無添加・椿オイルは昔ながらの製法でこうして作られる! 五島列島の椿が生んだ“美髪伝説”検証レポート:工場編
“椿オイル”が生み出す“美髪伝説”を検証するために、九州の最西端・長崎県の西100kmに位置する五島列島を訪れた筆者。「観光編」「美容編」と五島列島に根付いた椿文化を体験して来ました。食べて良し、美容に良しの椿オイル。三回目となる今回は「工場編」と題し、椿オイルがどうやって作られているのかを見学してきました。
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https://getnews.jp/archives/701907 [リンク]
美容マニアも夢中! 知る人ぞ知る椿オイルの聖地“今村精油所”
今回お邪魔したのは“今村製油所”さん。山々に囲まれた非常にのどかな場所にあるのですが、こちらで作られた椿オイルには多くのファンが。
日本最大級の化粧品口コミサイト『@コスメ』でも、クチコミ評価7点満点中、6.3点という驚異の高評価! アイテムカテゴリーも、スキンケア・ボディケア・ヘアケアと多岐に渡って登録されていて、そのオールマイティぶりが分かります。
雑誌などメディアにも度々取り上げられ、テレビの取材が入ることも。俳優の六角精児さんの写真も飾られていました。
無添加で素材を大事に。椿オイルができるまで
それではどうやって椿オイルができるのかを見ていきましょう。椿は冬に開花した後、緑色の小さな実をつけ、半年かけて実り、9月に収穫の時期を迎えます。戦前は、島内のいたるところに椿オイルを搾油する工場があり、実を持って行くと椿オイルと交換してくれたそうで、今でも9月頃になると、椿の実を採取する島民の姿が見られるとのこと。
精油の方法は工場によっての違いがありますが、五島市で80年以上続く“今村製油所”では、下記のように昔ながらの“玉締め式”という圧搾法で椿オイルをつくっています。
殻を取り、天日で5日ほど乾燥させた椿の実。中の黒い実を取り出し、手作業で選別。粉砕機にかけて小さな粉にします。
粉砕した椿実を蒸気で20分ほど蒸し上げます。蒸し加減が椿オイルの良し悪しを大きく左右するそう。
蒸した椿実が熱が冷めないうちに、玉締機という機械にしっかり詰め込みます。ゆっくり圧力をかける“玉締め式”で圧搾。余分なモノを抽出しない圧搾方法です。
化学薬品や添加物は使わず紙だけでろ過。搾りかすは天日干しして肥料になるとのこと。椿に捨てるところなしですね。
丁寧に丁寧に絞られた椿オイルはキラキラで濁りのない純度が高いもの。口に入れることができるから、美容に使っても安心ですね。
この今村製油所で生まれた椿オイル、実は資生堂のヘアケアブランド『TSUBAKI』にも使われています。女子なら誰でも一度は使ったことのある、あの『TSUBAKI』ですよ! 普段はシャンプーやトリートメントの成分を気にすることはあまりありませんが、こうしてきちんと選ばれた原料が使われていると知ると嬉しいですよね。
今回の三回に渡る「五島列島“美髪伝説”検証レポート」いかがだったでしょうか。五島列島の豊かな自然と、あたたかい人々によって守れてきた“椿オイル”文化。乾燥が気になるこれからの季節はもちろん、筆者はこの取材をきっかけに椿オイル生活を続けて行こうと思います。皆さんも『TSUBAKI』など、身の回りの椿オイルアイテムから取り入れてみてはいかがでしょうか?
【今村製油所】
長崎県五島市平蔵町3783番地
http://imamura-camellia.p2.bindsite.jp/index.html [リンク]
TSUBAKI | 資生堂
http://www.shiseido.co.jp/tsubaki/
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