【コンデジレビュー】世界最高クラスのコンデジ倍率! 光学65倍『Powershot SX60 HS』で目いっぱいズームしてみるとこうなる
今回はキヤノン『PowerShot』で光学30倍ズームの『SX700 HS』、光学18倍ズームの『SX600 HS』をラインアップする“ハイクオリティズームシリーズ”から、コンパクトデジタルカメラとしては世界最高クラスの光学ズームを備えた『PowerShot SX60 HS』のレビューをお届けする。
その望遠性能は光学ズームだけで65倍! 焦点距離にして1365mmとまさしく驚異的な数値を誇る。
これにとどまらず、デジタルズーム領域である『プログレッシブファインズーム』を用いると130倍(2730mm相当!)まで拡大可能なのだ。
本レビューでは『PowerShot SX60 HS』で実際に撮影した写真も交えて紹介していこう。
※すべての写真が表示されない場合はガジェット通信をご覧ください。
https://getnews.jp/archives/712234
ズームの欠点を徹底的に補った
望遠レンズで撮影したことがある人にとって「あるある」なのが、“ブレ”と“被写体を見失うこと”だろう。望遠とは拡大している状態なので、ほんのわずかなブレでも、画面が大きく揺れるのは理論上仕方ない。
また、わずかな範囲を非常に大きく拡大している状態の時に、その場所を見失うと非常に見つけづらい。こんなときは一度、ズーム倍率を下げて全体を確認し、改めてズームをするという手順が一般的だ。
『SX60 HS』では強力な手ブレ補正を備えている。手持ちでもブレずに撮影可能な状態がほとんどだが、それでも画面は揺れやすい。そこで、レンズ脇にある「フレーミングアシスト 固定」ボタンを使うと、望遠に適した手ブレ補正を行い、画面が静止しやすくなるのだ。ボタンを押すだけで画面が「ピタッ」と止まるのは非常に心地よいぞ。
一方、被写体を見失ったときは「フレーミングアシスト 探索」ボタンが役立つ。このボタンを押している間だけ、倍率を下げて広い範囲を見渡せるようになるのだ。
また、これらのボタンは“顔認識で被写体の大きさをキープする”機能や、“被写体を探すときに自動ズームアウトする”機能などにも対応している。
強い望遠性能だからこそ、こうしたアシスト機能は非常に有用であるといえよう。
デジタルズームの画質
光学ズームとは、レンズの性能のみで拡大する一般的なズームを指す。対してデジタルズームとは、カメラの内部処理によって、被写体を拡大している。
そのため従来のデジタルズームだと拡大するばかりで画像がギザギザするものもあったが、『SX60 HS』の『プログレッシブファインズーム』であれば光学と遜色ない高い解像感を保ったまま拡大してくれる。これは高密度センサーと最新の画像エンジンの賜物と言えよう。
一方、倍率1倍である広角側は21mmと非常に広い視野が確保できるので、スナップや風景を撮るのに全く不自由しない。
本当に遠くまで“届く”
実際に使ってみて思ったのは、「こんなところまで見えるの?」という驚きだ。マニアでない限り、一眼レフでもここまでの望遠性能はなかなか手にすることはないだろう。通常のコンデジであればなおのことだ。
『プログレッシブファインズーム』の画質も高く、光学ズームとの画質の差は感じられないほどの解像感である。
細かいところに配慮が感じられる
『SX60 HS』は、非常にグリップがしやすい。これはボディサイズや重量などを考慮して、改めてグリップ部分の開発を行った成果であろう。高倍率撮影だからこそ手ブレしにくいグリップを備えているというのは重要なポイントだ。
92万ドットのバリアングル液晶での撮影はもちろん、非常に視野角の広い液晶ビューファインダーも備えているので、あらゆる撮影スタイルにも対応している。
もちろん、Wi-Fiを使った機能も充実している。撮ったばかりの写真を自分のスマホに転送することも簡単にできるのはもちろんのこと、直接パソコンやオンラインアルバム、プリンタに送ることもできる。
「ただ望遠ができればいいカメラ」は他にもあるかもしれない。しかし『SX60 HS』は「最強の望遠を備えながらも非常に使い勝手の良いカメラ」に仕上がっている。
もし手にする機会があれば、そのズームの素早さ、フォーカスの速さ、グリップのしやすさやアシスト機能などを体感していただきたい。
キヤノン:PowerShot SX60 HS スペシャルサイト
http://cweb.canon.jp/camera/dcam/lineup/powershot/sx60hssp/
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