【大成の道・志高く】漫画界で成功を収めた漫画家が家族愛を語るインタビュー(後編)

ピョコタン

『コロコロコミック』系の漫画雑誌で活躍している人気漫画家・ピョコタン先生に家族愛を聞く! 弟が一人と妹が二人もいるピョコタン先生は、幼少の頃から兄弟と共に社会の仕組みを学んでいた! 今回はピョコタン先生に独占インタビューをし、家族愛について語ってもらうことができた。漫画界で成功した理由がわかるかも!?

<兄弟で経済の仕組みを学ぶ>
記者  4人兄弟ともなると幼少の頃は兄弟でたくさん遊んだでしょう?
ピョコタン  そうだね。でも僕は長男という立場だから遊ぶだけじゃダメだった。
記者  といいますと?
ピョコタン  弟や妹に世の中の仕組みを教えつつ遊んだんだ。
記者  それは興味深いですね。どんな事を教えたんですか?
ピョコタン  弟と組んで、ゼリーを生産したんだよ。スーパーで『ゼリエース』とかいうゼリー作れる粉があるでしょ?
記者  ありますね。お湯と混ぜて冷蔵庫に入れると4~5個くらいゼリーが作れるやつですよね。
ピョコタン  それを作って1個100円とかで妹二人に売ってお小遣い稼ぎしたんだよ。つまり、材料を仕入れて作って売るというビジネスの勉強だね。
記者  妹さんはお小遣いからゼリー代をピョコタン先生に支払ってたんですか?
ピョコタン  そうだよ。何事も欲しいものを手に入れるにはお金がかかるという勉強にもなったはずだよ。
記者  タダであげなかったんですか。
ピョコタン  うん。でね、もっと儲けようと思って弟と作戦を立てたんだ。大人の世界で言うところの会社の会議みたいなもんだね。
記者  どうしたんですか?
ピョコタン  『ゼリエース』を2倍のお湯で作ればゼリーも倍になって売り上げも倍になるんじゃないかって思ったんだ。さっそくやったらバカ売れ。
記者  2倍のお湯で作ったらゼリーが固まらないのでは?
ピョコタン  バカだな。「ふわふわタイプ」って言えば弱点が付加価値になるんだよ!
記者  なるほど……。
ピョコタン  でね、もっと儲けたいと思ったわけだ。ビジネスの上昇志向というやつだね。スーパーで『ゼライス』っていう『ゼリーエース』よりたくさんゼリー作れる粉を発見したわけ。味はないけど、ジュースとかでゼリー作れば大量に作れるのよ。
記者  すごいですね。
ピョコタン  それが妹にバカ売れでさ。かなり儲かったね。
記者  なんか妹を騙している気が……。
ピョコタン  ゼリーは本物。妹は大満足。こっちももうかって大成功。なにひとつ騙してない。
記者  うーむ。
ピョコタン  そして僕と弟はまた考えたんだ。お小遣いをもらえる時期や、お年玉の時期に集中してゼリーを作ればもっと儲かるんじゃないかってね。
記者  時期を狙ってピンポイントにゼリーを売ったんですか?
ピョコタン  売った。バカ売れした。ウハウハ。

<絶対に儲かる仕組みを確立>
記者  すでに小学生時代から商売を始めていたんですね。
ピョコタン  商売というより、兄弟に社会の仕組みを教えてあげたという感じかな。ほかにもおもしろい事やってたよ。
記者  何をやってんたですか?
ピョコタン  くじ引き屋ね。妹二人に一回20円でくじをひかせるのよ。
記者  また妹相手ですか。
ピョコタン  当たりでそこそこいい景品用意して、あとはゴミ。いらないガラクタ。一回20円とか安めに設定して、10回くらいやらせる。妹大喜び。ハズレは酒の一升瓶のフタとか。拾ってきたやつ。当たっても50円くらいのお菓子。
記者  もう妹を騙す気まんまんじゃないですか。
ピョコタン  社会の仕組みだよ! そんなうまい話なんてないんだから。

<買い物の際も仲良く兄弟と共同購入>
ピョコタン  買い物のときは、いつも弟と半分ずつお金を出して買うようにしていたよ。
記者  どうしてですか?
ピョコタン  ちょっと高い買い物をしたいとき、自分だけで買うと出費が痛いでしょ? 小学校低学年で200円の買い物は痛い金額。だから弟に「一緒に使うもの」って言って半分出させたのよ。
記者  弟は嫌がらなかったんですか?
ピョコタン  むしろすごく喜んでいたよ。弟は自分で判断していい品物だと思ったから一緒に購入したわけだよ。
記者  そうなんですか。そのとき弟さん何歳ですか?
ピョコタン  弟5歳。いつも「一緒に使うものだから」って弟に言って買い物するようになったんだ。「一緒の」作戦は弟が中学生になるまでかなり活用した。なかには1回も弟が使わなかったものもあると思う。
記者  「一緒の」作戦って、なんだか騙しているかのような言い方ですが……。
ピョコタン  弟にとってもいい作戦なんだよ! みんな幸せWINWIN!
記者  いま、当時の話を弟さんと話すとなんて言ってますか?
ピョコタン  弟は僕と連絡とりたがらないんだ。ここ数年会ってないし会えない。だから知らない。

<仕事と家族愛のこれから>
記者  いまピョコタン先生は単行本など多数販売していますよね。人気や売り上げはどうですか?
ピョコタン  三才ブックスから『アホ汁666』が出てる。おかげさまで12万の大台に乗ったよ。
記者  すごいですね! 12万部って言ったら印税ウハウハじゃないですか!
ピョコタン  いや、アマゾンランキング12万位ね。
記者  そうですか。
ピョコタン  うん。
記者  最後に、ピョコタン先生は今後、家族に対してどう接していきたいと思いますか?
ピョコタン  とりあえず弟が僕にだけ連絡くれないので、ちょっと心配してる。何があったかわからないけど、そろそろ連絡ほしいな。
記者  本日はありがとうございました。

<プロフィール>
ピョコタンは日本の漫画家。1977年11月18生まれ。東京・西日暮里で生まれ、西日暮里で育ち、現在も西日暮里在住。趣味はゲームとポーカー。特にポーカーは海外の大会に出場できるほどの実力を持つ。漫画雑誌『コロコロコミック』の投稿コーナーにハガキを出した事で小学館の編集者の目にとまり、漫画家の世界に入る。フジテレビやテレビ東京の番組などのキャラクターデザインをするなど、活躍の場を広める。現在は『ゲームラボ』で漫画を連載中。公式サイトは『ピョコタンのクサいページ(仮)』。また、隔週木曜日『ニコニコ生放送』ガジェット通信チャンネルにて番組にも出演中。

写真撮影: ガジェット通信編集部記者

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