世界で賞賛される日本人の美徳
スタジアムのゴミ拾いをした日本人サポーターに賞賛が集まる
2014 FIFAワールドカップ、6月25日の「日本 対 コロンビア戦」の試合結果によって、日本代表の予選敗退が決定しました。そんな中、6月15日に行われた「日本 対 コートジボワール戦」、日本代表が1-2で敗れたにも関わらず、サポーターがスタジアムのゴミ拾いを行う姿が目撃されました。その中の一人は、「私たちは日本人の代表として応援に来ている。だから、日本人として恥ずかしくない行動をとるのです」とインタビューで発言していました。そのような高い意識が「ゴミを拾う」という行動を起こし、世界各国から賞賛の声が続出しています。
日本人の持つ和の心、サポーターも選手たちと一緒に戦っているという意識と一体感、チームを愛する思いや調和の心が、このような行動を生んだと考えられます。また、現代では消え去った日本の「武士道」とも言うべき日本の先人達が残してくれた道徳、尊い精神が、私たちにも脈々と受け継がれているのかもしれません。
現地での日本人の行動や発言は、まさに「日本」の印象になります。このことは、一企業に置き換えても全く同じことが言えます。ある企業で、社員全員の挨拶が素晴らしく他社の人々を感動させた事例があります。「御社のような素晴らしい社員さんがいる会社は間違いない」「御社の社員さんが作る製品に間違いない」との言葉をもらい、新規の契約に繋がったということがありました。そこで働く社員の与える印象が、まさに「会社のイメージ」をつくった実例です。日本人サポーターのゴミを拾う行動から、日本人は素晴らしいと評価されたように、そこで働く社員は会社の顔であり、社員の言動はイコール会社そのものと言っても過言ではありません。こうしたサポーターたちの善なる行動は、日本という国をまぎれもなく尊敬の対象へと高めたことに間違いないでしょう。
サポーターたちの美しい行為が、「人間の本質」に響いた
他国には悪いことをしても「謝ったら損」という考えや、自分さえ良ければという考え方もあります。しかし、それらの考え方こそが人間関係の悪化や孤立を招き、心が荒む原因となっているのです。負けたにも関わらず、ゴミを拾うという何の得にもならないはずの日本人サポーターの行為は、そんな人々の心に光を灯しただけでなく、学びを与えたことは間違いありません。「人間の本質」は愛や思いやりに溢れ、互いに助け合いの心を持つ慈悲の心そのものです。サポーターたちの美しい行為が、その人間の本質に見事に響いたのです。
私たちは物心ついた幼い頃から、人に会えば挨拶する、悪い事をしたら謝る、人に何かしてもらえば感謝する、他人に迷惑を掛けないなど、人として生きていく上でのルールやマナーを親から教わってきました。東日本大震災後にも、日本人の助け合い精神、社会の秩序を守り、物を分け合い分かち合うという当り前ともいえる行動が世界から称えられました。なぜ、世界が称賛するのか…。まさに「人間の本質」が、これらのことを正しいことだと認め、評価しているからなのです。サポーターが世界に示したように、人として最も大切なことである人間の本質を、今後も日本という国から世界へ発信していくことが期待されます。
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