アヴちゃん(女王蜂)「デートはライトに」Vol.5 ゲスト:志磨遼平 占い編
女王蜂のアヴちゃんが彼女を慕う男性たちとお忍びデート。その様子をドキュメントする人気連載第5回目に登場するのはドレスコーズの志磨遼平。女王蜂主催の2マンLIVE企画「お見合い合戦一騎討ち~ロマンスに死す~」にて共演するなど、公私ともに仲良しの2人が浅草に繰り出しました。街行く人々も思わず溜め息をもらした、見目麗しいカップルのデートをお届けします!
16:00 浅草花やしき
アヴちゃん「これ見て、『ビックリするほどよく当たる!!』ですって。占いやってみる?」
志磨「やりたい!」
アヴちゃん「ここに手を入れるのね。——(占い結果を読み上げる)『アナタハ ヒンパン ニ ゲイジュツ ヤ ブンガク ト イッタモノ ニ タイスル キョウミ ヲ シメス タイプ ノ ヒト デス。アナタ ハ サイノウ ヤ セイカク ナド ニ ツイテ ノ ジコブンセキ ノウリョク ノ モチヌシ デス。ボウケンテキ ナ シゴト デ アナタ ハ ヒドク シツボウスル カノウセイ ガ アリマス』。ええええええええええっ!!」
志磨「当たってる!(笑)」
アヴちゃん「もっとあるよ。泣かんとってな。多分私が泣く。涙の準備はよくて?『アナタ ガ コウイ ヲ イダイテイル ヒト ヲ モウモクテキ ニ スウハイ スル ケイコウ ニ アナタ ハ アリマス。ヒトカラ キタイ ヲ ウラギラレル コト ヲ ダンジテ ウケツケ マセン!』。確かにまあそういうところはある……。『オモイガケナイ トツゼン ノ フコウ ニ ミマワレル オソレ ガ アルノデ ヨウチュウイ』ですって。聞いた?」
志磨「聞いた、聞いた」
アヴちゃん「受け付けません!(笑)。『アナタ ノ ミライ ヲ サユウスル コト ニ ナルカモシレナイ マチガイ ヲ ミツケダス ドリョク ヲ スルコト ガ キメテ ト ナルデショウ』。……当たってるけど、イヤッ! 食べてやる!」
志磨「本当に食べた!?」
アヴちゃん「志磨くんもやってみて」
志磨「うん。——(占い結果を見て)うわっ!!」
アヴちゃん「どうしたの!?」
志磨「……『ケンコウ デ キソク タダシイ セイカツ ハ コンナン』」
アヴちゃん「(笑)」
志磨「これがまず一行目にあって、次に『ヒヒョウ ノ ノウリョク ガ アル』。そうなのよ、『ROCKIN’ON JAPAN』ばっかり読んでたから」
アヴちゃん「批評精神をまず言われるところがすごいね」
志磨「そう。で、『トキ ト シテ ホンノウ ノ ナスガママ ニ コウゲキテキ ニ ナッテイク コト ガ アル』。ここからがすごいの。『アナタ ノ ノゾミヲ ジツゲン スルタメニ ハ マワリ ノヒト ノ コト ヲ カンガエナイ デ コウドウ スル コト ガ アリマス』。このタイミングでこれ言われると何も言えない……」
アヴちゃん「アカンやつやん! これはアカンわ(笑)。締めは?」
志磨「締めは『ブンガク ヤ ゲイジュツ ニ ジンセイ ヲ ササゲル タイプ ノ ヒトデス』」
アヴちゃん「ちょっとこれ、中におじさん入ってるんとちゃう?『志磨さんのファンやからこれ言っとこ。でもアヴちゃんそんな好きじゃないから~』みたいな」
志磨「いやーすごいわ。アヴちゃんのもめちゃめちゃ当たってたやん」
