幕張メッセでの同人イベにR18作品陳列の新ルール コミケへの影響は?

幕張メッセでの同人イベにR18作品陳列の新ルール コミケへの影響は?

スタジオYOU公式サイト「幕張メッセでのR18作品陳列について」スクリーンショット
全国各地で同人誌即売会イベントを主催するスタジオYOUが公式サイトに掲載した、「幕張メッセでのR-18作品陳列について」という発表が話題を集めている。

これは、スタジオYOUが主催する幕張メッセでのイベントにおいて、サークルがR18作品を販売する際の陳列ルールを呼びかけるものとなっているが、その内容に多くの驚きの声が挙がっている。

R18作品には両脇に仕切りを立てて陳列を

この度発表された陳列ルールのポイントは、「本の高さより10cm以上かつ本のタテ幅よりも大きい透明でない仕切り板」を設置して、R18作品を明確に仕切ること。

公式サイトでは、図でその設置例が紹介されている。

また、「上記方法はスタジオYOU主催の幕張メッセ開催イベントでの陳列方法であり、他会場での実施は必要ない」としている。

どうしてこうなった?

なぜこのようなルールが設けられたのか。それは、会場の幕張メッセがある千葉県の「青少年健全育成条例」が適用されるからだという。

図書等の販売等を業とする者は、有害図書等を陳列するときは、規則で定めるところにより、当該有害図書等を他の図書等と区分し、容易に青少年の目に触れない一定の場所又は営業所の容易に監視することができる一定の場所に置かなければならない。
「千葉県青少年健全育成条例 第11条 有害図書陳列の制限」より抜粋

上記の条例に基づいた幕張メッセからの指示により、この度の陳列ルールが設けられたとのことだ。

どうなる「コミケットスペシャル」

この発表を受け、ネットユーザーの関心は、スタジオYOU主主催イベントではないが、2015年3月28日(土)・29日(日)に幕張メッセで行われる「コミケットスペシャル」ではどのような対応が取られるのか、ということに集まっている。

コミケットスペシャルとは、世界最大の同人誌即売会「コミックマーケット(コミケ)」とは別に開催される、5年に1度の特別イベント。

1991年夏に起きた、開催直前の会場使用禁止宣言によるコミケ存続の危機や、1994年春の千葉県の青少年健全育成条例における有害図書追放条例の強化により、約20年の間、千葉県や幕張メッセから離れてきたコミケが、ついに和解したのかということでも注目を集めていた。

1996年夏のコミックマーケット50から、2014年夏に行われるコミックマーケット86も、東京・有明の東京ビッグサイトを会場としてきたが、2020年には東京オリンピックが開催されるため、使用できなくなる。「幕張メッセでのコミケットスペシャル開催は、そのための予行演習か?」とも言われている。

ともあれ、千葉県・幕張メッセに限らず、同人イベントにおけるR18作品の扱いについては、これまでも様々な問題を抱えながら開催されてきた。今回発表された陳列ルールが、今後の同人界に一体どんな影響を与えるのか、注目だ。

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