日本への信頼感を無くさせた村上世彰の逮捕劇

murakami

あのころ通帳の残高を見て、お金も仲間がたくさんいるところが好きなんだよなぁと、ため息をついたのを思い出します。今回はnnnhhhkkkさんのブログ『日本経済をボロボロにする人々』からご寄稿いただきました。

日本への信頼感を無くさせた村上世彰の逮捕劇
通称村上ファンドが解散して久しいが、村上世彰は日本の株式市場に多大な影響を与え、そして元ライブドア社長の堀江貴文ほどではないにしても子供や若者にも夢を与えたことは間違いないだろう。その手法はアクティビスト・ファンド(活動的投資家)と呼ばれ、ぬるま湯状態の日本の会社には批判は多かったが、逆に賞賛も多かった。

その名前が知られたのは東京スタイルの株主総会でのやり取りだろう。村上はかなり無茶な株主への配当を要求し、それに会社経営者がうろたえる姿はかなり印象的であった。テレビ局もその様子を一生懸命報道して一躍有名になっていった。

そして有名になればなるほど村上のところに資金が集まり、運用資金が膨張して最終的には4000億円を超える金額まで膨れ上がってしまった。運用資金が膨れ上がれば機動力を失い、大型株中心に売買しなくてはならなくなる。その結果が阪神電鉄の大量買い占めに走り出す結果となったのだろう。これは大きく取り上げられたし、目立ちすぎたことによる検察の嫉妬(しっと)を暴走させたのは容易に想像がつく。

堀江を意味不明な理由で逮捕したことに続き、村上をインサイダーという理由で逮捕する暴挙に出てきた。理由はライブドアからニッポン放送を買収することを聞いて、先回りしてニッポン放送株を買ったということらしい。しかし、これで逮捕されるぐらいだったら、会社の社長に面談しているファンドマネージャーはみんな逮捕の対象になりかねない。これは世界中のファンドマネージャーが日本は危ない国だと思わせるに十分だっただろう。

次は『アゴラ』から池田氏の弁だ。
———-以下引用
私の知人に、ある投資ファンドのファンドマネジャーがいるが、彼も村上ファンドの事件で「日本では投資ファンド自体が犯罪とみられることがわかった」といって、シンガポールに移住した。
———-引用ここまで
過剰規制が産業空洞化を生み出す – 池田信夫(『アゴラ』 / 今日のコラムより)
http://agora-web.jp/archives/803067.html

こうなるのは必然だろう。あの程度が犯罪と見なされるのでは怖くて日本に投資などできない。社長との面談ですらインサイダー扱いされかねない。こんな恐ろしい国で投資事業なんて怖くてできないと普通だったら思う。あの傷が癒えるには相当時間がかかるだろう。

一時はやった起業ブームや投資ブームを冷やしたのは、もしかしたら検察の嫉妬(しっと)による暴走が原因だったのではないかと思えてならない。今の日本に漂う閉塞(へいそく)感の一因は、こういう少し目立っただけで、気に入らないからって逮捕する閉鎖的な社会が、人々から夢を奪い去るためではないだろうか?検察という組織は出世したところでたいして収入は多いわけではない。そりゃ一般人と比べれば多いが、本当に稼いでいる人から見れば、ゴミ当然程度しか稼いでいない。せいぜい多くて年収2000万円程度だろう。しかしこいつらが権力を持っているために、その嫉妬(しっと)が暴走した時の弊害は凄(すさ)まじい。日本経済を冷え込ませ、多くの人に大きな損失を与える暴走は日本にとって害悪以外の何物でもない。

執筆: この記事はnnnhhhkkkさんのブログ『日本経済をボロボロにする人々』より寄稿いただきました。
文責: ガジェット通信

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