【改訂版】24時間テレビにおける性的少数者の表象の問題

Gimme A Queer Eye If You Have Two

今回はマサキさんのブログ『Gimme A Queer Eye If You Have Two』からご寄稿いただきました。

【改訂版】24時間テレビにおける性的少数者の表象の問題
8月28日から29日にかけて『24時間テレビ33 愛は地球を救う』が放送されましたが、今回ははるな愛さんがマラソンをやるということで、その様子をチラっと見ようかなと思ってテレビを付けて中継を待っていたら、夜中の2時を過ぎたころにとても頭にくる映像が流れました。

それだけだったらこの『24時間テレビ』が(少なくとも恐らくほかの、インターネットを含むほとんどのメディアと同等に)トランスジェンダー(以下トランス)に嫌悪的であり、同性愛嫌悪的であるということが改めて明らかになっただけなのだけれど、正直な話私は“マラソンにはるな愛を起用する”という判断を下したことについて「あぁ、ある程度はメディアも(少なくとも女性アイデンティティを持つトランスに関しては)寛容になって来たのかな」とポジティブにとらえていたから、とてもショックでした。

そのときにした『Twitter』へのツイートはこの2つ:

*****
こんな同性愛嫌悪を流す『24時間テレビ』は、絶対に許さない。一生許さない。もちろん他にも絶対に許さない表象はたくさんあるけれど、そのひとつに本日登録。 #ntv
*****
ツイートへのリンク
http://twitter.com/aHomoAznMButch/status/22373435911

*****
はるな愛が苦しい思いをして走っているあいだに、スタジオでは外国で性別再指定手術を受けたMTF *1 女性の役をやったことのある国分太一の当時の映像で爆笑が生まれている……。おかしいでしょ。ふざけるんじゃないよバカども! #ntv
*****
ツイートへのリンク
http://twitter.com/aHomoAznMButch/status/22373560126

*1:Male to Femaleの略。身体的には男性であるが性自認が女性。
「MTF」 フリー百貨事典『Wikipedia』より
http://ja.wikipedia.org/wiki/MTF

もちろん、基本的に放送の中身についてはテレビ局なりスポンサーなり、まあだれが決めるにしても、自由だと思う。それに、トランスや同性愛を表象するにしても、そのやり方に問題がなければどんどんやればいいと思う。でも今回の『24時間テレビ』のやり方は、はるな愛さん個人のことを考えてももちろん失礼だと思うけれど、何よりも生身の人間である性的少数者(セクシャルマイノリティ)の表象を都合のいいところ(笑いになるところ、感動的になるところ、哀れさを出せるところなど)だけつまみ食いして、利用しているところに腹が立ちました。

日本テレビに抗議しようか、と思って、インターネット上で“テレビ 苦情”などと検索してみたら、とてもひどい内容のクレームがたくさん目に入ってきました。例えば「キャスターの女性がやせすぎていて病気のようで見苦しい。もっと太って健康そうになるまで起用するな」 *2 というもの。テレビ局に直接連絡をしたところでこういったクレームの中のひとつにしかならないのでは意味がないし、それにきっと個人的な不快感だと思われて「不快な思いをさせてしまい申し訳ありません。以後関係者共々よりよい番組作りを目指して行きます」とか言われて終わるんじゃないかとも思いました。

なので放送倫理・番組向上機構の意見送信フォーム *3 から意見を送ることにしました。この機構は寄せられた意見を検証し、必要と判断した場合にはテレビ局にその検証結果を報告するということをしており、局の意思決定については一切関わらないそうです(つまり私が最も嫌いな“検閲”みたいなことは起こらない)。

*2:『教えて!goo』テレビにバッシングや苦情を申し入れた事はありますか?
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/4323146.html

*3:『放送倫理・番組向上機構』視聴者の意見/ご意見送信フォーム
https://www.bpo.gr.jp/audience/send/form.html

内容は次の通り:

