動物だけの文明社会に恐竜の冒険……ディズニー&ピクサー今後の展開が明らかに! ジョン・ラセターのプレゼンテーションに行ってきた

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『アナと雪の女王』の歴史的ヒット、『マレフィセント』旋風、2014年はディズニーの年! と言っても過言ではありません。筆者は先日一足お先に12/20公開の『ベイマックス』を観てきましたが、これがまたとんでもなく素晴らしい作品で、一年間にこれだけの良作を発表しちゃう「ディズニー、恐ろしい子!」と震えています。(ウォルト・ディズニー・スタジオもカウントすれば、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』と『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』も超傑作だしね!)

そんな中、24(金)東京・六本木EXシアターにて、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ及びピクサー・アニメーション・スタジオのチーフ・クリエイティブ・オフィサーのジョン・ラセターが「アニメーション・プレゼンテーション」を開催。両スタジオが発表予定の作品について、映像やデザイン案を交えながら発表を行いました。筆者もお呼ばれしてきましたので、レポートをお届けします。

※すべての画像は(https://getnews.jp/archives/688295)をご覧ください。

ジョン・ラセターの「ディズニー愛」に涙

登壇したジョン・ラセターはまず、自身とディズニーの関わりについてお話しました。「私は子供の頃、多くのインスピレーションをディズニー・アニメーションからもらいました。ディズニーランドから30分の場所で暮らしていた事もあり、一年に一、二度訪れるのが一番の楽しみで、ウォルトが作る世界はハートにあふれていた」とコメント。

「ピクサー・アニメーション・スタジオがウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオと一緒になった時、周囲の人は私とエド(エド・キャットムル)に金銭的な問題から“ピクサーだけを残して、ディズニー・アニメーション・スタジオは閉鎖しろ”と言いました」とジョン・ラセター。「ハリウッドの観客の多くはシニカルになっていてディズニーのおとぎ話は受け入れられない、そう言われましたが、私の考えは違いました。ハリウッドの皆さんがどれだけシニカルになっても、世界中にはディズニーの物語を求めている人がいる。そう思ったのです」と続けます。

その後、『プリンセスと魔法のキス』『塔の上のラプンツェル』というディズニー・クラシックをベースにした作品を発表し、ジョン・ラセターの願いが見事に形になったのが『アナと雪の女王』だそう。彼は『アナと雪の女王』の世界的なヒットについて「ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの完全復活だ」と喜びをあらわにしました。

そして「『アナと雪の女王』の日本での驚異的なヒットは、私たちも報告を聞く度に驚いていました」と話し、ここで一つの映像を流します。それはウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオに勤務する皆さんからの「ありがとう」のメッセージ。サンキュー、グラッツェ、ダンケ シェーン、カムサハムニダ、コップンカー、謝謝……。スタジオで働く世界中の人からの「ありがとう」に筆者はえらく感動し、危うく泣きそうになりました。いや、正直言って泣いたよね! ジョン・ラセターもこの映像を観る度に涙が出てしまうそう。

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この日のジョン・ラセターの衣装は『ベイマックス』柄のシャツ!

「ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ」今後のラインナップ

それではここから、「ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ」今後のラインナップをご紹介していきます。

『ズートピア(原題)』
2016年GW全国公開/全米公開2016年3月4日
監督:バイロン・ハワード製作総指揮:ジョン・ラセター

『塔の上のラプンツェル』の監督が描く、動物たちの不思議な世界“ズートピア”。
映画の舞台は、人間がひとりも存在しない動物だけの世界で、彼らが人間と同じように生活をしている“ズートピア”。身に覚えのない罪で逃亡することになったお調子者のキツネと、彼を追いかける自己中心的な警察官のウサギ。自然界では天敵同士とされている彼らが、あることをきっかけに“ありえない”タッグを組むことに……。誰も見たことがないリアルでユニークな“動物の世界”での、オリジナリティあふれるアドベンチャーを描き出す。

筆者感想:人間が存在しない動物だけの世界に文明は発達しているという、『カーズ』の様な世界観。主人公はキツネのニック・ワイルドとウサギのジュディ・ホップス。えん罪で刑務所に入れられた“弱者”であるキツネが肉食動物で、彼を捕まえる警察という社会的“強者”が草食動物というアベコベ感がたまらなく面白い。動物だけの世界だけあって、それぞれの動物を活かした設定がキュート(ハリネズミを天井に放り投げたらそのまま刺さっちゃう、など)。毛のモフモフした質感にも期待。

『モアナ(原題)』
日本公開日未定/全米公開2016年
監督:ロン・クレメンツ、ジョン・マスカー

●モアナ(原題)

生まれながらの航海士モアナが、伝説の島を探しに航海に出る、魅力的な音楽満載のアドベンチャー映画。
映画製作チームとして名高いロン・クレメンツとジョン・マスカー(『リトル・マーメイド』『アラジン』)が監督を務める本作品は2016年に全米劇場公開。

筆者感想:監督、スタッフがポリネシアを訪れ「ポリネシアの伝説」を調べて制作したというお話。「海は人々を分けるのではなく、つなげるもの」という現地のおばあさんの言葉にすでに感動してしまう。海は、舞台や背景の一部では無くキャラクターとして描かれているそう。褐色の少女モアナはもちろん、半分人間で半分神様というキャラクターが非常にエキゾチック。

『フローズン・フィーバー(原題)』

『アナと雪の女王』の続編短編となる『フローズン・フィーバー(原題)』。ジェニファー・リーとクリス・バックが再度タッグを組み監督を努め、2015年の公開を目指し現在製作中。

