なんで、おやつは3時なの?
ちょうど午後3時になりましたが、3時といえば「おやつ」、おやつといえば「3時」と、昔から言われている。しかし、なぜ3時なのだろうか?気になったので、ちょっと調べてみた。
●「八つ時」の間食が由来!
江戸時代、八(や)つ時に間食を取ったのが由来で『お八つ』が転じたという。では、「八つ時」が3時だったということかな?
「江戸の時刻と時の鐘」の著者、浦井祥子さんは「江戸時代の時刻の取り方には混乱があり、明治以降に3時にあてはめた、という説が有力です」と教えてくれた。
江戸時代は、日の出と日没を境に昼夜それぞれを6分割し、1日を12に分けて「一刻(いっとき)」とした。これを干支(えと)で呼んだほか、真夜中(子<ね>の刻)の九つから八つ、七つ、明けの六つ・・・と四つまで数え、正午は九つから再び始まって八つ、七つ・・・とした。
季節によって昼と夜の一刻の長さは長かったり短かったりするけど、ともかくそれを1872年(明治5年)に採用された24時間制に当てはめたとき、昼の「八つ」は「午後2時から4時の間」とされたため、一刻の真ん中である「正刻」が午後3時になったというわけ。
「おやつという言葉は江戸時代中期に成立しました」と話すのは、400年以上の歴史がある和菓子店「虎屋」の資料室「虎屋文庫」研究主幹の青木直己さん。
古くから公家や武家は1日2食だったが、江戸時代には3食が定着し、さらに昼食と夕食の間の小腹が減る時間帯にめん類やお茶漬けなどを食べるようになった。「おやつはもともと、補食の意味合いが強いんです」
おやつが時間に規定されていくのは、24時間制が定着した明治時代以降だという。
出典:朝日新聞(2006.11.03)
●3時におやつを食べるのは理にかなっていた!
3食をきちんと食べていても、つい手が出てしまうおやつ。どうせ食べるなら、上手な取り方ってないものか。
間食そのものは決して悪いものではないらしい。「急激な血糖値の変化を防ぎ、胃を適度に休めるには、実は食事は1日4食くらいに分ける方がいいのかもしれません」と実践女子大の田島眞教授(栄養学)。間食を「第4の食事」と位置づけると、タイミングはやはり昔からのおやつの時間、午後3時がよいそうだ。
健康な人なら、食後に上がる血糖値が落ち着くのは約3時間後。これを過ぎて下がり始めると脳から空腹の指令が出る。朝食を7時に食べたなら10時過ぎ、正午の昼食後なら午後3時過ぎ。
現代は働き方が多様なうえ、深夜営業の飲食店も多く、夕食が8時以後という人も珍しくない。夕食前は昼食前より食間があくこの時代。適度な間食は理にかなうばかりか、おなかがすき過ぎて、夕食にドカ食いする危険も避けられる。
体内時計と食べ方との基礎研究でも、午後3時は注目される。日大の榛葉(しんば)繁紀専任講師(衛生化学)らは動物実験で、体内時計と深くかかわる細胞内たんぱく質の働きを調べた。このたんぱく質は脂肪の蓄積を促す性質があり、午後3時に最も少なくなる。逆に午後10時~午前2時に増加することが確認された。
出典:朝日新聞社(2006.03.19)
(written by けいぼう)
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