*****
番組名:『24時間テレビ33 愛は地球を救う』
放送局名:日本テレビ
放送日:2010/08/29
放送時間帯:02:00~03:00

番組の構成上、“放送時間帯”は本意見に該当する箇所が放送された時間帯となります。山口達也氏及び国分太一氏が『同窓会』というドラマに出演された際の映像が“恐怖映像”“危険な○○”という表現を伴って紹介され、その様子をスタジオの出演者たちが爆笑しながら見るというコーナーがありました。その映像には山口氏が男性同性間の性的関係をほのめかすシーン、及び国分氏が、外国で性別再指定手術を受けたMTFトランスジェンダー女性として男性と結婚するシーンが含まれていました。山口氏は終始大きな笑い声を出すことでそのような性のあり方が“恥ずかしいもの”であるというメッセージを発していたと思いますし、そのような態度はほかの出演者にも多く見られました。この放送内容で私が最も問題だと思うのは、正にMTFトランスジェンダー(あるいはトランスセクシュアル)であるはるな愛さんが懸命に長い距離を走っているときにこういった内容の放送がされたことです。はるな愛さんのような生き方を“恥ずかしいもの”とするようなメッセージを発しながら、彼女に長い距離を走らせるというのは、セクシュアルマイノリティを尊重しないまま利用するだけの態度です。

氏名:松本政輝
性別:男性
年代:20歳代
郵便番号:(省略)
都道府県:群馬県
住所:(省略)
電話:(省略)
メールアドレス:chicomasak [gmail]
*****

そもそもこのフォームを送信する上で“性別”を聞かれることもムカつく! ちくしょう! と思いながらも、しぶしぶ送信ボタンを押しました。

これについてブログで書いてからというもの、『Twitter』や『はてなブックマーク』でたくさんの反響があり、そのうち『2ちゃんねる』のスレッドが立ったりニュースサイトに載せられたりして、しまいには活字媒体(記事の画像 *4)でも言及される始末。ブログのアクセスは一気に普段の1000倍にまで膨れ上がり、とても怖い思いをしました。「きもちわるい」「男でもない、女でもないなら 人間やめちまえ」というメールが届いたり、『2ちゃんねる』やニュースサイトで極端に悪意のある書き込みがたくさんされました。

*4:「○○新聞:24時間テレビ 100万人同性愛者が大激怒」記事画像 『twitpic』
http://twitpic.com/2jxf7o/full

ですが、それよりも気になることが1つあります。それは、『Twitter』上で多くの人が書いたこの問題に対する反応や私のブログの、様々なウェブサイト及び活字媒体での紹介のされ方です。

『2ちゃんねる』からのアクセスが増えたのでまず当該スレッドを見ると、そこには『24時間TVでTOKIOが同性愛者を笑いのネタに→マラソン走ってるのははるな愛ではてな民激怒・日テレに凸(とつ)』*5 とありました。

間違いは3点。
(1)“笑いのネタ”にされたのは“同性愛者”ではなく、同性愛の表象とトランスの表象です。
(2)それを“笑いのネタ”にしたのはTOKIOではなく、あの番組のあのコーナーの制作に関わった全ての人たちです。
(3)私が“凸(とつ)*6 ”した(というか意見を送った)のは日本テレビにではなく放送倫理・番組向上機構という団体にです。

更に、「基本的に放送の中身についてはテレビ局なりスポンサーなり、まあだれが決めるにしても、自由だと思う」と書いた部分があえて削られた形で転載されていることも、気になりました。私は表現の自由を支持する人間ですから、そのような印象操作をされて誤解を招きたくありません。

*5:『24時間TVでTOKIOが同性愛者を笑いのネタに→マラソン走ってるのははるな愛ではてな民激怒・日テレに凸(とつ)』(『2ちゃんねる』過去ログ倉庫)
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/news/1283065704/

*6:電凸・電突(でんとつ)とは、企業・宗教団体・公的機関・政治家・政党などに対して電話し、それらの組織の活動について「組織としての意見を問いただす」行為のこと。インターネットスラング。凸などと略されることもある。
「電凸」 フリー百貨事典『Wikipedia』より
http://ja.wikipedia.org/wiki/電凸

