ドロップアウト僧侶・ミーツ・空海! ~マガジンハウス担当者の今推し本『「腹を括れば道は拓ける」 煩悩和尚の人生を変えた、空海の言葉。』
こんにちは。マガジンハウスです。今年は空海が高野山を開いて、なんと1200年目の節目にあたる年だって、知ってましたか? そして、愛知県の有名なお寺、宝蔵院の住職である吉川政瑛さんが、その空海の言葉を分かりやすく解説した本が発売になりました。そんな話を聞いたので、早速、編集を担当したKさんに来てもらいました。
――――まずは、吉川さんがどのような方なのか、経歴などを教えてください。
K「吉川さんは、名古屋の宝蔵院というお寺で僧侶をしているんですが、僧侶の世界にも有名大学卒のエリートコースもあれば、そうではない凸凹ジグザグコースもあります。吉川さんは典型的な後者なんです。いわば、雑草ですね。しかも、ふつう雑草は打たれ強いものですが、からきし弱くて話にならないくらいだったとか」
こちらが宝蔵院。立派です。
――――なるほど、それで「煩悩和尚」というのがタイトルに付いてるんですね!
K「そうそう。序章でもそのようなエピソードがあるんですね。お寺のご子息として生まれたんだけど、継ぐのが嫌で、そうじゃない仕事に就いて、昼は飲食店、ガソリンスタンド、夜は水商売までやっていたらしいんですが、思い返して、寺を継ぐ決意をする。でもその後も、なんでこんな修行をしなきゃいけないんだとか、人前で話すのが嫌だとか、結構迷いに迷っているんですよ」
――――それが今ではしっかりご住職になられている、と?
K「そうなんです。で、あるとき、空海の勉強をし出して、空海の追体験をしようと四国でのお遍路ツアーを企画して、それを機に立派なご住職になっていったんですね。まさに、“腹を括れば道は拓ける”ですね」
――――ところで、空海なのに手塚治虫の漫画『ブッダ』が出てくるのはどうしてですか?
K「空海の説明というと、普通に入るとどうしても固くなりがちなので、吉川さんと相談してみたところ、漫画で入るのも面白い、という話になったんです。しかもいっそまとめてイントロにしてしまうと面白いんじゃないかって。僕も吉川さんもリアル手塚治虫世代なので、漫画の『ブッダ』のワンシーンを使わせてもらって、空海の教えの源流を知ってもらえたらな、と」
漫画の引用でよりわかりやすく。
――――本書では、そのイントロに続いて空海の言葉とその超訳がついてますよね。ちょっと難しいところもあると思うんですが、空海が言いたかったのは結局どんなことなんですか?
K「簡単に言うと、この世のすべては幻想なんだから、他人からの変な情報に惑わされずに、周りの人に感謝して目の前のことをしっかりやりなさい、っていうことですね。そして、すべてを覚悟して腹を括るのが大事ということかと」
――――確かに、覚悟のできた人、腹を括った人は強いですもんね。いろいろ思い当たる人がいます。
K「でしょ」
――――では最後に、その空海のメッセージ、どんな人に読んでもらいたいですか?
K「やっぱり、仕事や人生に迷っている40代、50代の男性ですかね。高齢化社会で年金もどうなるか分からない時代になってきたけど、考え方次第で、人生なんとでもなる、みたいな感じで、勇気を持ってもらえたらいいな」
自身も”40代、50代の男性”であるKさん、ありがとうございました!
今週の推し本
■『「腹を括れば道は拓ける」 煩悩和尚の人生を変えた、空海の言葉。』(吉川政瑛 著)
ジャンル : 自己啓発
ISBN : 9784838727339
定価 : 1296円 (税込)
発売 : 2015.03.19
[http://magazineworld.jp/books/paper/2733/]
ウェブサイト: http://magazineworld.jp/
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