映画『チェインド』――“微笑みデブ”のドノフリオが怪演 連続殺人犯と少年の奇妙な共同生活

「今後はここがお前の世界 ここにいるのは、お前と俺と死体だけだ」――

2月1日より公開となった映画『チェインド』
女性を拉致しては強姦の末殺害するという連続殺人犯のボブと、彼に監禁された少年・ティムとの奇妙な共同生活を描いたショッキングな作品です。
監督は、かの名監督デヴィッド・リンチを父親に持つジェニファー・リンチ。愛する女性の四肢を切断して監禁するという衝撃的なデビュー作『ボクシング・ヘレナ』で物議を醸した女性監督です。

予告編:https://www.youtube.com/watch?v=HuOkzPLsbo4




タクシー運転手を務める傍ら、女性の拉致、強姦、殺害を繰り返す男・ボブは、ある日幼い息子とともにタクシーに乗車した女性を拉致し殺害。残ったのは、殺した女性の幼い息子のティムでした。ボブは彼には手をかけることはなく、“ラビット”という名を与え、自分の身の回りの世話と“仕事”の後始末を任せます。ティムが苦痛に耐えながらその恐ろしい生活を続け、9年の年月が経った頃。青年となったティムに、ボブは自分と同じ“仕事”をさせるための勉強を教えるのでした――。

少年を監禁する男・ボブを演じたのは、映画『フルメタル・ジャケット』の“微笑みデブ”役で多くの人を震撼させたヴィンセント・ドノフリオ。歪んだ方向に人格を形成してしまった中年男の姿を見事に作り上げています。
まるで厳格な父親のようにティムに“仕事”を教える姿や、時折韻を踏んだようにしゃべる独特の口調、お決まりの椅子に腰を掛けた姿の哀愁など、この“ボブ”という男は単なる残酷なだけの凶悪犯ではない、不思議な印象を持って観る者の記憶に焼き付きます。

ボブの目的とはなんなのか、そして、大人になったティムの行く末とは。ボブとティムの共同生活が迎えるあっと驚く結末を観て、あなたは何を思うでしょうか。
映画『チェインド』は渋谷ヒューマントラストシネマにて現在公開中です。上映は2月14日まで。どうぞお見逃しなく。

<未体験ゾーンの映画たち2014>
「面白いのに未公開」を阻止!せっかく面白いのに劇場公開されなかったオススメ映画たちを、ヒューマントラストシネマ渋谷にて一挙に公開する大好評企画が、今年も1月18日よりスタート。
http://www.ttcg.jp/human_shibuya/topics/detail/27210[リンク]
■鑑賞料金:1200円均一
※リピーター割引あり(同映画祭上映作品 2本目より1000円)

ホラー通信ではこの企画の上映作品をどんどんご紹介していきます。

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レイナス

おもにホラー通信(horror2.jp)で洋画ホラーの記事ばかり書いています。好きな食べ物はラーメンと角煮、好きな怪人はガマボイラーです。

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