ストレスでうつ病も「いい人症候群」を回避するには
他人から良く見られたい「いい人症候群」
人は誰でも、他人から良く見られたいものですが、「いい人」に見られるためには自分を偽って演じなければなりません。常に周りの顔色をうかがい、精神が休まるときがありません。
また、SNSが普及している現代では、インターネットの世界でも「いい人」を演じなければならず、気疲れしてしまって「燃え尽き症候群」のような状態となり、うつ病などを発症する人が増えています。
一般的に「いい人症候群」といわれていますが、こういった状態を回避するにはどうすれば良いのでしょうか。
他人の評価が気になり自己愛が強い
「いい人症候群」は「自分が他の人からどう見られているかが気になる」、つまり、他人の評価が気になる、といった心理が特徴です。このような人は「自己愛が強い」ともいえ、普段は他人に認めてもらうために表面的にはいつもニコニコして礼儀正しいのです。しかし、「いい人」の定義は価値観によりさまざま。演じたところで万人に受け入れられるわけではなく、ストレスが溜まり、だんだんと攻撃的になっていきます。
そして、誰も認めてくれないという現実を突きつけられた場合、例えばSNSやネット掲示板などで少し批判されただけでキレてしまい、大きな事件を起こすなど世間を騒がせてしまうことになるのです。
この攻撃性が親しい人に向けられれば、DVやストーカー行為へと進展し、暴力行為を繰り返すようになる可能性もあります。問題が表面化すると、「あの人がこんなことをするなんて」と、周囲は驚かされるのです。
自分で自分を認め、良い意味で自己中心的に
まずは、「善人であっても、必ずしも他人に受け入れられるわけではない」ということを認識しましょう。他人の評価からではなく、自分で自分を認めてあげられるようになること。つまり良い意味で自己中心的になることで「いい人症候群」を回避できるでしょう。
イメージを取り繕っていると、周りの人はあなたの本音を感じ取ることができません。つまり、偽りのあなたとしか接することができないのです。そのような状況では、あなたが何を考えているのかわかってもらえなくなります。
「いい人」を演じて「取り越し苦労のくたびれ儲け」にならないように
誰も要求していないリクエストに応え続けたところで、何か報酬があるわけではありません。独りよがりで疲れるだけです。こういったことを認識し、「いい人」を演じて「取り越し苦労のくたびれ儲け」にならないように、上手に人間関係を築いていってください。無理をせず、ありのままの自分の人生を満喫してください。
でも、他人への配慮は忘れずに。気づかいのできる人間と「いい人」は違うということは覚えておいてください。
(宮本 章太郎/心理カウンセラー)
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