バンコクの格安ホテル『さくらハウス』が10周年目前で終幕
カオサンの裏のランブトリ通りで2004年から営業してきた日本人向けゲストハウス『さくらハウス』(プラナコン区)が、4月20日(日)のチェックアウトをもって営業を終了しました。
7月に10周年を迎える予定だった老舗の突然の閉鎖にバックパッカーの間では衝撃が広がっています。
さくらハウスは元々、カオサントラベラーズロッジ(2009年閉鎖)を経営していた荒畑栄一郎さんが2軒目として出したものでした。
鉄筋コンクリート造りのビルの4階という環境を生かした全室エアコンありのドミトリーという設備は、当時のカオサンでは考えられなかった快適な空間として人気を集めました。
オープンからしばらくして日本レストラン『さくらや』を併設するようになり、荒畑さんが手を引いた後もトラベラーズロッジにあった情報ノートを移動するなど、バックパッカーの拠点として知らない人はいませんでした。
しかし、後期になると旅行者が持ち込む虫の害がひどくなり、まともに稼働できないベッドも出ていました。
そこへエアポートリンクの開業による旅行者の宿泊地分散や洪水、度重なる反政府デモといった要因が相次ぎ、日本人旅行者のカオサン離れが進みます。2014年に入ると、そして、ビルのオーナーが建て替えを決断したこともあり、10周年を目前にしながらさくらハウスは退去せざるを得なくなりました。
年々ベッド数が減少しているカオサン・バンランプーのドミトリー。いよいよ残るはママズ・ATの2軒だけになってしまいました。
入口から4階に通じていたエレベータは止められ、さくらやも撤去作業が進んでいます。
5月中には原状復帰を終える予定で、バックパッカーにとっての「良き時代の遺産」がまた一つ消えていきます。
Post&Photo: Traveler’s Supportasia
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