そうこうしているうちに『livedoorニュース』からもアクセスが入るようになりました。たどってみると、“エンタメ 芸能総合”というカテゴリーの記事 *7 に私のブログへのリンクがはってありました。そのタイトルは“『24時間テレビ』に同性愛者からブログや『Twitter』上で怒りのコメント続出”でした(その後記事の提供元の『秒刊サンデー』さんが“性的少数者”と訂正し *8、 『livedoorニュース』の記事もそのように訂正されていました)。私は“同性愛者”というアイデンティティを持っていません。そして「まず、問題を指摘したのは、ブロガーのマサキさんだ」というのも間違いです。

『Twitter』上では同時多発的にあの映像についての不満が書き込まれていました。『週刊実話』というウェブサイトでの「『[…]チャリティーマラソン史上初でニューハーフの愛ちゃんが走る。日本中からゲイやオカマ、同性愛関係者まで応援に集まるという凍りつく情報もある』(日本テレビ関係者)」という表現 *9 に対しては既に多くの方が指摘していたことでもあります。また、「この件に怒りを感じたマサキさんは日本テレビに怒りのメール(500字)を送ったそうだ」というのも、前述の通り間違いです。

*7:『livedoorニュース』 『24時間テレビ』に性的少数者からブログやTwitter上で怒りのコメント続出
http://news.livedoor.com/article/detail/4975246/
*8:『秒刊SUNDAY』 『24時間テレビ』に性的少数者からブログやTwitter上で怒りのコメント続出
http://www.yukawanet.com/archives/2943920.html
*9:『週刊実話』 AKB48+はるな愛 「24時間テレビ」で史上空前の警備体制ドタバタ劇
http://wjn.jp/article/detail/3771480/

そして、活字媒体での紹介のされ方もひどいものでした *10。まずタイトルに“100万人同性愛者が大激怒”とありますが、この“100万人”というのはどこから来たのでしょうか。そして“大激怒”しているのが“同性愛者”だというのは、どうやって調べたのでしょうか。

本文も非常に問題が多く、
(1)「冗談じゃないわよ!」という架空の台詞がオネエ言葉である必然性はありません。
(2)“都内の30代同性愛者”というのは恐らく架空の人間を記者がでっち上げたのだと思うのですが、はるな愛さんは“同性愛者代表”どころか“同性愛者”であるなどと一言も言ったことがありません。テレビでの彼女の振る舞いから判断するに、恐らく“女性自認”の“異性愛者”でしょう。
(3)放送されたシーンで国分太一さんが演じていたのは、外国で性別再指定手術を受けて男性と結婚するシーンであり(このドラマが元々間違っていた可能性もありますが)、そこだけで判断すればこのキャラクターは“同性愛者”ではなくMTFトランスセクシュアルです。
(4)最後に紹介されているブロガーは私のことだと思いますが、私は(前述の通り)“同性愛者”というアイデンティティを持っていません。

*10:twitpic『24時間テレビ 100万人同性愛者が大激怒』記事画像
http://twitpic.com/2jxf7o/full

元々私がこの番組での同性愛やトランスの表象のされ方にいら立っていたのは、生身の人間であるセクシュアルマイノリティの生活や人生から都合のいいところだけ抜き取って利用しているメディアのあり方だったわけです。ですから、私の文章を紹介してくれたこれらの記事にも同様のいら立ちを感じます。

なぜなら、はるな愛さんにせよ私にせよ、反応をした『Twitter』ユーザーにせよ、彼らは私たちそれぞれの人生や生活を無視して(たずねることもせずに)勝手に“同性愛者”という名付けをしているからです。そして、私のブログ記事をきちんと読んでいるわけではないと分かるような間違いだらけの文章を載せているということからも、各記事の筆者がこの問題にどれだけ本当に関心があって掲載したのか、疑問に思えてきます。

