マガジンハウス担当者の今推し本『さようならと言ってなかった わが愛 わが罪』~猪瀬元都知事が語る亡き妻との思い出――辞任騒動の真相も明らかに

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こんにちは、マガジンハウスです。
今回、おすすめしたい一冊は……なんと! あの元東京都知事、猪瀬直樹さんの本です!
私も都民の端くれ、10月30日の発売日、猪瀬さんがラジオに生出演されると聞き、現場に駆けつけましたよ!
新聞社の記者さんの取材に応える猪瀬さんの傍らに、担当編集のHさんの姿を見つけ、早速話を聞いてみました。

――――今回の本は書き下ろしですが、どのようにスタートしたんですか。

H「猪瀬さんとは面識もなにもなかったのですが、今年の初めに、お手紙を差し上げました。突然の辞任で、何がどうなっているのかよくわからなかったし、ご本人も言いたいことがたくさんあるのではないかと思い、これまでのことをぜひ書いていただきたいとお願いしました」

――――すぐお返事がありましたか。

H「初めてお会いしたのは、その数ヶ月後でしたね。そのとき、奥様の話を書きたい、と言われて。辞任はともかく、奥様がいないという喪失感が、なにより辛い。辛さを超えるには、書くしかない。突然逝ってしまった妻への感謝の気持ちをきちんと書いておきたい、ということでした。これは読みたい、と思いましたね」

――――最初に原稿を読んだときの感想は?

H「奥様の様子がおかしくなり、病院に行ったら、余命数ヶ月と言われた。それが、五輪招致でサンクトペテルブルクに行く前の日のこと、という、このあたりの話は、まるでドラマのようで驚きました。こんな状況の中で、よく招致活動ができたと。その後の展開もすごすぎて、どきどきしました」

――――2013年の出来事から、出会った頃に話がさかのぼりますね。

H「奥様のゆり子さんはどういう人だったのか、丁寧に描かれています。作家になるという夢を追う猪瀬さんを、小学校の教師をしながら支えていたわけですが、二人三脚で子育てと仕事を頑張る生活は、大変ながらも充実している。昭和の時代の明るさ、楽しさも感じられます」

――――保育園ノートのメモなども引用されていますね。

H「猪瀬さんはノンフィクションの作家ですから、単なる思い出話、私小説のようにはしたくない、と強く思っていたようです。書いている途中に、家の整理をしていたら、保育園ノートや息子さんの作文などが出てきたそうで、それを入れることで、俄然物語が生き生きしてきました」

――――いつ頃書き終わったのですか。

H「7月21日の命日までに絶対書きたいということで頑張っていましたが、見事数日遅れで完成しました。時間がいったり来たりする構成は、ぐいぐい読ませますし、文章も素晴らしい。真の作家力に感嘆しました。途中途中で読ませていただきましたが、毎回感動の連続。編集者冥利に尽きる仕事でした」

――――読みどころを一言でお願いします!

H「一連の辞任騒動についてきっちり真実を書いているし、五輪招致成功の秘話も興味深い。けれどもやっぱりこれは、夫婦の物語。“出会った瞬間に、共に生きようと決めた”という情熱が、生涯続いていたことは、うらやましいですね。だからこそ、突然の別れが辛いわけですが……。独身の人は結婚したくなり、結婚している人は相手をもっと大事にしようと思うかも。たくさんの人に読んでほしいです」

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著者自ら本を持ってPR。にこり。

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書かなくてもわかると思いますが、手前が猪瀬さん。奥がこの本の担当編集Hです。

今回の推し本

■さようならと言ってなかった わが愛 わが罪(猪瀬直樹 著)
ジャンル : ノンフィクション
ISBN : 9784838727155
定価 : 1404円 (税込)
発売 : 2014.10.30
http://magazineworld.jp/books/paper/2715/

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