「来日しま〜す!ピンク・フロイド」なんてゆる過ぎ!——『来日ミュージシャンのポスター&フライヤー デザイン集』
いまのようにYouTubeもなかった時代、アーティストが動き、演奏する姿を見るには、一部の映像以外、現場に行くしかなかった! そんな時代の”チラシ”や”ポスター”が集結。
来日アーティスト情報のフライヤーといえばアーティスト写真に、わりとフォーマット化されたDTPデザインで、味気ない感じは否めない(もちろん凝ったものもありますが)。
このたび発売されたのは、そんなDTPデザインが主流になる以前の来日ロック・アーティストのポスターやフライヤーを集めた坂口透著『来日ミュージシャンのポスター&フライヤー デザイン集 Live in Japan Graphic Chronicle 1965-1985』。本著はその名の1965年から1985年に、来日アーティストのポスター&フライヤーを集めた本であります。「懐かしい」という世代はもちろん、DTPのデザインばかり目にしている世代からしたらなんとも新鮮な感覚もあるのではないかと。
アーティストは、ビートルズ、ディープ・パーブル、イーグルス、エリック・クラプトンにレッド・ゼッペリン、ピンク・フロイド、クィーン、はてはザ・ジャム、PiL、ザ・ポリス、U2などなど豪華なアーティストたちが勢ぞろい。写植やレタリングなど、デザイン作業のほとんどが手作業だった時代のチラシやポスターたち(逆にいえばいまどうやって作ってるのか想像がつきません!)、その味のありまくるデザインはもちろんのこと、いまではびっくりするほどのビッグ・アーティストのぞんざいな扱いだったり、さらにはまだまだ未確認のアーティスト像に対して妄想力が上回ってしまっているであろう名キャッチ・コピーまでかなりのナイスっぷりです。ぜひとも現物の綺麗な写真でお確かめください。
(河村)
・DU BOOKS『来日ミュージシャンのポスター&フライヤー デザイン集』紹介ページ
http://diskunion.net/dubooks/ct/detail/DUBK097
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