南足柄市のキャラ公募! 市民投票1位が12位に敗れる「商品化しやすいキャラを選んだ」
神奈川県南足柄市が “市のキャラクター” を一般人たちから公募したものの、人気投票で1位だったキャラクターが採用されず、12位のキャラクターが最優秀賞になった件をご存知だろうか? 人気投票で1位だったキャラクターのキンタローマンが最優秀賞になると誰もが信じて疑わなかったが、有識者たちの審査を通して発表された結果、人気投票で12位だったデフォルメされた金太郎タイプのキャラクターが最優秀賞に選ばれたという件である。
このことを知った人たちは「1位と2位が拮抗して話し合いの結果2位ならわかるが……。市民投票の意味ないだろ」とコメントしており、インターネット上でも大きな注目を集めている。確かに市民の声をまったく取り入れていないように感じる。1位を差し置いて12位が最優秀賞に選ばれたのだから当然だ。この件に関して当編集部は南足柄市の広報部に取材をし、お話をうかがった。
記者 市民投票1位のキンタローマンが12位のキャラに敗れたそうですが。
広報 不採用ではなく、3作品を採用したので敗れてはいないですね。
記者 市民の声を無視しているとの声もあるのですが。
広報 それは誤解です。そんなことはありませんよ。
記者 なぜ、最優秀賞が市民投票1位のキャラにならなかったのですか?
広報 有識者たちで協議しまして、選考基準のひとつとして商品化しやすいキャラを選びました。
記者 有識者の声だけ取り入れ、市民の声は加味されていないのでは?
広報 採用した3作品は皆さんの声も取り入れた結果ですよ。
記者 ということはキンタローマンの商品化もありえると?
広報 もちろんです。シールやお菓子など、企業から要望があれば作りますよ。
記者 ということは、商品化しやすいキャラという点で最優秀賞が選ばれたわけですね。
広報 商品化しやすい、PR展開しやすいという点を加味して有識者たちで決めました。
記者 でも市民からすると、自分たちが投票して1位になった作品を最優秀賞にしたいのでは?
広報 キンタローマンが1位になった背景に、子どもたちの投票が多かったというのがあります。
記者 その影響で、子どもが好きそうなキャラが1位になったということでしょうか?
広報 そうですね。そこに有識者たちの意見を取り入れて審査した結果、3作品が選ばれました。
つまり、市民投票プラス有識者の意見というかたちで審査した結果、有識者の「広告や商品化に向いてない」という意見から、キンタローマンが最優秀賞に選ばれなかったことになる。商業ベースで考える事も大切かもしれないが、市民の意見が第一に通らなかったのはちょっと悲しいことである。この事に関してインターネット上の意見は以下の通り。
・なんだ出来レースか
・審査員センスなさすぎ
・市民の声が全く届いてないな
・こりゃキンタローマン以外選ぶ気なくなるわ
・キンタローマンって名前だけで勝てる
・キンタローマンの中身は実は女性
・投票1位でこんな奇抜なキャラ使えるなんておいしすぎるのに
・この中で選ぶなら間違いなくキンタローマンだろ。審査員の頭の中を見て見たい
・審査員の中に若い人はいなかったんだろうなあ
・足柄市は大チャンスを逃したと言わざるを得ない
インターネット上に書かれていた、「子どももこれで社会の仕組みをなんとなく理解しただろ」という書き込みが、大人の世界の悲しさを物語っている。理由はどうあれ、市民の声がいちばんに通らなかったのは事実だ。
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