今回の『24時間テレビ』での問題は、決して『24時間テレビ』特有の問題でも無ければ、“テレビ”あるいは“古いメディア”の問題でもありません。事実、ネットでの紹介のされ方にも問題があります。ですから、様々なところでコメントに残されていた「観なければいいのに」的な反応には、全力で反論したいと思います。

というのも、テレビも新聞もネットも、もっと言えば日常生活でも、トランス嫌悪的 / 同性愛嫌悪的な同様のメッセージはたくさん生まれているのです。もしあの放送での“爆笑”が視聴者の笑いも誘ったとすれば(例えば隣に座って『24時間テレビ』を見ていた友達や家族があのシーンで爆笑していたとしたら)、それはトランス嫌悪や同性愛嫌悪があの番組の中だけの問題ではないということを示しています。もしあなたがあのシーンで笑っていたなら、それは、あなたの中にもトランス嫌悪や同性愛嫌悪が少なからずあることを意味します。

同じ理由で、「たたきたいだけだろう」とか「政治的正しさにこだわるのはよくない」というコメントにも納得がいきません。あのスタジオでの“爆笑”は社会全体におけるセクシュアルマイノリティ差別の氷山の一角であり、ああいった表象のされ方がされるたびにその氷山はより固く、大きくなっていきます。

私は“あの番組”の“あのシーン”の“あの表象”だけに怒っているのではありません。氷山に怒っているのです。もしこの社会にセクシュアルマイノリティ差別が全くなかったとしたら、私はあの放送に一切のいら立ちを感じなかったでしょうし、意見を表明することもなかったでしょう。例えば「ホモキメェ」という言葉にしても、もし本当にこの社会にセクシュアルマイノリティ差別がなかったら、それを社会正義の観点から批判するのは困難になりますし、そんなことをする必要もなくなるはずです(もちろん個人的に傷つく人もいるでしょうから、ケンカしたい人はすればいいと思いますが)。現状差別があるにも関わらず「たたきたいだけだろう」と言うことは、日常的に差別と向き合わなければならない状況に置かれている人たちの苦しみや怒りを矮小化(わいしょうか)する行為です。

「はるな愛はそれで食ってるんだからいいじゃないか」というコメントもありました。私は特にはるな愛さんのために意見を公表したわけではないですし、そもそも問題はそこではないです(もちろんはるな愛さんにとっては失礼な番組だったと思いますが)。同様のコメントを残した方々のほとんどは恐らく「偏見を利用しているのはマジョリティの側だけじゃなくて、マイノリティの側でもあるだろう」という意味で言ったのだと思うのですが、そもそも利用して何が悪いのか、と思います。というのも、利用しないで生きるとしたらそれはトランスセクシュアルの場合“望む性別としてパスする”という高いハードルを越えるか、あるいは“パスしていない”ことで差別的な扱いを受けるかの二択になります(あきらめて生物学的な性別として生きる、というのも選択肢のひとつですが、そんな選択肢をトランスセクシュアルの人に提示すること自体差別的な行為です)。

望む性別としてパスできたとして、例えばMTFトランスセクシュアルの人が“女性”として社会生活を営んでいるとして、何かのきっかけ(社会保険加入とか病院に行って保険証を見せたときとか、あるいは昔の同級生と今の友達が会っちゃったときとか)でその人が“本当は”男なんじゃないかという憶測が飛び交うようになる可能性が常にあるというのは、その状況自体が差別的です。本人もまた、「周囲にうそをついている」という罪悪感を持ってしまうかもしれません。

マジョリティだけでなく、マイノリティの多くもまた、生物学的な性別の方が性自認よりも正統なのではないかと思わされています。性別について“本当は○○”という言葉が流通しているうちは、その状況は変わりません。そして、生物学的な性別について黙っていればそれは「うそをついている」と思われ、生物学的な性別は実は○○だと周囲に言えば「うそをついていた」と過去形で非難されがち。そんな社会は、差別的以外のなにものでもありません。