「ピクサー・アニメーション・スタジオ」今後のラインナップ

『インサイド・ヘッド』
2015年7月18日(土)全国公開/全米公開2015年6月19日
監督:ピート・ドクター 共同監督:ロニー・デル・カルメン 製作:ジョナス・リヴェラ

★インサイド・ヘッド

主人公は、11歳の少女ライリーと、彼女の頭の中にある“5つの感情”──ジョイ(喜び)、フィアー(恐れ)、アンガー(怒り)、ディスガスト(嫌悪)、そしてサッドネス(悲しみ)。ユニークなそれぞれの“感情=キャラクター”が、ライリーという小宇宙の中で冒険を繰り広げることで、彼女の現実での生活にドラマチックな影響を与え、予想のつかない大事件を巻き起こす。

筆者感想:本編映像の一部を観る限り、今世紀最大の「その発送は無かった」映画。全てを観ていないのに言うのもアレですが、なぜこんな素晴らしい設定を思いつくのかと驚き、興奮してしまいます。喜びと悲しみが行方不明になった少女=思春期と描かれている場面に感心、男女の脳の違いが描かれている場面に爆笑。

『グッド・ダイナソー(原題)』
2016年3月全国公開/全米公開2015年11月25日
共同監督:ピーター・ソーン製作総指揮:ジョン・ラセター

ディズニー/ピクサー史上最大級のスケールで贈る、壮大な冒険ファンタジー!
もしも隕石が地球に衝突せず、恐竜が絶滅をまぬがれていたら?――主人公は、20メートルを超える体長と優しいハートの持ち主である、若き草食恐竜のアーロ。ある日、彼は、見たこともない生き物と遭遇する。それは、スポットという名の“人間の子供”だった…。大きな恐竜と小さな人間──この奇跡の出会いから始まる壮大な冒険が、世界中をいまだかつてない感動と興奮で包み込む。

筆者感想:ちびっこ恐竜が家族とはぐれてしまい、犬みたいに走る人間の子供と一緒に旅をする物語。恐竜のアーロのキャラデザがとにかく素晴らしい(ちょっとヨッシーっぽい)。恐竜を嫌いな男の子がいないだけに、日本の子供たちも大喜びしそう!

『ファインディング・ドリー(原題)』
2016年7月全国公開予定 全米公開:2016年6月17日
監督:アンドリュー・スタントン

★ファインディング・ドリー(原題)

ディズニー/ピクサーの金字塔──『ファインディング・ニモ』。その待望の続編プロジェクトがついに始動。
前作に引き続き、宝石のような美しさに満ちたファンタジックな海の世界を舞台に、ニモの父親マーリンの親友で忘れん坊のドリーを中心とした人気キャラクターが再結集。さらにスケールアップした冒険と、家族や友情の大切さを描いた感動のストーリーが幕を開ける。監督は、前作『ファインディング・ニモ』と『ウォーリー』でアカデミー賞を2度受賞している、アンドリュー・スタントン。

筆者感想:いつも物忘ればかりのドリーが、とある出来事から家族の事を思い出し、ニモとマーリンと一緒に旅をするというストーリー。マンタの群れが悠々と泳ぐシーンが本当に美しくうっとり。「一緒に多くの時間を過ごした仲間や友人も家族である」というセリフ(実際に収録されるかは未定)から、エンタメ作であり、考えさせられる物語である事が分かる。

『LAVA 南の島のラブソング』
米国公開日:2015年6月19日(『インサイド・ヘッド』と同時上映)
監督:ジェームス・フォード・マーフィー 製作:アンドレア・ワレン

“Lava”(ラバ/溶岩)は南国の孤立した美しい島と海辺に隣接する火山の噴火の魅力をテーマに描いた、何百年もの間にわたって繰り広げられるミュージカル・ラブストーリー。
ピクサー・アニメーション・スタジオ、ジェームス・フォード・マーフィー監督、アンドレア・ウォーレン製作。劇場にて2015年6月19日より、『インサイド・ヘッド』と同時上映予定。

筆者感想:このプレゼンテーションでは全編を公開。イルカや鳥など、仲良く過ごすカップルを見守りながら「自分もいつか愛する人と過ごしたい」と願う“火山”のストーリー。とにかく歌が素晴らしい。ピクサー作品のお楽しみの一つと言えば、同時上映の短編ですが、今回も凄まじいクオリティ。

『Toy Story That Time Forgot(原題)』
2014年12月2日、ABC(US)にてプレミア放送予定のTVスペシャル番組。

筆者感想:大人気作『トイ・ストーリー』のスピンオフ。ウッディ、バズらおもちゃ達はボニーのお友達の家に遊びに行き、そこで武装した恐竜の国に入る。おなじみの恐竜キャラ、レックスとトリクシーの活躍にも期待。キュートな猫の新キャラも。

●ベイマックス

と、解禁されている内容に、筆者がその場で観た映像やイラストの感想を交えながらご紹介させていただきました。どれも面白そうすぎてワクワクが止まりません! まずは12月20日公開の『ベイマックス』。日本版の予告編ではベイマックスの愛らしさ・優しさがメインとなっていますが(もちろん愛らしさは全開)、ヒーロー誕生のワクワク感は実写ヒーロー映画ファンにもオススメ。随所に散りばめられた、日本要素もたまらないので必見です。

【関連記事】「この作品はディズニーから日本へのラブレター」 『ベイマックス』フィルムメイカー来日記者会見レポート
https://getnews.jp/archives/686930

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藤本エリ

映画・アニメ・美容に興味津々な女ライター。猫と男性声優が好きです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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