アワード発表や会場発のニュースが続々 インディーゲーム開発者が集ったイベント『INDIE STREAM FES 2014』レポート

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アワード発表や会場発のニュースが続々 インディーゲーム開発者が集ったイベント『INDIE STREAM FES 2014』レポート

『東京ゲームショウ2014』会期中の9月20日、インディーゲーム開発者コミュニティ『INDIE STREAM』主催による開発者の交流イベント『INDIE STREAM FES 2014』が開催されました。3月に京都で開催された『BitSummit』、ゲームショウで今年はメイン会場に移ったインディーゲームコーナーと、国内のインディーゲームシーンの勢いを反映して活気付いた同イベントのレポートをお届けします。

『INDIE STREAM AWARD』では『メゾン・ド・魔王』が3部門で受賞

『Tengami』のNyamyam・東江亮氏と『LA-MULANA』のNIGORO・楢村匠氏が発起人となった昨年の立ち上げパーティーに続き、『INDIE STREAM』主催の2回目となる今回のイベント。初の試みとして、公募したインディーゲーム作品から優秀作品を6部門で表彰する『INDIE STREAM AWARD 2014』が開催されました。

INDIE STREAM FES INDIE STREAM FES

ノミネート10作品から、最優秀の『Best of Indie Stream』に輝いたのは『メゾン・ド・魔王』(プチデポット)。『Best of Sound』『Best of Narrative』の2部門を加えた計3部門での受賞となりました。

Best of Indie Stream/Best of Sound/Best of Narrative
『メゾン・ド・魔王』(プチデポット)
http://globule.sblo.jp/[リンク]

その他の受賞作品は次のとおり。

Best of Art

INDIE STREAM FES

『Rooms: The Unsolvable Puzzle』(HandMade Game)
http://www.handmadegame.net/[リンク]

Best of Game Design

INDIE STREAM FES

『TorqueL』(FullPowerSideAttack.com)
http://fullpowersideattack.com/[リンク]

Best of Technical Art

INDIE STREAM FES

『Gangs of Space』(LittleBigMMO)
https://www.gangsofspace.com/en[リンク]

審査員特別賞

INDIE STREAM FES

『NEO AQUARIUM 2: ACE OF SEAFOOD』(Nussoft)
http://www.neoaq.net/[リンク]

INDIE STREAM FES

『Ninja Smasher!』(Q-Cumber Factory)
http://q-cumber-app.sblo.jp/[リンク]

ノミネート作品
『巫剣神威控』(ZENITH BLUE)
http://zenithblue0.blog.fc2.com/[リンク]

『ワタシハジカンヲトメル』(神奈川電子技術研究所)
http://www.shindenken.org/[リンク]

『8BitMMO』(Archive Entertainment)
http://8bitmmo.net/[リンク]

『木造校舎を歩く』(irondrill)
https://www.facebook.com/irondrill2012[リンク]

INDIE STREAM FES

ステージ両脇には試遊ブースが設けられ、受賞作品を遊んだり開発者と直接話ができる場を設けているのが印象に残りました。受賞者には有益な場になったのでは。

自身の作品を2分間で紹介するライトニングトーク

INDIE STREAM FES

開発者が2分間の持ち時間で自身の作品を自由に告知、発表するライトニングトークでは、次の10組が発表。

dreeps『dreeps』
http://dreeps.net/[リンク]

Maruchu『STELLARIS』
http://maruchu.nobody.jp/[リンク]

irondrill『木造校舎を歩く』

Turtle Cream『Long Take』
http://www.turtle-cream.com/[リンク]

コーラス・ワールドワイド
http://chorusworldwide.com/jp/[リンク]

ピコリンネソフト『INFINOS2』
http://picorinnesoft.web.fc2.com/[リンク]

三原亮介『Gesuido』
http://mihararyosuke.com/[リンク]

ミラクルポジティブ『Airship Q』
http://airshipq.com/[リンク]

Willy Chyr『Relativity』
http://willychyr.com/[リンク]

神奈川電子技術研究所『ワタシハジカンヲトメル』

INDIE STREAM FES INDIE STREAM FES

この中で、後述するニュースと関連してくる事例が、ミラクルポジティブがPS Vita向けに開発中の『Airship Q』。同作品は、サイバーエージェント・クラウドファンディングが運営するクラウドファンディングサービス『Makuake』で、目標の50万円を超える127万7000円の資金調達を達成。これにより注目を集め、サイゲームスから追加で7000万円の出資を受けることに成功したことを発表しました。

