「虫メガネだけ」で描く絵がスゴい! アーティスト本人を直撃
虫メガネを使って描かれた絵が、世界各地で話題を呼んでいる。
制作者はフィリピン・バギオに住むMang-osan Jordanさん。絵筆や鉛筆などを用いず、「太陽光を虫メガネで屈折させ、キャンバスに焦げ目を付けていく」という一風変わった手法を用いて絵を描くアーティストだ。自身が”Solar Drawing”と呼ぶこの表現手法で世界中の注目を集めている彼だが、取材を申し込んだところ快く応じてくれた。
この特徴的な表現手法は、フィリピンの著名なアーティストSantiago Boseさんから”Fired Drawing”という名で紹介されたという。彼の下で1年間学んだのち、この技術を自分のアイデンティティーにしようと決意。表現手法の呼び名も”Solar Drawing”と改め研鑽を積んだ。フィリピンを始め、ニューヨークや日本、韓国、マレーシア、オーストラリアなどの各国で展覧会を行い、やがてさまざまな賞を受賞するようにもなった。
ひとつの作品に要する制作時間は「天気に左右されるから一概には言えない」とした上で、「経験上、晴れていたら18×24インチ(457×610mm)のサイズで3日間あれば完成させられる」とのこと。制作時に苦労することを尋ねると、真っ先に挙げたのは体力や忍耐力にまつわる話ではなく、天候についてだった。制作はやはり天気との戦いになるようで、「厚い雲が太陽光を遮ると全然焼けなくなってしまうから、いつも天候には悩まされている」と”Solar Drawing”ならではの制作にまつわる悩みを明かしてくれた。
「将来挑戦してみたいことは?」という質問に対しては、「自分自身に挑戦していって、いつか最高の作品を創りたい」と語る。記者が「あなたのような偉大なアーティストを日本に紹介できることを誇りに思います」と伝えたところ、Jordanさんは「自分は”偉大なアーティスト”ではありません。ただの”もがくアーティスト”です。私のアートがたまたま珍しかったために、世間の注目を浴びやすかっただけ」と最後まで謙虚な姿勢を崩さなかった。Jordanさんのこのストイックさが、自身のアートを進化させ続ける理由だろう。
今後も精力的に活動を行っていく Jordanさん。彼の作品を日本で再び目にする日も近いかもしれない。
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