また、“賢示と呼ばれて男声に切り替える”などのネタはそもそも、現在トランスセクシュアル女性やゲイ男性と呼ばれるような人々が歴史上作り上げて来たものです。もちろん全員ではありません。経済的に恵まれた環境に生まれ育ち、望む性別の服装や振る舞いをしたりカミングアウトをしても親に勘当されることなく、地方の保守的な文化から逃げて都会でホームレスやセックスワーカーになることもなく、ある程度の収入を得られる仕事に就けたトランスセクシュアル女性やゲイ男性(前者は恐らく相当少ないですが)にとっては、そういった“ネタ”は必要ではありませんでした *11。

しかしこれまで、特に性別再指定手術を受けたりホルモンを摂取したり美容整形を受けたりすることが今よりも困難だった時代にトランスセクシュアル女性が女性としてパスすることはかなり高いハードルでした。経済的にも困窮しやすい、女性としてパスして仕事を得ることは難しい、ノンパスで就職することなんてほとんど無理。そのような状況で望む性別の服装や振る舞いをしながらも収入を得て生活をする道は、総じて水商売ばかりとなります *12。そこで求められるのは“女性らしさ”でも“男性らしさ”でもなく、“オカマキャラ”です。もちろん全員が全員“オカマキャラ”をやっているわけではなく、“ネタ”などひとつもしない従業員もいますが、だいたいひとつの店に数人はそういったキャラの人を置いている状況が今でも続いています。だからといって別に苦しみながらやっている人ばかりではないですし、だんだんと慣れていったり板についてくる人も多いです。そして、だからこそ、そのような文化が形成されてきたのです。

*11:もちろん経済的な問題だけではありません。日常生活を営む上での人間関係づくりやその維持にも“ネタ”を利用する人たちはたくさんいます。

*12:生物学的な性別として生きることは大きな精神的苦痛をもたらし、場合によっては経済的困窮以上の日常生活上の困難を伴います。そういった中で、仕事場・自宅・地域コミュニティ・学校・サークル・飲み屋など場所によって表現する性別を切り替えることで何とかやっている人も少なからずいますし、そんなめんどくさいことをさせているこの社会はおかしいと思います。

今でもトランスセクシュアルの人が望む性別として就職することは容易ではありません。“頑張って探せばある”かもしれませんが、トランスセクシュアルでない人が就職で頑張るのよりも更にもっと頑張らなければいけない状況があります。「はるな愛はそれで食ってるんだからいいじゃないか」と思う人には、そもそもなぜ“それで食って”いかなきゃならない状況があるのか、“それ”以外に彼女が芸能界あるいはほかのどんな職種にしても成功する道はあるのか、と考えてほしいです。トランスセクシュアルの人々が非トランスの人と同じように就職できるようになったとき(不況なら不況で、同じような困難だけ味わえば済むようになったとき)、初めて「はるな愛はそれで食ってるんだからいいじゃないか」と言えるようになるのです。

今回の私のブログへの反響で、もう一つだけ気になったことがあります。それは、『24時間テレビ』に元々否定的な意見を持っていた人が残したコメントの中に、同意しかねる内容が含まれていることです。障害者の表象のやり方については私もあまりいい感情を持っていませんが、例えばいまいくつかのウェブサイトで騒がれていますけれど、『24時間テレビ』でAKB48のプロモーションビデオから日の丸の赤い部分が消されていたことを「在日がバックにいる」といった表現を使って批判している人たちが少なからずいます。

私はこのような差別的な表現に断固反対しますし、私自身今はかなり『24時間テレビ』に対して怒りやいら立ちを感じていますけれど、彼らと一緒になって当該番組や局に対して批判を行うことは絶対にできません(彼らもそんなことは望んでいないかもしれませんが)。ですから、『24時間テレビ』が好きな人も嫌いな人も、批判(私による批判含め)が具体的に何に対してのものなのかをきちんと考えて欲しいと思います。大雑把に“マスメディア”とか“在日”とか『24時間テレビ』を非難することは、百害あって一利なしです。

執筆: この記事はマサキさんのブログ『Gimme A Queer Eye If You Have Two』からご寄稿いただきました。

文責: ガジェット通信

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