アヴちゃん「でもちょっと私、もう1回やりたい。さっき手をちゃんと入れてなかったから! (2枚目を読み上げる)『アナタ ハ タイヘン シンピテキノウリョクト チョッカンリョク ヲ モツ ソシツ ガ アリマス』やで。まあ神秘的やわ。『ロンリテキ ナ カンガエカタヤ モノゴト ノ ブンセキ ニ オケル セイカクサ デハ アナタ ノ ミギニ デルモノハ イナイ』。うん、そうかも。『アナタ ハ タンチョウ デ ヘンカ ノ スクナイ シゴト ヲ シタリ ジンセイ ヲ オクル コト ヲ コノミマス』。そう、本当は、OLにないたいから。『アナタ 二 トッテハ オコリヨウモ ナイ ヨウナ ジコ ニ アウ カノウセイ アリ。コウテン ハ ノゾメナイ ノデ ヨウチュウイ』『アナタ ノ ココロカラ ノ ケツダン ガ マワリ ノ ヒト カラ ノ ジョゲン ヤ アナタ ノ セイカツ カンキョウ ノ ジョウタイ ナド ニ ヨッテ エイキョウ ヲ アタエル』私の決めたこと次第で……そうね。『レンアイ ヤ アイジョウ カンケイ ニ ヨッテ コウレイキ ニ オイテモ シアワセ ト セイコウ ヲ ツカム…』。落ち込んできた……」
志磨「2枚目も当たってるね……」
アヴちゃん「最悪に当たってる。意地悪なくらい当たってる。もうこんなもの、いらないです。ポイします。しかも2枚とも事故って書かれてるし! なんでこんなおもちゃに言われなあかんの!? あんたに言われたないわと思うねんけど! 浅草にいて、ずっと人の手ばっかり食べてるクセに! しかもなんでカタカナなん!」
志磨「めっちゃ読みにくいよね(笑)。いやあ、びっくりしたね。僕のもやばかったな!」
アヴちゃん「ナウじゃなかった? 今のことだったね」
志磨「うん……」
アヴちゃん「気分直しにお化け屋敷にでも行ってみる?」
志磨「えっ、怖いの苦手なんだけど。アヴちゃん平気?」
アヴちゃん「私もダメ。でも2人で行ったら大丈夫かも。エスコートしてね♡」
志磨「頑張る」
(お化け屋敷の中へ)
アヴちゃん「キャー!キャー!キャーッ!!」
志磨「はいはいはい、怖くない怖くない!」
アヴちゃん「お人形こわいっ!!!! 私、お人形ダメなのっ! 人の形してるのはダメ!」
志磨「怖くない怖くないっ!!」
(お化け屋敷を無事終え)
アヴちゃん「あかん……あれはあかん」
志磨「そうやね……次、行こうか」
アヴちゃん「うん、次は平和なんにしよ」
志磨「賛成」
アヴちゃん「ビックリハウスですって」
志磨「どうビックリするのかな」
アヴちゃん「入るのみね」
志磨「また心臓に悪いやつかな」
(ビックリハウスを出て)
志磨「面白かったねえ。案外中が広くて、仕掛けがあってすごかった。なるほどねえ、発想の勝利やな」
アヴちゃん「それ、視点がおかしいから(笑)。さすが批評家ね。入ってる間、横で10回くらい『なるほどね』って言ってるんだもん(笑)。
志磨「批評(笑)。そうそう、やっぱり占い当たってるね。恐ろしいなあ、真実の口……」
アヴちゃん「人力車の方が言ってたローラーコースターがこれね」
志磨「僕、こういうのはちょっと……」
アヴちゃん「原付より遅いって言ってたから大丈夫じゃない?」
志磨「そうか。じゃあ乗ってみよう」
アヴちゃん「走り続けて60歳って、ちゃんちゃんこ着てる。かわいいね。外側のほうが怖そうだから、志磨くんは内側でいいよ」
志磨「ありがとう」
アヴちゃん「うちら脚が長いから膝がキュムってなるね。——あ、速い!」
志磨「ウワーッ!」
アヴちゃん「キャーッ!」
志磨「アヴちゃん、内側の方が、全然……怖いわーっ!! インコース怖いっ! ヤバいヤバいヤバい! %?*&”#!?」
アヴちゃん「あはは! 志磨くん、髪がパッカーってなってる(笑)」
志磨「それもヤバい!」
アヴちゃん「ひたすらに面白いわ」
志磨「初めてだよ、ジェットコースター乗ったの」
