Negicco『Rice & Snow』インタビュー 前編
活動期間や「旬」と呼ばれる時間の短いアイドル。その中で、デビューから12年目にして、注目度/パフォーマンス/楽曲/ポテンシャル……と、様々な要素で黄金期を迎えるつつある希有なアイドル・グループ:Negicco。Nao☆/Megu/Kaedeの三人で構成される新潟発のこのグループは、地元だけではなくその人気は全国的なモノとし、その自然体なスタイルも含め、大きな注目を集めている。
その彼女達のニュー・アルバム『Rice & Snow』は、古くから彼女達の楽曲の作詞作曲を手がけるconnieのプロダクションを中心に、田島貴男(ORIGINAL LOVE)、西寺郷太( NONA REEVES)といったヴェテラン勢から、Shiggy Jr.、Orland、スカートといった新進気鋭のアーティストまで幅広く参加し、絢爛なポップ・ミュージックの世界を描き出してる。しかし、そういったネーム・バリューに押されることなく、作品の中心には必ずNegiccoが存在し、可愛らしくも確かな歌声と表現で、軽やかにその世界をさらにカラフルに彩色していく。ポップ・ミュージックに誠実に向き合った、充実の「アイドル・アルバム」だ。
——昨年12月リリースのシングル“光のシュプール”は、Negicco史上最高位となるオリコン・ウィークリー5位を記録しましたね。
Megu「前シングルの“サンシャイン日本海”は目標としてた10位以内に入れなくて。そこから、次は必ず10位以内に入る為に『ネバー・ギブ・アップ・ガールズ』っていうモットーを自分達で立てて、それに向けて頑張ったんで、“光のシュプール”でその目標が達成出来たのは本当に嬉しくて。結成から12年目にして、ウィークリー5位に入れるグループになれたのが感慨深いし、続けてきて良かったなって本当に思いますね」
——しかも、アイドル・シーンだけじゃなくて、ポップス・シーンも含めた、より広い層に注目されるようになっていますね。
Nao☆「今までずっと私達を観て下さってる方からも、『Negicco、きてるね』っておっしゃっていただいて。そうやって、かけられる言葉が、『きてるね』とか『良い感じだね』って言葉が増えていて、そういう部分に変化を一番感じたり、自分達でも実感になったりする部分ですね。今まではお世辞でも『イケるんじゃない?』って言ってくれる人もあんまりいなかったんで(笑)」
——それによって内面的な部分は変わりましたか?
Nao☆「『見られてる』って意識が強くなったと思います。スタッフからも『もっと見られてるって意識を持って行動して下さい』って指摘されて、改めて、もっとNegiccoとして、どこで、いつ見られてもいいようにしないといけないなって。それはNegiccoというアイドルとしても、そして1人の女の子としても、もっと意識しないとなって」
——なるほど。Negiccoの2015年はアルバム『Rice & Snow』のリリースという大きな動きからスタートしますね。
Megu「ある有名なアルバムからのオマージュでもあるんですけど、『お米と雪』という事で、私達の地元である新潟も一つのテーマになってて」
Nao☆「カフェでみんなでタイトル決めたんだよね」
Kaede「『私達が新潟発だって事を忘れないタイトル……<Rice & Snow>だ!』ってすぐ決まったよね(笑)」
——非常に音楽的にも豊かなアルバムですね。
Nao☆「Negiccoの楽曲を昔から手がけてくれてるconnieさんが作詞作曲としてリードして、それをアレンジャーさんがアレンジするっていう方式が殆どで、それによって新しい形のサウンド展開が出来たなって。前アルバム『Melody Palette』がスゴく評判が良かったし、それを超えるアルバムが出来るのかなってスゴく不安でもあって。でも、嶺脇さん(育夫:タワーレコード社長)も『<Melody Palette>を超えた!……と思う』って言ってくださったし(笑)、自分達でもそう思えるアルバムになったので、周りからの反響が今から楽しみですね」
Megu「自分達でも聴いてて『あ、もう終わっちゃった……』って、あっという間に感じたんですね。それぐらい満足度の高い一枚だと思うし、バラエティに富んだ、格好いい曲から可愛い曲まで、振り幅も広い作品になったと思いますね。
