世界的ヒット作が中国では未公開に 監督「残念だがいつか観てもらえると願っている」

ノア約束の舟

『ブラックスワン』『レスラー』で知られるダーレン・アロノフスキー監督が、新作『ノア 約束の舟』のプロモーションの為、7年半ぶりに来日。14日、東京・六本木にて緊急来日記者会見を行いました。

『ノア 約束の舟』は旧約聖書の「創世記」に登場する大洪水にまつわる物語をベースに描いたスペクタクル歴史ドラマ。主演にラッセル・クロウ、共演にジェニファー・コネリー、エマ・ワトソンなど豪華キャストが出演しています。

米国をはじめとする諸外国ではすでに公開され、日本が最後の公開となる本作。世界37ヵ国でオープニングNo.1大ヒットとなり、ヨーロッパ、ロシア、ブラジル、韓国、メキシコなどでは歴代オープニンブ記録を塗り替えています。と、この記録を見てふと疑問が。あれ中国は?

そう、実はこの『ノア 約束の舟』中国では公開が見送られているのです。その理由として考えられるのは、まず中国では外国映画の上映本数が制限されているという事。現在中国で上映出来る外国映画は年間34本。2012年まではたったの20本だったというから驚きです。そして、もう一つの説が中国政府の検閲に引っかかったのでは? というもの。

記者会見で「中国での未公開」について尋ねられたダーレン・アロノフスキー監督は「中国で公開されない理由を私は知らない」とコメント。続けて、

「私は映画が全世界で公開されることを期待して作っている。多くの人々に見てもらいたくて娯楽作品を作っているので、こういうことが起きると残念だし、正直がっかりもします。中国では『ブラック・スワン』の時にも同じ事がありました。でも『ノア 約束の舟』もいつか中国の皆さんに観てもらえる日が来ると願っています」

と想いを明らかにしています。日本で暮らしていると、外国映画の上映が制限されるなんて驚きですよね。

監督は本作について「ノアと方舟の物語は、何千年もの間語られてきた偉大なものですが、こうしてメジャーな形で映画になったことはありません。聖書を読む文化があまり無い国でも、洪水や水をテーマにした映画は必ずある。水という破壊と創造の象徴を描いています」と説明。筆者も試写会にて一足お先に映画を観ましたが、キリスト教、聖書に対する知識が無くても、驚き、悲しみ、共感出来る作品でした。監督らしい映像美にも大注目。

映画『ノア 約束の舟』は6月13日公開。ガジェット通信では監督のインタビューも公開予定ですので、こちらもお楽しみに。

ノア 約束の舟
http://www.noah-movie.jp/

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藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

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