開発者支援の枠組み・豪華メンツによるホラーゲーム新作 続々と飛び出すニュース

開発者の交流イベントであると同時に発表の場でもある『INDIE STREAM FES』。ゲストセッションやスポンサーセッションでは、この場で初めて発表されるニュースが相次ぎました。

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『Kickstarter』による資金調達に成功し、インディーの枠組みで新作『Mighty No.9』を開発中の稲船敬二氏がゲストセッションに登壇。「インディーズゲーム開発者にとって一番大切なのは情熱。二番目に大切なのはお金」と切り出し、「お金持ってきました!」と、インディーズゲーム支援ファンドを運営するInflexion Point Capital(以下IPC社)を紹介しました。

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稲船氏は、このIPC社と前述したクラウドファンディングサービス『Makuake』を組み合わせた開発者支援の枠組みを発表。自らがプロモーションとファンドのスーパーバイザーを務めることを明らかにしました。インディーゲーム開発者は『Makuake』でクラウドファンディングを実施し、ここで評価や注目を集めたタイトルについてIPC社が出資をするというもの。『Airship Q』の事例がモデルケースとなっています。

パブリッシャーとしてソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)が協力し、コンシューマー機への展開を支援していきますが、稲船氏からマイクロソフトの参加を壇上から呼びかける一幕も。インディーでも大規模なタイトルの開発が実現する枠組みとして、今後注目を集めそうです。

INDIE STREAM FES

SCEのスポンサーセッションで発表されたのが、『クロックタワー』シリーズでディレクターを務めた河野一二三氏による新作ホラーゲーム『PROJECT SCISSORS』。クリーチャーデザインに『サイレントヒル』の“赤い三角頭(レッド・ピラミッド・シング)”で知られる伊達暢達氏、『呪怨』シリーズで知られる映画監督の清水崇氏が企画協力という豪華メンツで開発されるインディーゲーム。詳細は『ホラー通信』でお伝えしています。

『クロックタワー』『サイレントヒル』『呪怨』――ホラーゲーム企画『Project Scissors』に“恐怖”のプロが集結 
http://horror2.jp/7752[リンク]

会場は“ごった煮”の楽しさ

INDIE STREAM FES

この日集まった開発者は、PCゲームやスマートフォンアプリからコンシューマー機でのリリースが決定している人まで、規模やプラットフォームはさまざまですが、お酒を片手にリラックスした雰囲気で交流を楽しんでいる姿が見られました。

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『iPad』を手にスマートフォン向けゲーム『MUJO』を筆者にプレゼンしていただいたのは、アナログゲームの制作で知られるOink Gamesさん。

『MUJO』
http://mujo.oinkgms.com/[リンク]

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会場後方では、『BitSummit』で台風の目となった『Million Onion Hotel』を開発中のオニオンゲームス木村祥朗氏がゲストに『東方Project』のZUN氏を迎えて『ニコニコ生放送』を実施。

ポリポリ☆クラブ第34回 TGS VS インディストリームフェス~4千円の有料パーティ、ちょっとよってかない…(ニコニコ生放送)
http://live.nicovideo.jp/gate/lv192683063[リンク]
※番組は9月27日23:59:59までタイムシフト視聴可能

スポンサーのUnity Technologies Japanは、ロゴと「雲丹亭(うにてい)」の文字をデザインしたマスと樽酒をふるまうというお祭り的な雰囲気。

インディーゲーム開発者とそれを支援するパブリッシャー、開発ツールベンダー、メディアなどが集った今回のイベントは、『東京ゲームショウ』に会期と会場を合わせたことで注目度も高く、盛況のうちに幕を閉じました。今後は“西のBitSummit”と“東のINDIE STREAM FES”としてイベントが定着し、インディーゲームシーンをさらに活気づけていくことに期待したいと思います。

INDIE STREAM
https://indie-stream.net/[リンク]

※すべての画像とリンクが表示されない方はガジェット通信をご覧ください。
https://getnews.jp/archives/672828

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shnsk

宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます

ウェブサイト: http://mogera.jp/

TwitterID: shnskm

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