国際的快挙! 福井県産出の鳥類の卵化石が世界最古と判明
福井県立大学恐竜学研究所のWebページのスクリーンショット
越前がに、スティーブ・ジョブズも愛用したと言われる鯖江市のメガネフレーム、火曜サスペンス劇場でお馴染みの東尋坊などの名所・名物が知られている福井県。そんな福井県のもう1つの顔として、恐竜の化石発掘現場のメッカだというものがある。
恐竜が生息していた時代に堆積していた地層が多く見られる勝山市では、早くから化石の発掘が進められてきた。その成果として、草食恐竜であるイグアノドン類に属するフクイリュウなどが見つかっているのだ。
そんな福井県勝山で、過去に発掘された鳥類の卵の化石が、世界最古のものだったことが発表された。
26歳の研究生の調査により、1億2000万年前の化石だと判明
福井県勝山市で発掘されたフクイリュウの骨格模型
今回世界最古だと判明した鳥類の卵の化石は、1990年に福井県勝山市の地層で発掘されたもの。
それを昨年秋に初の研究生として福井県立大学恐竜学研究所に迎え入れられた今井拓哉さん(26)が、電子顕微鏡などで分析。その結果、卵のレイヤー構造が爬虫類でなく鳥類のものであることが判明。
また、発掘された地層の年代から、1億2000万年前の鳥類の卵の殻の化石だったと発表した。
これまで鳥類の化石として最古だったのは、南米で見つかっていた8000万年前のもの。今回の発見で、その記録が更新された。さらに、国内で鳥類の化石が確認されたのも初のことで、大きな快挙と言える。
近年の研究では、ティラノサウルスなどの肉食恐竜は鳥類の祖先であり、羽毛なども生えていたのではないか、という説が有効になってきている。鳥類と恐竜の進化の過程を探る上でも、貴重な発見だ。
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