『パシリム』制作スタッフが手掛ける超ナンセンス映画がおもしろすぎる! 映像集団“アストロン6”の長編作品が日本公開
ナンセンスな映画が大好きな皆さんにこの冬、とっておきのクリスマスプレゼントとお年玉が到来!
『パシフィック・リム』の制作メンバーも所属するカナダのクレイジーな5人組映像集団“アストロン6”の2作品が、年末年始に新宿武蔵野館にて劇場公開となるのだ。
このたび公開となるのは制作費8万円と謳われるSF珍大作『マンボーグ』と、グロさ100%&笑い200%の怪作『ファーザーズ・デイ-野獣のはらわた-』の二本。更にこれらは、架空の作品の“フェイク予告編”を併せて公開する“グラインドハウス”方式での公開となる。これは劇場で味わいたい!
『マンボーグ』
まず、12月21日に公開となるのが『マンボーグ』。
地獄の悪魔たちと人類が戦争を繰り広げる世界で、機械じかけの体に改造されてしまった兵士“マンボーグ”が戦う様を描いたこの作品。『パシフィック・リム』の制作メンバーが手がけたSF大作と聞けば超絶クオリティの3D作品を想像してしまうが、そこは総製作費8万円の実力発揮。
全編が違和感満載のクロマキー合成、ぎこちないストップモーションアニメや被り物感120%の特殊メイク、初代ファミコンのゲームを映像化したようなレトロSF感――「なんで今わざわざこれ作った(笑)」と思わずニヤけてしまう珍作だ。ちなみに8万円が主に何に使われたのかは謎。
圧倒的なビジュアルインパクトにくわえ、登場人物たちの力の抜けたキャラクターもまた笑いを誘う。
ほのかにイケメンな“マンボーグ”は、わざとらしく機械っぽいしゃべり方と、慣れない機械の体での鈍臭さが憎めない。
露骨な吹き替えがやたら耳に残るムキムキマッチョは“ナンバーワン”。発音が良すぎて、自己紹介が“ナンバーワンッヌァ”に聞こえる。
ノースリーブのGジャンがやけに似合っており、突然ノンキに踊りだして怒られたりするおバカな“ジャスティス”。
ちょっとかわいいショートヘアの勝ち気な女の子がジャスティスの妹“ミーナ”と、敵側ながら彼女に恋してしまうが、素直におしゃべりできない“バロン”も(無駄に)チャーミング。
彼らの繰り広げるちょっとゆるふわな戦いを是非とも見届けて欲しい。
『ファーザーズ・デイ-野獣のはらわた-』
来年1月11日より公開となるこちらの作品は、かつて『悪魔の毒々モンスター』や『キラーコンドーム』を生み出した“トロマ”の全額出資によるトロマ作品。
世の“お父さん”を狙うクレイジーな連続殺人鬼“○○○○マン”による事件が頻発する世のなかで、彼への復讐を果たしたいエイハブ(眼帯)、トゥインク(ガキ)、サリバン(神父)の男三人が、ドタバタと事件の真相を追うアクションコメディだ。ちょっとアホな男三人が主人公の映画は面白いものが多いが、こちらの作品も大当たりと言えるだろう。書くのもはばかられる○○○○マンの名前は劇場で確かめてね!
連続殺人鬼の規格外の悪行で、のっけから過激なゴア描写のオンパレード。そのため、最初は「“ムカデ人間2”みたいなサイコホラーかな…」と思うのだが、主要人物3人のアホっぷりで笑いを巻き起こしつつ、後半は『エクソシスト』や『スピーシーズ』のような展開を迎え、最終的には天国と地獄をも巻き込んで事件を集結させるという超展開。
お化け屋敷と思って入ったら、いつのまにかジェットコースターに乗せられていて最後には遊園地の外にほっぽり出されたかのようなオドロキを是非体験してほしい。“トロマ”の社長であり、インディペンデント映画界の神様であるロイド・カウフマン御大が、そのものズバリ“神様”役で登場するのにも是非ご注目あれ。
どちらもお腹を抱えて笑える作品に仕上がっているので、是非とも是非とも劇場に足を運んでほしい。こんなニッチで最高な映画、あなたが行かなきゃ誰が行くんだ!
Tシャツ付き特別鑑賞券も販売中。詳細は公式サイトにて!
『アストロン6の進撃!』公式サイト:http://astron-troma.com/index.html
予告編:http://www.youtube.com/watch?v=jdCsTQMf3bM
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