周年世界ツアーの一番の話題は、14年ぶりに新しく加わった演目「アンナ・リヴィア」。20世紀を代表するアイルランドの作家、ジェイムズ・ジョイスの最後の小説『フィネガンズ・ウェイク』にインスピレーションを得た作品だ。女性ダンサーのみで繰り広げられる、ハードシューズが叩き出すビートと、ぽつぽつと背景を彩るジョイスの暗号のような言葉が、性や感情を超越した毅然さを示したのが印象深かった。  

 【Riverdance 20years “the anniversary tour”】は東京を皮切りに、富山、愛知、大阪と全国ツアーを敢行予定。7年振りに、更にパワーアップしてやって来た、奇跡のダンスと音楽にナマで出会える機会を逃さないようにしたい。text:yokano

◎公演概要【Riverdance 20years “the anniversary tour”】
2015年4月3日~4月15日 東京・東急シアターオーブ
2015年4月18日、19日 富山・オーバード・ホール
2015年4月22日~4月26日 愛知・愛知県芸術劇場 大ホール
2015年4月28日~5月2日 大阪・フェスティバルホール
More info:http://www.hipjpn.co.jp/live/riverdance/

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