アヴちゃん「そうなの? ヴァージン奪っちゃった!」
志磨「奪われた。やっぱり怖かった。想像してた通り怖かった。ガイドさんに『怖いですか?』って聞いたら『いや、そんなに怖くないです。今見えてるところをスッと行ってあと周回するだけです』って。だから『あそこだけ我慢すればいいんや!』と思ってたら、そこを過ぎてからが地獄やった……」
アヴちゃん「ああ、パンチがね」
志磨「一気にスピードあげてね、ゴンゴンゴンって。あのインコースの攻め方はヤバかったなあ」
アヴちゃん「めちゃくちゃ面白かった。ギャグやったね」
志磨「最初で最後のジェットコースターだよ」
アヴちゃん「ヴァージンにしてラストで。乗ってみたら悪くなかったってなるかなと思ったけど、『ん、いらんかなあ』って……(笑)」
志磨「普通に怖かったもん」
アヴちゃん「私もいらんかなあ。ほんまに、あれのもっと速いのとか無理。絶対楽しくない」
志磨「落ちるやつとかなあ」
アヴちゃん「絶対、楽しくないと思った!」
志磨「あれは、ジャンルで言うと何に入るの?驚き?」
アヴちゃん「スリル?」
志磨「快感?」
アヴちゃん「ドキドキする、落ちる、みたいな」
志磨「恐怖がいいんだろうかねえ」
アヴちゃん「それだったらバンドやり、って思う」
志磨「私生活スリルあるぞ、と(笑)。あ、パトカー発見! いざ、追跡だ!」
アヴちゃん「行くわよっ!」
アヴちゃん「パンダカー! 今日はパンダカーに乗りに来たと言っても過言ではないわ」
志磨「もう少し広いところで乗りたいね。そこまで押して行こう」
志磨「どこまでも直進していくね、パンダ」
アヴちゃん「花やしきの外に出ちゃいそう(笑)」
志磨「あ、バックもできるんだ! 楽しいねえ」
アヴちゃん「本当に。パンダ乗りたかったの。今日のメインよ」
志磨「あ、止まっちゃった」
アヴちゃん「幸せな時間は短く感じるものね。儚いわ」
アヴちゃん「お化け屋敷でぎゅーっとして、さっきのパンダでは2人乗りして、私、今日志磨くんファンに怒られるようなことしかしてないわ」
志磨「いやいや。みんな柱の影からじっと見つめて、危害は加えてこない人たちばっかりだから大丈夫だよ。お客さんはバンドの鏡だから、やっぱりぼくと似てるんだよね。みんな、入り待ちとか出待ちとかしてくれても、或る程度の距離でピタって止まって特に騒ぐでもなく」
アヴちゃん「親衛隊や。私私たちのファンの子たちはめっちゃ可愛い」
志磨「あはは、親衛隊」
アヴちゃん「コースターも面白かったし、2人ならどこでも面白くなるわね」
志磨「うーん、それにしてもあの占いは凄かった」
アヴちゃん「『ダメよ、ダメダメ』やわ」
志磨「出た!『ダメよ、ダメダメ!』。みんなにオススメしよう」
アヴちゃん「オススメする? 本当のこと言われちゃうよって。芸術関係って言われた時本当にびっくりした。なんでわかんの!?って」
志磨「ね」
アヴちゃん「お互い芸術系のことが出てるのがすごいね。うちなんて2回も命の心配されて、余計なお世話やわ。おせっかいおじさん! ほんまに目え潰したろかと思ったわ。『おんの?』って」
志磨「『おっさんおんの?』と」
アヴちゃん「現在を言われてしまったのがね、何も言えなかったです」
志磨「でもね、僕いいことも書いてあったよ」
アヴちゃん「何?」
志磨「『ブッシツテキ ナ モノ ニ シバラレナイ サイコウ ノ ケッコンウン ノ モチヌシデス』。もう32歳なんですけど」
アヴちゃん「でも私も『レンアイ ヤ アイジョウカンケイ ニ ヨッテ アナタ ハ コウレイキ ニ オイテ モ シアワセ ト セイコウ ヲ ツカミ ツヅケラレル デショウ』」
