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どうかボクたちの娘を「モノ」扱いしないでください

どうかボクたちの娘を「モノ」扱いしないでください

今回はふみ~さんのブログ『名前はまだない。』からご寄稿いただきました。
※すべての画像が表示されない場合は、https://getnews.jp/archives/391477をごらんください。

どうかボクたちの娘を「モノ」扱いしないでください

この記事の内容が役に立たなければ本当にいいのですが、こういうことが起こる可能性は0ではなく、また、実際、生まれてきた赤ちゃんが酷い扱いを受けて辛い思いをなさっているお母さん・お父さんもいらっしゃるようです。

ボク達のような悲しい思いをするお母さん・お父さんがこれ以上増えないようにするため、今回起こった事の一部を「会社名入りで」広く公開することにしました。

経緯

ボク達の赤ちゃんは、おなかの中にいる時点で既に心臓の動きが止まっていることが分かっていました。いわゆる死産というものです。

ほぼ自然分娩に近い形での処置後、赤ちゃんと対面しました。予想通り女の子。娘でした。帝王切開や大量出血などのリスクがあると事前に説明されていましたが、そのようなこともなく、処置の時間も短く済みました。娘も力を貸してくれたに違いありません。

大変悲しい事でしたが、娘をいつまでもそのままにしておくわけにもいかず、いくつかの手続きを経て埋葬を行う必要がありました。また、葬儀社の通した埋葬をすることとし、葬儀社の手配をすることにしました。

病院から紹介されたところのパンフレットはこのようなもので、きちんと供養してくれそうなところのように見えました。この時点ではこのパンフレットしか情報がないので、普通に葬儀社だと思って電話するわけです。

どうかボクたちの娘を「モノ」扱いしないでください どうかボクたちの娘を「モノ」扱いしないでください

(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
https://px1img.getnews.jp/img/archives/2013/08/93d6a99b912ff02a59951d6ade241357.jpg
https://px1img.getnews.jp/img/archives/2013/08/e84f478afc011309e7083e06dbc0c2cd.jpg

まず病院から紹介された「日本胞衣衛生(東法協会)」というところに電話しました。以下、やり取りを覚えてる限り再現します。

「はい」
「(……社名名乗りもしないのかよ)そちら日本胞衣衛生でよろしいでしょうか?」
「はい」
「実は、死産で赤ちゃんが亡くなってしまったので葬儀の手配をお願いしたいのですが」
「はい」
「……(お悔みの言葉すらないのかよ)」
「どちらの病院から?」
「*****です」
「今日はもう取りにいけないんですけど、いつ取りにいきますか?」

ねぇ「取り」にって何? うちの子は「モノ」なのか? その上お悔みの言葉ひとつないってどういうことなの? そして全体的に木で鼻をくくったようなぞんざいな対応。一体どういうことなんだろう。とても出産直後の妻に任せられる電話ではありませんでした。

なお、この後ここはキャンセルして、別の葬儀社にお願いしたのですがその際はきちんとお悔みの言葉もありましたし、決して「取りにいく」というような言葉を使わず、娘に敬意を払った対応をして頂きました。

日本胞衣衛生の電話担当者とのやりとりは続きます。

「……(ちょっと言葉にならない)明日の11時には退院するので、それまでには」
「はい明日の11時ですね」
「それで、赤ちゃんの火葬には立ち会いたいのですが」
「(怪訝な感じで)あのー、火葬の立会いは別料金かかるの聞いてます?」
「病院から貰った資料に『火葬の立会いをご希望される場合は、別途ご料金がかかります』とは書いてありますね。いくらかかるのか書いてないですが」
「10万円別にかかるんですよ」
(はぁ!? 葬儀代行33000円って書いておいてなんで立会いするだけで10万かかるんだよ。ふざけんなよ!)
「葬儀代行33000円って書いてありますよね? 立会いに10万かかるというなら何にかかるのか教えてください」
「仕出しの料理とか……」
「いやそんなのいらない」
「葬儀というのはそういうものなんです!(怒ったような口調で)」

この後で何社かの見積りを取り寄せるわけですが、他のどの葬儀社の見積りも「仕出しの料理」に該当する項目の見積り費用は0でした。かかるのはお棺・お花・ドライアイス・人件費などですね。日本胞衣衛生の葬儀はホントどういうものなんだよと。

こうなると、

「ちゃんとやってくれるところですよ」と助産師さんは言っていたけれども、本当にちゃんとやるのかすら疑わしいです。どのあたりが「ちゃんと」なのか?

こういうやり取りがあったので日本胞衣衛生への依頼はキャンセルして別の葬儀社を手配する事にしました。最近は便利で、「何社かの葬儀社を無料で紹介する」第三者機関がありまして。そこに電話して娘の葬儀が必要な事を伝えたうえで、

「娘は胎児のまま死んでしまったのですが、どうかボクたちの娘を『モノ』扱いしない、人として尊厳あるおくりかたをしてくれるところをお願いします」

と、お願いしました。ボク達にとっては当たり前のことなのですが、こんな当たり前のこともお願いしなくてはいけないのか……と言っていてなんともやるせない気持ちになりました。

前述したとおりではありますが、紹介された葬儀社からの電話はどの社からの電話も相応の応対をして頂き、その中からボク達にとって一番よい葬儀を執り行ってくれそうなところを一社選ばせて頂きました。

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