【大阪「珍」シリーズ】 大阪の大通り「筋」「通り」の謎を解く!

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大阪のメインストリートといえば「御堂筋」。ほかに、四ツ橋筋、堺筋、谷町筋など“筋”とつく通りがある。全国的に見ても通常は○○通りなので、筋というのは珍しい。
実は、大阪では南北の幅広い道を「筋」といい、東西の幅広い道は「通り(通)」という。これは、豊臣秀吉が大阪城の城下町建設時に由来することは、地元の大阪でもなかなか知られていない。
大阪の市街地、その中心部に船場というエリアがある。ちょうど地下鉄御堂筋線本町駅あたりだが、このエリアは街路が規則正しく碁盤の目状になっている。現在、御堂筋や堺筋など南北の大通りが大阪ではにぎわっている感があるが、江戸時代は東西の通りの方が主要な街路だったという。
というのも、大阪の町はその昔、通りの両側にあった家並み(長屋)がひとつの町を構成する「両側町」だった。町家は、通りに入口があり、通りと直結する筋(横丁)には入口がないのが基本で、家の後方には背割下水、いわゆる「太閤下水」と呼ばれる溝が通っていた。これが町の境界でもあったのだ。
今でも、天満や島之内あたりでは、筋よりも通りのほうが主要街路になっているのも見られるものの、一方通行の大通りである御堂筋や堺筋、四ツ橋筋のほうがやはりにぎわっている。これは大正時代、大阪の人口が日本一となって道路が停滞する都市問題が発生し、1937年(昭和12年)に大阪中心部の南北をつらぬく御堂筋が完成して大阪の大通りでの形勢が一変。その後、堺筋と谷町筋の拡張、四ツ橋筋の新設などが次々とあって今日にいたる。
さかのぼれば天下人の豊臣秀吉、大阪城に由来する大阪の大通り事情。京都や東京とはまた異なるそんな歴史を紐解くとなかなかおもしろい事実が多い。

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