「おひとりさま」女性の保険、選択のポイント

「おひとりさま」対策は、早くから備えることが必要

「おひとりさま」女性の保険、選択のポイント

未婚女性の中には、結婚せずにずっとこのまま「おひとりさまかも?」と、将来の不安や経済的な心配を抱えている人も多いのではないでしょうか。厚生労働省の平成24年度「健康日本21の推進に関する参考資料」によると、平均寿命は男性79.55歳、女性86.3歳です。
女性は遅かれ早かれ、いずれは「おひとりさま」になる可能性が高いわけですから、人ごとではなく「長生きリスク」については、備えておく必要があるでしょう。

疾病予防や健康維持管理に努め、並行して老後資金の準備を

高齢になってくると、認知症や寝たきりによる介護などが深刻な問題になってきます。2000年にWHO(世界保健機関)が打ち出した概念で、「心身ともに自立し、健康的に生活できる期間」というものがあります。健康寿命については、男性が70.42歳、女性が73.62歳です。つまり平均寿命と健康寿命の差が、日常生活に制限のある「不健康な期間」を意味しています。
女性を例に計算してみると、86.3歳-73.62歳=12.68年、男性は9.13年になり、人生の終焉前には不健康な期間が長く続くことになります。介護が必要になる原因としては、脳血管疾患や認知症といった脳による病気や、関節疾患・骨折、転倒などが挙げられ、これらにより寝たきりになっています。これからの高齢者は、医療の進歩で死亡率が低下し、介護状態が長期化することによって、さらに自己負担が増加する傾向が予想されます。とにかく一日でも長く元気で過ごせるように、疾病予防や健康維持管理に努め、並行して老後資金準備もスタートさせると良いでしょう。

貯蓄性の高い保険を活用して老後に備える

「おひとりさま」の場合、残念ながら夫や子供の支援は一切期待できないので、公的保障で不足する分の介護・老後資金を自分自身で準備しなければなりません。低金利時代の預貯金では、ほとんど利息もつかずお金を増やすことができないので、老後資金準備を目的に金融商品を検討してみましょう。
保険を活用し準備をするのであれば、「介護付き終身保険」があります。この保険のメリットは「死亡保障」「年金」「介護」の3つを準備することができ、自分の目的やニーズに合わせて保険金の受取方法を選択できることです。シンプルな終身保険や掛け捨ての定期保険と比較すると保険料は高くはなりますが、確実に自分の老後資金に備えることができるでしょう。
保険会社によっては、払込期間中は低解約返戻金型により保険料を低く抑えているタイプもあります。しかし、途中解約の場合には、元本割れのデメリットがあります。途中解約を避けるためには、保障内容や保険料の支払いが継続可能かどうかをしっかりと検討してから保険に加入してください。
また、払込後には払込保険料が解約返戻金を上回るので、解約して一時金を受け取ることもできます。ほかにも生命保険料控除や保険金の受取時の課税なども考慮すると、預貯金で積立するよりは税制面での優遇もあります。

公的介護保険制度に連動し、要介護2以上から支払われるかを確認

介護保険で注意したいポイントは、最終的に保険金を受け取ることができるかどうかです。特約などで付加されている介護保障では、実際に介護状態が高まる年齢前に保障期間が終了したり、更新時に保険料がアップして支払い継続が困難になったりするケースなどがあります。
ほかにも、介護認定条件が要介護4や5など厳しい条件になっているものもみられます。介護の認定条件については、公的介護保険制度に連動し、要介護2以上から保険金が支払われるものを選ぶと良いでしょう。

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