Kaede「今回は、多くの曲がconnieさんが作詞作曲したものを編曲して頂く形なんで、アレンジが入るとこう変わるんだなっていう変化も面白くて」
Nao☆「私が作詞をした“クリームソーダLove”は、connieさんのメロディの段階と、北川勝利(ROUND TABLE)さんのアレンジが加わってからで、かなり雰囲気が変わったんですね。そういった部分で、元のメロディだけじゃ見えなかった部分が、アレンジャーさんの解釈で、曲がこう見えるようになるんだっていうのが分かるようになって。曲の出来上がる工程も見えたのが、すごく勉強になりましたね」
Kaede「それから、上からじゃないんですけど、connieさんも色んな曲が作れるようになったんだな、スゴイなって(笑)。三人とも発声の方法も変わったり、前回よりも整った歌い方が出来るようになったんだなって。今回もそういうレベルアップしたNegiccoを聴いて頂けると思いますね」
—ポップ・アルバムとして優秀でありつつ、同時に全体にメロディや展開が豊潤かつ複雑ですよね。その分、歌い手としてはスゴく難しかっただろうなって。特に、先行でハイレゾ配信されてる、口ロロの三浦康嗣が手がける“BLUE, GREEN, RED AND GONE”は、メロディも譜割りもコーラスも、無茶なぐらい難しいですよね。
Megu「その曲はレコーディングの当日に最終版が届きました(笑)」
——ひえ~。
Kaede「この曲は苦戦しましたね、ホントに」
Megu「でも、躓いても三浦さんが教えてくれると、そのまますっと出来たり。そういうコミュニケーションの中で制作を進める事が出来たのも、作品の空気感に反映してるのかなって」
Kaede「正直、自分のパートを覚えるので精一杯で、メンバーのパートを聴いてる余裕がなくて、出来上がって『あ、こういう雰囲気になったんだ』って思うぐらい目まぐるしいレコーディングで(笑)」
(後編へ続く)
撮影中の様子を収めた動画はこちらから ⬇
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撮影 中野修也/photo Shuya Nakano
文 高木JET晋一郎/text Shinichiro JET takagi
Negicco
『Rice & Snow』
1月20日発売
http://www.amazon.co.jp/Rice-Snow-Negicco/dp/B00QPLQRFK
Negicco
2003年に結成された新潟発アイドル・ユニット。 メンバーはNao☆、Megu 、Kaede。 西寺郷太、小西康陽、矢野博康、田島貴男などのプロデュースによる楽曲を リリースし、昨年はSUMMER SONICやROCK IN JAPANなどのフェスにも出演。最新シングル“光のシュプール”はオリコンウィークリー5位を獲得。満を持して1月20日、アルバム『Rice & Snow』を発売。
Negicco WEBSITE http://negicco.net/
T-Palette Records WEBSITE http://tower.jp/label/t-paletterecords
Negicco LIQUIDROOM 2days NEGI FES 2015 at LIQUIDROOM
日時: 2015年1月24日(土)
open:16:00/start:17:00
出演: Negicco/ShiggyJr./スカート/Orland
Negicco at LIQUIDROOM Road of Negiiiiii ~Negicco One Man Show~ 2015 Winter
日時: 2015年1月25日(日)
open:16:00/start:17:00
出演:Negicco
会場: LIQUIDROOM(東京都渋谷区東3-16-6)
チケット:¥4,800(税込)(ドリンク代別途)
各プレイガイドにて発売
お問合せ: LIQUIDROOM 03-5464-0800
都市で暮らす女性のためのカルチャーWebマガジン。最新ファッションや映画、音楽、 占いなど、創作を刺激する情報を発信。アーティスト連載も多数。
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