志磨「おお。けっこう先まで見通してくれてるね」
アヴちゃん「ね。『アナタ ノ ココロカラ ノ ケツダン ガ マワリ ノ ヒトカラ ノ ジョゲン ヤ アナタ ノ セイカツ カンキョウ ノ ジョウタイ ナド ニ ヨッテ エイキョウ ヲ ウケテ イマス』。私の決断やどのアドバイスも影響を受けてしまうし。『アナタ ニ トッテ ハ オコリヨウモ ナイ ジコ ニ アウ カノウセイ ガアル。トツゼン ノ フコウ ニ ミマワレル オソレ ガ アルノデ ヨウチュウイ……』『ロンリテキ ナ カンガエカタヤ モノゴト ノ ブンセキ ニ オケル セイカクサ デハ アナタ ノ ミギニ デルモノハ オリマセン』……あかんわ、恥ずかしい」
志磨「これだけのために花やしきの入館料払ってもいいくらいの当たり方だった。びっくりしたー」
アヴちゃん「よかったね、楽しくて」
志磨「楽しいー!」
アヴちゃん、志磨遼平が獲得したおもちゃを各1名様にプレゼント!ご希望の品をタイトルに入れてください。
空メールを送信するとプレゼントに応募できます。(←クリック)
ご応募お待ちしております。
後日当選された方にはいただいたメールアドレス宛にNeoL編集部よりご連絡させていただきます。
アヴちゃん(女王蜂)
バンド「女王蜂」ヴォーカル。2009年神戸にて活動開始。2011年3月に初の全国流通盤アルバム『魔女狩り』をリリース。同年9月、アルバム『孔雀』でメジャーデビュー。収録曲“デスコ”は映画『モテキ』のメインテーマに抜擢され、映画にも出演した。2012年5月、メジャー2nd『蛇姫様』をリリース。2013年2月より約1年間の活動休止期間を経て、2014年より女王蜂の活動を再開することをアナウンス。2月22日に渋谷AXで復活ライヴ「白熱戦」を行い、その後単独公演「灼熱戦」を各地で開催。現在ライヴを中心に精力的に活動している。2015年1月スタート テレビ東京系ドラマ「怪奇恋愛作戦」のオープニングテーマを担当することでも話題に。
11月26日には代官山UNITにて、N’夙川BOYSと「お見合い合戦一騎討ち~友情披露宴~」を開催。
志磨遼平(ドレスコーズ)
2012年、1月1日。志磨遼平(Vo)、丸山康太(Gu)、菅大智(Dr)の3人がドレスコーズ名義でステージに立ち、スタート。2月に山中治雄(Ba)が加入。同年12月に1st アルバム『the dresscodes』を、2013年11月、2ndアルバム『バンド・デシネ』をリリース。2014年9月、1st E.P.『Hippies E.P.』をリリースし、同作品をもって、志磨遼平、丸山康太、菅 大智、山中治雄4人での活動が終了。12月10日に3rdアルバム『1』がリリースされる。2015年1月17日(土) 梅田AKASOを皮切りに、名古屋、東京を巡る「Tour 2015 “Don’t Trust Ryohei Shima”」を開催。
浅草花やしき
住所:東京都台東区浅草2-28-1
電話番号:03-3842-8780
営業時間:10:00~18:00(営業時間は季節・天候により異なります)※ 最終入園は閉園30分前までです。
撮影 中野修也/photo Shuya Nakano
文 桑原亮子/text Ryoko Kuwahara
都市で暮らす女性のためのカルチャーWebマガジン。最新ファッションや映画、音楽、 占いなど、創作を刺激する情報を発信。アーティスト連載も多数。
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